凪良ゆう先生『お菓子の家』:料理は科学。レシピに忠実に再現すべし!

凪良ゆう
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こんにちは。

今回は、凪良ゆう先生の2012年作品『お菓子の家』をご紹介します。

可愛らしいタイトルですが、内容やキャラは結構シリアスです。

葛西リカコ先生の挿絵、とてもいいです。

作品データ

お菓子の家

凪良ゆう Yuu Nagira

イラスト:葛西リカコ

刊行年月:2012年09月25日

出版社:プランタン出版(プラチナ文庫)

どんな作品?

凪良ゆう先生のプラチナ文庫作品。

花丸文庫からリリースされた『夜明けには優しいキスを』という作品のスピンオフになります。

人付き合いの下手な加瀬のお話で、リストラされた彼がパン屋さんでアルバイトをして、そこで知り合った人たちと交流をしていくお話です。

凪良先生の作品らしく、キャラそれぞれに過去があり、少しずつ前に向かって進んでいくお話。

凪良先生の作品はメッセージが強いものも多いですが、この作品は、著者である凪良先生のメッセージは色濃く出ておらず、加瀬の視点を通して人間を観察しているような作品でした。

全体を通して、主人公の加瀬のキャラが少し掴みにくく、葛西先生のイラストのような繊細な雰囲気がありつつも、衝動的な部分もあり、イメージが湧き難かったですが、他のキャラたちは生き生きとポジティブに生きております。

本編と、最後に阿木の視点で描かれた短編が収録されています。

カップリング

攻め:阿木仁(パン屋を切り盛りしている元893)

受け:加瀬弘明(リストラされたコミュ障)

あらすじ

ハローワークで仕事を探していた加瀬は、偶然通りかかった読めない横文字の店名がついたパン屋の阿木に、アルバイトの声をかけられる。どうやら厨房アシスタントのアルバイトを募集していたらしい。

生きにくい家庭環境で育ってきた加瀬は、その反動で以前付き合っていた彼をうまく愛することもできず、無愛想で人付き合いができない自分に嫌気がさしていたが、アルバイト先の阿木、パン職人の知世、そして知世の子供の里央との交流を介して自分を見つめ直していくのだがーーー。

凪良ゆう先生『お菓子の家』:ネタバレ!?感想・レビュー

凪良先生の作品といえば、群像劇

このお話はそこまで世界観は広がってはいませんが、加瀬と阿木だけのお話だけでなく、脇キャラたちのあれこれも程よく描かれているのが先生らしいです。

作品の魅力1:加瀬

この物語は、加瀬の救済物語。私は読んでおりませんが、スピンオフの元となる『夜明けには優しいキスを』で、きっと加瀬はやらかしたんだと思います。w

複雑な家庭環境に育った加瀬。人付き合いもほとんどない彼は、自分の感情を抑制する方法がわかりません。元カレに暴力を振るってしまったようで、それが彼のトラウマの一つになっています。

元カレのこと、そして彼にした自分の行動を忘れないためにも部屋の目のつくところに元カレのレモンイエローのシャツを掛けてある。

加瀬は、家族に対する憧れ、そして人の愛し方をずっと模索しています。

加瀬の両親は、加瀬が幼少の時に交通事故でなくなります。そしてその後引き取られた親戚の家で虐待を受ける。自分の家族がないために、あこがれや妬み、そして恐怖のようなものが常に彼の中に存在しています。そしてそこから人とのつきあい方がわからなくなり、元カレとの間でもトラブルが生じます。

加瀬はまったく常識がないわけではない。悪いことをしてしまったという自覚・認識はあります。だからこそ、彼のキャラの根底にある罪悪感に埋もれ、這い上がることができない。

そんな加瀬が、阿木や知世親子と交流していくことで少しずつ変わっていくところが読みどころです。

ただ、大きな変化はありません。(人間そんなにすぐ変わることはできませんね。)自覚をして、他人を観察、そして他人に反映されている自分の姿を捉えながらゆっくりと前へ向かう過程が描かれています。

作品の魅力2:阿木と愉快な仲間たち

阿木は、アラフォー、しかも元893という設定です。

ただ、葛西先生の描く美しい表紙絵からはまったくその気配がありません。作品からも悪い感じが全くしませんでした。気さくな大人です。w

でも、そんな阿木の友人である武藤は、893な雰囲気が表現されていましたし、加瀬もすぐにそれを嗅ぎとります。

パン職人として働く知世は、シングルマザー。

里央という小学校1年生の子供がいます。

子供が登場すると……もちろん、作品は一気に明るくなります!

加瀬の暗さを吹き消すように、里央の登場シーンは少しシビアなシーンでも生き生きしています。結局みんな、子供に(良い意味で)振り回されます。w

武藤はあまり登場しませんが、彼だけがシリアスなキャラで(まぁ893なので)、最後にやらかしてくれます。

ぜひ本編でご確認ください。

作品の魅力3:甘猫

本編は加瀬の視点で描かれていますが、巻末に収録されたこの『甘猫』は、阿木の視点で描かれた短編です。

阿木の目に映る加瀬や、お付き合いをしてしばらくしてからの二人の様子などが描かれています。

本編だけでも楽しめますが、その後の二人の様子が垣間見られるのがうれしいです。

凪良ゆう先生『お菓子の家』を今すぐ読む方法

凪良ゆう先生『お菓子の家』は、残念ながら今現在電子書籍でリリースされておりません。

紙本も無在庫となっているため、新刊で購入は難しい状態です。メルカリなどのフリマや中古屋さんで紙本を探してみるのが一番です。

今後、電子書籍化される可能性は大いにありますが、今現在は、紙本(中古本)での入手が可能です。気にならない方はぜひフリマやアマゾンなどで中古を探すことができます。

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まとめ

いかがでしたか。今日は、凪良ゆう先生の2012年作品『お菓子の家』をご紹介しました。

お菓子の家というタイトルから、ケーキ屋さんのお話なのかと思いましたが、お菓子の家は思わぬところで登場します。

作品そのものは、派手さはないですが、凪良先生ならではの表現やキャラ描写がそこにあり、やはり読んでよかった作品です。今現在は文芸も書かれていらっしゃいますが、私は凪良先生のBL作品が好きです。

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