こんにちは。
今日は、akabeko先生の人気シリーズ『蜜果』の4巻をご紹介します。akabeko先生のシリーズの中でも特に人気の高い作品ですね。
作品データ
蜜果 4
akabeko
刊行年月:2024年10月15日
出版社:シュークリーム(from RED comics)
どんな作品?
akabeko先生の人気シリーズ『蜜果』の4巻。2024年10月7日に正式リリースされました。
4巻には、オンライン雑誌『from RED』vol. 20-22(2023年6〜10月), vol.24 ver.A -27 ver.A(2024年2-8月)に掲載された6エピソードと描き下ろしボーナスが収録されています。
シリーズそのものも人気がありますが、特に攻めの貴宏の人気が高く、物語のはじめに比べて、レオと付き合い始めてからの貴宏のキャラ変化に注目です。
4巻には、まさかの!レオのお母さんも登場。
貴宏の家族との関係も見え隠れしながら、相変わらずの二人の関係が描かれています。
レオは新しい仕事を始めるのですが、お仕事描写はほとんどありません。あくまでお話のメインは二人の関係性や過去についてです。
カップリング
攻め:貴宏(家族との関係性は非常に良くないようで、希雄の家族に会うのを怖がります)
受け:希雄(まれお:早く家族に貴宏のことを伝えたい!)
4巻のあらすじ
ホストクラブはクビになったものの、大人のおもちゃ会社で働くことになった希雄。新しい職場の同僚は全員が女性という事態に、貴宏に伝えるのも抵抗が……。
昼勤務のレオ、そして夜勤務の貴宏と、徐々に生活にズレも出てきて、なかなか互いの時間を取ることもできなくなってきた時、相手を安心させるためにはどうしたらいいのだろうと考え始めたレオは、自分の家族に貴宏を紹介しようと思うのですがーーー。
akabeko先生『蜜果』4巻のネタバレ!?感想・レビュー
akabeko先生の作品は、今現在この『蜜果』シリーズしか追いかけておりません。そのため、先生の画風や作風の比較はできませんが…… イラスト、作風共に少し変化があったと思います。
イラスト
以前よりも表情がやわらかくなりました。目や口元の描写が豊富になったこともあり、レオはより可愛らしく描かれていると思います。
貴宏に関しては、1巻からのキャラ変が継続中で、レオに対する愛情がますます増大中。
新しい仕事を始めたレオが、職場での話を聞かせてくれないことにやきもきしたり、すれ違いの生活が続いてがまんできなくなり、寝ているレオと戯れあおいうとする貴宏がなんとも可愛らしく、薄い表情ながらも行動やさりげない変化で魅せてくれます。
プロット
貴宏と家族とのつながり、そしてレオと家族とのつながりがテーマの一つです。
この4巻には、レオの母親が登場するのだけど、それと対比するように、貴宏と家族との繋がりが少しばかりちらほらと見えてきます。
しかしながら、4巻は少しテーマにばらつきがあったように感じました。
エピソードもそれぞれがつながっていて、お話も流れていくのだけど、どっしりとした中心になるような筋がないのです。おそらく5巻では貴宏と母親との関係性も描写されそうなので、4巻の流れを汲み取るには次の巻まで待つ必要がありそうです。
絡みシーン
akabeko先生の作品にはどこか濁った(いい意味で洗練されていないというか…… すみません w )雰囲気があり、それがすごく好きなんです。ある意味(きれいごとだけではない)夜の雰囲気も出ていて……。
4巻にもその雰囲気が少し薄れて、少しばかり明るくなってしまいました。絵柄がかわったせいなのか、カップルが成立しているからなのか……。
また、いつもに比べて絡みシーンが大人しくなってしまった……。
気になった点1:闇のない世界
akabeko先生の作品に限らず、私が読んだ最近リリースされたシリーズものは、どれも大人しくなった模様。激しい作品を好んで読んでいるわけではないけれど、BL初心者の私にも感じる業界の変化!?なるものを感じます。
これはBLだけに限ったことでなく、非BLの漫画や小説などのフィクションにも最近感じていたこと。
人間の心の闇、心の奥深くに隠れているモヤっとしたものを垣間見ることのできる作品が好きな自分としては、誰でも当たり障りなく楽しめるような作品しか見なくなったな、と思います。
