こんにちは。
今日は、天禅桃子先生の『LOVEY DOVEY ラビーダビー』をご紹介します。
天禅先生の前作、悪魔ファンタジーから一転、可愛らしい大学生のお話です。
作品データ
LOVEY DOVEY ラビーダビー
天禅桃子
刊行年月：2025年02月17日
出版社：コアマガジン（drap comics DX）
どんな作品？
天禅桃子先生の通算３２冊目のコミックス。
LOVEY DOVEYとは、「ラブラブ」という意味です。❤️
自分にちょっぴり自信のない大学生の睦己（むつみ）と、イケメンのため人間関係がちょっと面倒に感じているイチカのゆっくりとしたお話。
イチカはスパダリ！？系のキャラではありますが、物語の魅力は睦己くん、かなぁ。
この作品は、シンプルながらも可愛らしい二人の恋物語です。
イチカの幼なじみの弟である睦己が大学進学で上京するにあたり、イチカのルームメイトになるのだけど、引きこもりがちな睦己を心配しながらも、モジモジする睦己をかまいたくなるイチカ。
ストーリーそのものは比較的シンプルなのだけど、最近はリーマン主人公が多めだった天禅先生が描く大学生キャラということで、かわいらしさ、そしてシャイな性格の睦己が、少しずつイチカに心を開いて、前に進む様子が楽しめます。
イチカはリーマンですが、残念ながら彼のお仕事描写がほとんどないため、どんな仕事をしているのかは謎。w
雑誌『drap』2024年5、7、9、11月号、2025年1月号連載の５話、そして描き下ろしの番外編が収録されています。
カップリング
攻め：一翔（イチカ：イケメンリーマン。仕事は不明。顔面イケメン度ハイレベルの模様）
受け：睦己（人見知りの大学生。優しく接しないとすぐに逃げてしまいそうな…… ）
あらすじ
イチカは、ルームメイトだった幼なじみが引っ越すことになり、進学を機に上京してくる弟の睦己と一緒に住むことになる。
睦己はとてもシャイな性格で、引きこもりがち。一緒に暮らし始めてもあまり顔を見る機会はない。が、料理をしてくれたりと真面目に家事などもこなしてくれる。
そんなある日、仕事帰りにイチカはホテル街を年上の男性と歩く睦己を見かける。ホテルへ入ろうとする睦己を、思わず引き止めてしまったイチカはーーー。
天禅桃子先生『LOVEY DOVEY ラビーダビー』：ネタバレ！？感想・レビュー
作品の魅力１：睦己
この作品の魅力は、なんといっても睦己くんです。
イチカはイケメン、睦己は内気な大学生。
ルームメイトとして一緒に暮らすようになった二人ですが、睦己は引きこもり気味のように、なかなか部屋から出てこない……という設定。
天禅先生は、睦己を「幻の猫のように」描写します。w
この作品の表紙を見た時に、睦己の目が大きくてかわいい！と思っておりましたが、偶然ではなかったのかもしれません。
ビクビクおどおどしながらも、たまにイチカに近づいてきては、また離れたり……。
微妙な距離感のある二人です。
そんなある日、イチカは偶然仕事帰りに街の中で睦己を見かけます。
友達……というには歳が結構離れているおっさん！？と歩いている睦己くん。ちょっと心配になったイチカは二人を追いかけるのですが、フラッとホテルへ入ろうとします。
あれこれあって、イチカは、睦己が自分の性的指向を誰にも打ち明けられず、悩んでいることを知ります。
睦己くんはお兄さんとの関係は良好なようですが、この件に関しては打ち明けていないようで、睦己くんの内向的な性格の理由の一つはここから来ているのかもしれません。
一人で悩み、何とか行動してみようとマッチングアプリを利用したものの、イチカに目撃されてしまうというタイミング……。なんとはや……。（結果的には、プラスの方向に向かうのだけど。）
自分の秘密を知られてしまった睦己ですが、イチカとの距離も近くなり、ゆっくりと心を開いていきます。
恋にドキドキするのはもちろんですが、今までよりももっと自然体でいられるという安心感のようなものも感じたのではないかな。
人見知りだった彼がゆっくりと前に進んで、イチカと距離を縮めていく姿をみることで、元気をもらえます。
おどおどしながらも、イチカに恋をしていく睦己くんの表情が豊かです。
