ハヤカワノジコ先生『おやすみ深海』:危ない年上、一途な年下

ハヤカワノジコ
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こんにちは。

今日は、ハヤカワノジコ先生の『おやすみ深海』をご紹介します。

過去の失恋からゆっくりと立ち直り、気ままに日々を楽しむ桔一と、そんな彼に惹かれ、彼の家に転がり込んだ哲平の日々が覗けます。

作品データ

おやすみ深海 上下巻

ハヤカワノジコ Nojico Hayakawa

刊行年月:2025年04月15日

出版社:大洋図書(CRAFT)


どんな作品?

ハヤカワノジコ先生が2019年から不定期に描き続けてきたお話たち。2025年、無事に上下巻としてコミックスにまとまりました。

花屋で働く桔一(きいち)は、どうやら年下の哲平に気に入られたのか、たまにアパートにやってくるこの年下男にペースを乱される。そんな二人の日々が描かれた作品です。

ハラハラドキドキのストーリーではなく、1話が短編のようにまとまっていて、ほのぼのした二人を楽しむスタイル。不定期連載だったようなので、がっつり続きものスタイルだったら、読者は待つのが大変だったかもしれませんね。

ノジコ先生の世界観は健在で、表紙のイラストもアナログで仕上げたとのこと。(先生のXのポストで確認しました。)

アニメのような漫画、映画のような漫画が増えてきている昨今ですが、ノジコ先生の作品は、いい意味で漫画のような漫画です。

漫画ならではの表現方法、そしてイラストやセリフ、コマの隅々までを使って独自の世界観を作り上げていくノジコ先生の作品は、私は、漫画というよりも、一つのアートフォームとして楽しんでいます。

BLですが、直接的なシーンはありませんので、BL初心者にもオススメの作品です。

上巻には、雑誌『CRAFT』vol. 80, 81, 87, 101, 103(2019, 2020, 2022)に掲載された4話プラス加筆、そしてvol. 83に掲載されたショートが収録されています。下巻には、vol. 106, 110, 111(2023, 2024)に掲載された3話、そして描き下ろしのショートが収録されています。

カップリング

哲平(小さなレストランなどでバイトをしつつ、桔一の家に同居する若者)

桔一(お花屋さんで働く青年。仕事もほどほどに、のんびり日々を過ごす)

あらすじ

花屋で働いている桔一は、仕事も程よく楽しみながら、気ままに毎日を過ごしていた。

過去の職場での痛い思い出を乗り越え、たまにバーで飲んで気を紛らわす日々。そしてそんな桔一のもとに、いつの日からか年下の男の子・哲平が家を訪れるように……。

気ままに暮らす桔一と、実はとても一途な哲平が同居することにーーー!?

ハヤカワノジコ先生『おやすみ深海』:ネタバレ!?感想レビュー

上下巻を読み終わり、とっても優しい気持ちになりました。

ノジコ先生の作品は『夜明けにふる、』(上下巻) (2018年12月19日発売)以来ですので、かれこれ6年ぶりになります。

その間世界情勢などもガラリと変わりましたが、ノジコ先生のアートセンスは健在でした。

作品の魅力1:アートセンス

表紙のイラスト、見てください。

漫画は決してイラスト力だけでは成り立たないのはわかっておりますが、ノジコ先生のアートセンスは、間違いなく作品の世界観を作り上げる上で重要な役割を果たしております。

絵そのものも素敵ですが、ノジコ先生のファンの方なら、色合いに惹かれる方も多いのではないでしょうか。

以前は水彩絵の具をよく使われておりましたが、正直アナログなのかデジタルを駆使しているのかわかりませんでした。

が、この表紙カバーはアナログで描かれたとのこと。

だとすると、アクリル系?もしくはポスカとか様々な手法を使われているのでしょうか。線画の色の変化など、とにかく細かなところまで魅力的なイラストになっています。

過去の恋愛で傷を負った桔一が表紙の上巻は、Indigo, Prussian Blue系の深い青が使われており、光の届かない深海を表しているのでしょうか。

対する下巻の哲平は、光の当たる浅瀬を思わせるような、透明感のあるブルーになっています。しずく、水しぶきのような白で覆われたパターン模様は、光?二人のつながりを表している?

物語を読む前も、読んだ後も、何層にも重ねられた色合いから二人の関係や思いを考察させたれるこの表紙カバーこそ、アートです。

作品の魅力2:slice of life

この作品がとても興味深かったのは、単話形式のような作りだったこと。

ラブの進行はゆっくりですが、忙しい日々を過ごされている読者には読みやすいのではないでしょうか。特に私のような初老 w にはちょうどいいテンポでした。

大きな事件は起こらないのだけど、何気ない二人の会話や職場仲間との会話などが淡々と描かれていて、読者は二人の日々を覗いているスタイル。ある日はちょっぴり進展があったり、ある日は距離ができたり。押したり引いたりの日々が続きます。

物語の視点は桔一であり、彼らしい気ままな生き方を表現すべく、会話や作品の雰囲気もコミカルに進みます。下巻の中間あたりで、哲平の視点になり、彼の桔一への想いや出会いなどが少し描かれていきます。

今までノジコ先生の作品に漂っていた色気はそれほど感じられませんでしたが(桔一のコミカルな性格上かな!?w)、その分、物語の後半で哲平目線に切り替わった途端、ヒリついた二人の関係性・緊張感が引き立ちました。

ハヤカワノジコ先生『おやすみ深海』を今すぐ読む方法

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私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。

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まとめ

今回は、ハヤカワノジコ先生の『おやすみ深海』(上下巻)をご紹介しました。

久しぶりにノジコ先生の作品を読めて、幸せです……。

まだお手にとっていない方がいらっしゃいましたら、ぜひ読んでみてください。

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