闇のない、明るく正しい世界。
確かに「楽しい」作品は多いのだけど、心をえぐられるような、考えたり悩んだりするような作品には、ほとんど出会わなくなりました。
日本のエンタメが得意としてきた、日常にある非日常、日常に隠れる闇、そんなところを描き出す作品が少なくなり、「楽しい」けれど、「興味深い」ものが薄れてしまいました。
気になった点2:BL長編の問題
この4巻は、お話の途中とはいえ、1冊の満足度は、前3冊に比べると物足りなかった。ごめんなさい。
もっとコンパクトにまとめられるお話だったと思います。
BL作品は次巻が出るまで時間がかかるので、1巻完結ものが多く、そこにしっかり凝縮されていたから好きなんです。
でも「長編」になることで、1冊の濃度が少し薄くなってしまった感じが否めません。
紙本からデジタルが主流になってきたことによって、物語やコマの見せ方にも影響があるかと思います。読者層の変化も理由の一つかもしれない。
そもそもBLに限らず、漫画の読者層は若い人が多いし、自分はきっと読者層から外れてしまったんだろう。そう思ってます。
でも、以前どこかのインタビューで、akabeko先生は「とにかくエロいものを描きたい」とおっしゃっていた。
あの言葉が私の中にはずっと残っていて、akabeko先生の作品を読むときは、きっとエロいのだろうと覚悟して読むのだけど、この4巻を読んで、先生はすっかり丸くなってしまった……と思いました。w
私がakabeko先生に感じていた魅力は暗さです。
エロさはあまり気になりませんが、他の先生たちにはない薄暗いもったりした感じがあって、それが好きだった。
ですから、4巻で作品が明るくなってしまって、やっぱり先生は丸くなってしまったのか!?と思っています。w
ただ、作品自体は好きなので、当然ですが追い続けます。
akabeko先生はいくつかのシリーズを掛け持ちしておられるけれど、それぞれが違う雰囲気の作品。
この『蜜果』シリーズも今後続くようなので、ラストにはどんな結末が待っているのか、楽しみにしています。
akabeko先生『蜜果』4巻を今すぐ読む方法
akabeko先生『蜜果』4巻を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「
Renta!レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
コミックシーモア:クーポンが魅力。BLに関しては、修正が少し甘めなものもあります。
Renta!レンタ:レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。この作品もレンタルできます。
コミックシーモアの月額コミック読み放題が一番お得!BLも読み放題!
akabeko先生『蜜果』4巻:特典情報
『蜜果』4巻の特典情報です。
アニメイトとコミコミスタジオは、有償ですが小冊子つきです。1Pの漫画ペーパーもついています。より貴宏と希雄を楽しみたいなら、小冊子つきがオススメです。
個人的には、TSUTAYA特典がほしかった……。
マスカットを頬張るレオが素敵なあのイラスト、akabeko先生がちょっぴりスランプ気味だった時に外出した時に湧いてきたイメージだそうです。
アニメイト | 20P描き下ろし小冊子(有償) |
コミコミスタジオ | R18公式同人誌(有償) |
とらのあな | 両面イラストカード |
TSUTAYA(一部店舗) | 雑誌表紙風イラストカード |
ホーリンブックス | イラストカード |
応援・電子書店共通 | 1P漫画ペーパー |
コミックシーモア | コミックシーモア限定1P漫画ペーパー(共通ペーパーもついています) |
まとめ
今回は、akabeko先生の『蜜果』4巻をご紹介しました。相変わらずのレオと、じんわりとキャラ変を楽しませてくれる貴宏の日々。物語はまだ続きます。5巻では貴宏の家族との関係性も見えてきそうですね。4巻では嵐の前の平和な二人が描かれているのかなと思います。5巻も期待しています。
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