作品の魅力２：ラブ度の考察
お話は、シンプルです。大きな事件は起こりません。
二人がどうやって知り合い、どうやって恋に落ちていくのかが描かれています。
物語はエピソードによって睦己、イチカの両方の視点が描かれています。
視点が交差するため、どちらかというと第三者の目線で物語が描かれているのでしょうか？
睦己くんが恋に落ちていく様子は、丁寧に描かれています。
イチカと睦己が出会ったのは、睦己が小学校３年生の時。その時、イチカは高校３年生という設定です。
結構歳の差がありますね……。９〜１０歳違うことになります。
大学進学を機に上京してルームメイトになりますが、睦己は１８歳だとして、イチカは２７、８歳ということになるでしょうか。
睦己は、幼少時からイチカの美貌に惹かれていた。
それは恋心ではなく、キレイだ……と見惚れていただけなのだけど。
睦己はまだ恋愛の経験も乏しく、先にアプローチをかけてきたイチカに惹かれていきます。
睦己くんの表情の変化がとてもよかった。
作品の魅力３：考察の嵐
読み終わって、気になる点がいくつかあります。
イチカの背景
イチカの背景は、残念ながら、なぜか ほとんど描かれておりません。w
彼は誰もが見惚れるほどのイケメンというキャラなのだけど、過去に何かあったようで、人間関係に疲れきったようなキャラに描かれています。
が、具体的な描写は、思いの外、ありませんでした。
イチカが睦己を可愛く思うのは理解できますが、彼がなぜあそこまで睦己くんに惹かれたのかーーー。
描写が少ないが故に、もう少し長い目線で描かれる予定だったのかなぁと思う次第です。
このモヤモヤは、読者がおのおので考察・妄想するしかありません。w
睦己の兄
睦己のお兄さんは、イチカと幼なじみなんですが、お兄さんと睦己くんの距離がなぜかとても近いです。
しかも、年の差が結構ありますよね。
この設定には、何か意味があるのだろうか……。
またまた、読者の考察・妄想タイムへと突入します。w
睦己の料理
チラホラと会話に登場する睦己の料理が、登場しません w
部屋に引きこもってるような睦己が、いつ、どのように料理をマスターしたのか……。
しかも、油淋鶏なんて手の込んだ料理を作るらしいのです！
食いしん坊の私は、料理の方でも、絶賛妄想中です！w
気になった点：イチカ
この作品を既に読まれた方の多くは思うのではないでしょうか。
イチカの事情。w
先生、なぜ……。w
これがなぜか作中でほとんど描かれずに終わってしまいました。
大人の事情でこうなってしまったのか、それとも結果的に描ききれなかったのかわかりませんが、睦己がとっても可愛らしく描かれている分、クールでイケメンのイチカのお話が知りたかった。モノローグだけでもよかったのですが……。
冒頭でチラリと過去に何かあったのか？的な描写があるんですが、物語は睦己の視点にシフトして終わってしまいました。
それ以外は楽しく拝読できたので、読んでよかったです。
天禅桃子先生『LOVEY DOVEY ラビーダビー』を今すぐ読む方法
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私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
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どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
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まとめ
今回は、天禅桃子先生の『LOVEY DOVEY ラビー ダビー』をご紹介しました。リーマンもの、ファンタジーと続けて描かれていた天禅先生が描かれた学生もの（イチカはリーマンですが）可愛いお話でした。私はあまりキャラに癒されることはないんですが、この睦己くんの可愛らしさはとってもよかったです。❤️
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