こんにちは。
今回は、akabeko先生の作品の中でも個人的に大好きな『蝶と花の関係性』をご紹介します。
１巻はタイトル作の他に短編も収録されており、２巻はたっぷり蝶と花のカプの2人（特に蝶野）の過去について描かれております。
SMの関係性がよく描かれており、SMの世界を掘り下げたくなる作品です。
作品データ
蝶と花の関係性
蝶と花の関係性２
akabeko
刊行年月：2017.02.21、2019. 11.21
出版社：竹書房
カップリング
攻め：蝶野（のんびり上司だと思っていたら、とんでもないドSだった！花田の潜在ドMをすぐに見抜く）
受け：花田（単に打たれ強い性格だと思っていたが、痛みに妙にゾクゾクしてしまう）
どんな作品？
akabeko先生の初コミックス。🥳
SとMの世界をakabeko先生が丁寧に描いております。１巻は、蝶と花シリーズが２話、そして他に短編が４つ収録されています。２巻は蝶と花のみで、読み応えあり。
まずは１巻を手に取ってみました。手に取った理由は、akabeko先生の作品を読んでみたい、という純粋な気持ち。この先生の「蜜果」っていうとんでもない表紙（笑）の本が目に入ってきて、どんな先生なんだろ、と。すると、SMの世界が…。
akabeko先生のクセのある絵柄。気になりつつも読んでみたら、内容でぐいぐい惹かれてしまいました。本格BLです。
あらすじ
学生時代に部活で激しい上下関係に慣らされた花田。就職し、上司となった蝶野と会社のゆるい環境に今ひとつ慣れないでいました。
そんなある日、会社の歓迎会で飲み会に酔いつぶれた際に蝶野に無理矢理吐かせられる。苦しいはずなのになぜか体が反応してしまう、という謎の状況。
潜在どMなのを蝶野に見抜かれ、花田と蝶野の不思議な関係がはじまります。
akabeko先生の『蝶と花の関係性』のみどころ
この作品、すごく魅力的な作品です。
SとMのお話は今までにもたくさん描かれてきたでしょうし、これからも多いと思いますが、千差万別ですよね。
akabeko先生バージョンのSとMの関係性が楽しめますし、この蝶野と花田、なんとも興味深いカップルですねぇ。
作品の魅力１：SとMの関係性
SとM。かなりマイナーな世界ではあるものの、世の中にはいろんな人間がいて、奥が深いということで… 物語は、ある日花田の潜在ドMに気づいてしまった蝶野が花田をどんどん不思議な世界へと誘（いざな）っております。
私は、行為そのものよりも心情にとても興味が湧きました。
実はかなり奥深いSMの世界。脳科学や心理学にもかかわってきますが、自分が今現在勉強不足なのと、限られた文字数では語れないため、また別の記事で掘り下げたいと思います。
エピの冒頭。飲み会の場で、蝶野はサラッと花田の顎に触ります。
相手の顎を触った際に、相手が逃げなかったらMの可能性が。すぐにサッとかわしたら、Sの可能性があるのだとか。
蝶野に顎を触られた際に、花田は「ほよよ～」って、どことなく心地よい顔してました。w だから蝶野はそれを見て、こいつはMかも・・・と思ったのでしょう。
ちなみにこれって男女関係ないのかな・・・。よくよく考えてみたら、自分もMっ気があるのかもしれない・・・。w
その後は、加減しながら花田の喜ぶツボを探求していきます。
１巻には２話しか収録されておりませんが、２巻はすべて蝶野と花田の２人のお話となっています。２人のお話が好きなら、間違いなく２巻も読むことをおススメします。蝶野の悲しい過去が描かれておりますので。
それにしても、いろんな「おもちゃ」があるんですね。私も全くの無知だったので、花田のように「これ、駄菓子屋で買ってました！」って言っちゃいそうでしたよ。w そしてとても痛そうです。
Mの人の感じるポイントはいろいろあるようですが、花田の場合は「痛み」に反応するそう。蝶野は怪我をしないよう考慮しながら、花田のぎりぎりラインをさぐりながらプレイを楽しんでいるようです。
そして初心者の自分には、おもちゃや新しい単語がたくさんあり、勉強になりました。
BL作品は、読んで興奮はしませんでしたが、好奇心を刺激され、何か新しい情報や事柄が学べるものが好きです。なので、この作品からは読んだこともない世界を楽しませていただきました。
作品の魅力２：キャラの心情
蝶野と花田。
二人の関係をリードしているように見える蝶野には、壮絶な過去がある。
母親には恋人であり仕事のパートナーがいた。この人が蝶野に与えた影響は非常に大きく、蝶野の下腹部にあるタトゥーの原因でもあります。
子供の頃からSのおじさんにMとして扱われていた蝶野でしたが、２巻でおじさんに顎をさわられる描写があります。
おじさんが蝶野の顎を触った際に、無意識に後ずさる蝶野。ここでおじさんの疑心は確信に変わる、蝶野は実はSだと…。
蝶野は自分では気付いてなかった。花田に出会い、自覚することになります。
一方花田は、１巻の冒頭からわかるように、全く自分の性癖など気づいていない。w
上下関係が激しかった体育会系の部活動で忙しかった学生時代。遊んでる暇もありません。
しかしながら、激しく先輩に怒られても苦痛に思わなかった自分を後から不思議に思います。
蝶野を「男らしい」と感じており、おそらく自分をすっかり蝶野に委ねたのでしょう。主従関係、とでもいうのでしょうか。
どうやらSMの世界はかなり奥深く、単純に恋愛感情なわけではないようです。
ネタバレ！？レビュー・感想
akabeko先生の世界。
BL初心者の自分には、ちょっと刺激が大きかったですが、心情部分にかなり惹かれました。そして何も知らなかったSとMの世界も、少しずつ勉強中です。
akabeko先生の絵はクセがあり、読む前は決して自分の好みとは言えませんでしたが、読み終わるとすっかり虜になっており、また絵の好みよりも、内容が非常に興味深かったです。
先生はどうしてこの作品を描こうと思ったのだろう。ふと思い、ネットで公開されているインタビューなどを拝見しましたが… 先生はエロいのを描きたいようです。w 単刀直入な答えで、ご自分の作品を楽しんで描いている印象でした。
いや、この蝶と花…も確かに結構どぎついシーンは多かったですが。
そんな中でもしっかりとしたキャラ設定や男らしい絵柄など、魅力がある。
ちなみに、BLだけに限らずいろんな漫画をたくさん読んで、好きな部分を頭にインプットしていったとのことで、影響を受けた漫画家の一人にいくえみ綾先生をあげていたのも興味深かった。w （インタビューより）
akabeko先生の作品は初めて読みましたが、ぜひ他の作品も読んでみます。作品に興味があるというより、先生に興味がある。もっとインタビューしてほしい。
akabeko先生の『蝶と花の関係性』を今すぐ読む方法
akabeko先生の『蝶と花の関係性』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
２巻完結の作品の佳作。１時間ほど開いた時間があれば読めてしまう良作です。
今すぐサンプルで最初の数ページを確認できます。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta！レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
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まとめ
この作品、手に取ってよかった。絡みシーンは結構本格的なものでびっくりしましたが、少なくてもSMの世界を知りたいと思うきっかけになりましたから。いつも新しい情報や何か学べるものがある作品が好きな自分には、かなりの刺激になりました。
akabeko先生の作品をまだ読んだことがない方にもおすすめしたいところですが… 花田が痛いのが好きなので、痛みが伴います。ご理解の上、お楽しみください。w
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