こんにちは。
今回は、木下けい子先生の人気シリーズである京極家シリーズより4巻となる『京極家の純愛』をご紹介します。
今回も、誠志郎と尊の関係性が危ぶまれてはそれを乗り越え、絆が強くなり……。決して(いい意味で)冒険のない安心したストーリーで楽しませてくれる癒し作品になっております。
作品データ
京極家の純愛
木下けい子 Keiko Kinoshita
刊行年月:2024年2月15日
出版社:大洋図書(CRAFT series 140)
どんな作品?
木下けい子先生の人気シリーズの1つ『京極家シリーズ』より、4巻目になります。
政治家を父に持つ誠志郎が、異母弟の存在を隠すため、高校時代に同級生だった尊と偽装結婚をします。嘘から始まったものの、二人は徐々に愛情を育んでいくお話。
4巻では、礼央の母親が登場。母親がどこにいるのか、またなぜ礼央のそばにいないのかが判明。また、最初は冷たく接していた誠志郎の母も、少しずつ礼央と交流していきます。
4巻には、BL雑誌『CRAFT』vol. 101-106 (2022 – 2023)に掲載された6話、そして描き下ろしのショートが収録されています。
1巻完結ものが中心だったBL業界ですが、最近は何巻も続くシリーズも増えてきたようで、カップルが成立した後も二人のあれこれを楽しめる作品が増えてきました。
この作品は、偽装結婚からスタートしているので、二人がどのように愛情や信頼を築いていくかがみどころのお話になっています。
また、礼央という子供が出てくるため、BL家族?!のお話としても楽しめます。
木下けい子先生の『京極家シリーズ』読む順番
2024年現在、シリーズ化しています。読む順番は以下の通りです。
- 京極家の結婚
- 京極家の初夜
- 京極家の蜜月
- 京極家の純愛
- 京極家の誓い(※2024年現在、雑誌『CRAFT』にて連載中)
今回は、4巻の『京極家の純愛』をご紹介します。
木下けい子先生『京極家シリーズ』最新刊
木下けい子先生『京極家シリーズ』の最新話である『京極家の誓い』は、2025年2月3日販売予定となっております。
現在、大洋図書の雑誌『CRAFT』にて連載中ですが、いよいよ最終調整に入ったようですね。
無事にリリースされることを心待ちにしております。
カップリング
攻め:京極尊(有名俳優を両親に持つイケメン。両親からの愛情を感じたことがなかったため、人の愛し方や表現の仕方がわからず。)
受け:京極誠志郎(政治家の父親の秘書。家族や政治環境から常に腹黒い人間関係を目にしているが、優しい部分を持ったいいやつ)
あらすじ
偽装結婚から始まった尊と誠志郎。礼央との家族サービスで信頼を、そして二人の愛情もゆっくりと育んでいた。
そんなある日、誠志郎が尊敬する議員の朝倉からとあるイベントに招待され、尊と屋敷へ伺うと、そこには朝倉と、朝倉の母親が待っていた。
朝倉はやはり尊との結婚をよく思っておらず、また、礼央が本当は誰の子供なのかも探りをいれてきたのだがーーー。
木下けい子先生『京極家の純愛』ネタバレ!?感想・レビュー
4巻も、安心して癒されることのできる1冊になっております。
このお話は、1巻ですでに(偽装)結婚しているので、尊と誠志郎の二人はある意味カプとして成立しています。
ですので、これから巻を追うごとに何らかの障害がでてきて、それをどう乗り越えていくか、また二人がどうやって愛情を育んでいくかなどが描かれるのかなと思っています。
つまり、終わりはありません。w
先生が「ここまでっ!」というまで描き続けることのできるパターンなのではないでしょうか。
4巻まで読みましたが、どの巻にもテーマがあって、飽きません。
今回のテーマは、礼央の母親についてです。
礼央の存在
礼央は、誠志郎の父親の隠し子。そして、今回のテーマは、礼央の母親が今どこにいるか、なぜ礼央を置いて身を隠しているのか、です。
以前の巻で、礼央は時々タブレットをつかって母親と会話をしているのですが、母親が物理的にどこにいるかは誰にもわかりません。
無責任に身を隠す礼央の母親についてもっと知ろうと、誠志郎ママが礼央に近づいてきます。政治家の妻である誠志郎ママは、ちょっとずる賢いところがあり、礼央に近づいては母親の情報を聞き出そうとします。
そして、偶然にももう一人、誠志郎の結婚、そして礼央の存在に疑いを持っている人間がいる。
議員の朝倉です。
朝倉は、とあるルートから礼央の母親の情報を握り、お話が展開していきます。
この物語には礼央の存在が欠かせません。尊と誠志郎のお話だけでも数巻でしたら楽しいでしょうが、4巻、そしてこれからもっと続いていくには、礼央の存在が必要なのです。
シリアスなシーンもコミカルなシーンも、礼央の存在があることで、ほどよくバランスが取れて表現されています。
4巻では残酷な事実を知ることになり、今後物語がどのように展開されていくかが気になります。
尊と誠志郎の愛情
誠志郎も少しずつ心を開いていきます。
どちらかというと、自分を卑下する性格の誠志郎ですが、尊との日々の会話、痴話喧嘩などから、大小の気づきがあり、そして学んでいきます。相変わらずネガティブな性格なのはかわりませんが w
尊はの気持ちはもっと直球です。
誠志郎が受け入れるかどうかの問題ですが、自分が初めて欲したもの、それが誠志郎。
尊はその気持ちを純粋に信じ、礼央の残酷な事実(詳細はぜひ本編を!)を知ったあとも、家族というものにこだわります。そこには、おそらく自分の幼少期に得ることができなかった家族への憧れがあるのでしょう。
尊と誠志郎の間で喧嘩はありますが、今回もラストは元の鞘に戻ります。また、誠志郎ママが登場するようになったことで、礼央の面倒を見てもらえるようになり、少しばかり二人の時間が増えたのかも!?w
大きな事件はありませんが、物語はしっかりとしたストーリー展開があり、読者を楽しませてくれるのも木下先生のファンサービスだと思います。
気になった点
1点だけ、気になる点があります。
それは、この物語の着地点です。
シリーズはまだ続いており、また二人はカプとしては成立しているのではっきりとした終わりがありません。多少の山谷はあるにせよ、礼央を含めた3人のにぎやかな生活が続くのかな。そしてサイドに尊の家族の話や、誠志郎の両親の話などが展開されるのでしょうか。
木下先生は作品のスピードが早いので、新刊まで2、3年待つ必要は(今のところ)ないと思いますが、BLはコミックスリリースまで時間がかかるので、今後どのような展開を先生が考えているのか、気になるところです。
木下けい子先生『京極家の純愛』を今すぐ読む方法
木下けい子先生『京極家の純愛』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
コミックシーモア:クーポンが魅力。BLに関しては、修正が少し甘めなものもあります。
Renta!レンタ:レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。
コミックシーモアの月額コミック読み放題が一番お得!BLも読み放題!
まとめ
今回は、木下けい子先生の『京極家の純愛』をご紹介しました。大人気シリーズの4巻になります。
このシリーズはもう少し続くと思いますので、まだ未読の方はぜひ今すぐお読みいただくことをオススメします。派手なアクションやドロドロした展開はありません。程よい緩急あるストーリー展開と、読後はほっこり安心するお話。
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