木下けい子先生『京極家の初夜』:交差する様々な愛情

木下けい子
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こんにちは。

今回は、木下けい子先生の人気シリーズである京極家シリーズから、2冊目にあたる『京極家の初夜』をご紹介します。1巻で偽装結婚をした誠志郎と尊の二人。二人の間に信頼関係は築けるのか?

作品データ

京極家の初夜

木下けい子
Keiko Kinoshita

刊行年月:2021年11月15日

出版社:大洋図書(CRAFT series 121)

どんな作品?

木下けい子先生の人気『京極家シリーズ』より、2巻になります。

BL雑誌『CRAFT』vol. 89 – 93 (2020 – 2021)に連載された5話、そして描き下ろしショートがまとまった1冊。

コスト調節か、1冊が少し薄くなってしまったのが残念ですね 💦

政治家の息子であり、父親の秘書をしている誠志郎と、有名俳優を両親に持つ尊が、誠志郎の父親の政治的戦略のために偽装結婚をして、一緒に住むことに。

政治的な策略もあり、二人の結婚についてはオープンに発表。本当は誠志郎の父親の隠し子である礼央は、尊の連れ子という設定で、にぎやかな3人の生活が本格的に始まります。

タイトルのごとく、今回のテーマは「初夜」。

1巻で結婚式を挙げた二人ですが、お互いが感じている気持ちは、まだはっきりと形に表れていない。

しっかりと恋心を感じている尊と、それを完全に信じることができず、自分に自信を持つことのできない誠志郎。

さらに、政治的策略による偽装結婚なのではないかと様子を伺う朝倉の存在もあり、誠志郎は半信半疑ながらも尊を受け入れざるを得ない状況に迫られます。

愛し、愛されれば、偽装ではなくなる。でも、尊に愛されるほど自分に魅力はないと思い込んでいる相変わらずネガティブな誠志郎は、2巻で少しずつ成長していきます。

さらに、尊のコンプレックスも少しずつではありますが、見えてきます。

そんな中、自由奔放な礼央の存在で、2巻もコミカルでにぎやかな内容になっていて、楽しいです!

木下けい子先生の『京極家シリーズ』読む順番

2024年現在、シリーズ化しています。読む順番は以下の通りです。

  1. 京極家の結婚
  2. 京極家の初夜
  3. 京極家の蜜月
  4. 京極家の純愛
  5. 京極家の誓い(※2024年現在、雑誌『CRAFT』にて連載中)

今回は、2巻の『京極家の初夜』をご紹介します。

木下けい子先生『京極家シリーズ』最新刊

木下けい子先生『京極家シリーズ』の最新話である『京極家の誓い』は、2025年2月3日販売予定となっております。

現在、大洋図書の雑誌『CRAFT』にて連載中ですが、いよいよ最終調整に入ったようですね。

無事にリリースされることを心待ちにしております。

カップリング

攻め:尊(何かを欲したことのない彼が初めて欲しいと思った。それが誠志郎。恋でしょ❤️)

受け:誠志郎(1巻からすでに恋してますよね。2巻で正式に受けになる模様 w)

あらすじ

政治家の父親の政治的戦略のため、息子で秘書も勤める京極誠志郎は、高校の同級生である同じ苗字の京極尊と偽装結婚をした。

そして、異母弟の礼央は尊の連れ子という設定で、嘘に罪悪感を感じながらも、少しずつにぎやかな生活に慣れていく誠志郎たち。

偽装ではないかとさりげなく探りを入れてくる朝倉氏にビクビクしながらも、愛し、愛されれば偽装ではなくなるという尊の言葉を信じ、そこに愛情を見出そうとする誠志郎。

お互いに恋心はあるのだけど、はっきりした確証がない二人。そして、いよいよ初夜を迎えることになるのだがーーー。

木下けい子先生『京極家の初夜』のみどころ

木下けい子先生『京極家の初夜』、ネタバレ!?感想・レビューです。

作品の魅力1:愛が生まれるとき

誠志郎と尊の結婚は周知の事実。外出をした時にも声をかけられるほどに。

明らかに二人の間に恋心はあるのだけど、誠志郎はそれを受け入れるだけの魅力が自分にはないと思い込んでいる。目の前の愛情が見えておらず、信じられない。

誠志郎本人からの直接的な愛情表現も少ないです。不器用なのか、表現方法を知らないのか……。

対する尊は、すっかり専業主夫が板についてきた w

料理などの家事をこなし、礼央との関係も良好。仕事はしっかりこなす誠志郎だけど、家の中では尊の尻にひかれているような関係性が笑えます。😆

尊からの愛情表現はあるのだけど、尊も愛情なく育ったため、どうやって愛情表現をするのが適切なのか、試行錯誤しています。

言葉では伝えるのだけど、誠志郎にはそれを信じてもらえず。そんなむず痒い関係性がしばらく続きますが、それがゆっくりといい距離感に近づいてくる。

1巻はとてもまとまりが良く、バランスの良い1冊に仕上がっていましたが、2巻は二人のテンポがとてもいい。

微妙な距離感に(誠志郎が)戸惑うのだけど、尊のほどよい愛情表現によって、誠志郎も少しずつ心を開いていきます。自ら尊に触れるシーンなども増えていく、そういったテンポ感が絶妙です。

二人の間に、愛が生まれる? ーーはい、生まれます。恋はすでに生まれてます。

愛したい、愛されたい。人間の性。愛情を注いでくれる人は、どんなに孤独を感じていたとしても絶対に世界のどこかにいます。

この恋心、愛情をどうやって成熟させていくかは、3巻に期待です‼️

作品の魅力2:礼央の存在

この作品は、礼央の存在無くして成り立ちません。

可愛いからだけでなく、家族観、愛情表現、礼央への、そして礼央からの愛情表現のやりとりは、作品の重要な要素になっています。

2巻では、礼央は地球のどこかにいる礼央の母親とビデオ電話している描写があります。そしてそんな礼央を見て、尊は「礼央を見てたらわかるだろう 愛情を受けて育ってる」と冷静に見ているところ、好きだなぁ。

この言葉からも、尊や誠志郎が持っている両親に対するコンプレックスも見え隠れして、さまざまな愛の形が見え隠れします。

騒がしくお話を盛り上げている礼央。

彼の母親は、地球のどこかにいる。でも、父親であるはずの誠志郎の父親は礼央を気にも留めない。

それがなんとも切なく、誠志郎の幼少時代を見ているようでもあります。

誠志郎はそんな礼央を見て、自分を重ねているかもしれません。彼なりに礼央を気にかけ、説教もする。それは彼なりの愛情表現。

もちろん、子供ながらに礼央もそれを理解し、自分へ興味を示さない大人たちは嫌いだけど「誠志郎は少しだけ好き」という w

そんな礼央の存在、可愛らしさも、この作品の魅力です。

作品の魅力3:初夜

2巻では、タイトル通り初夜を迎える二人。

でもこの二人、1巻でも行為を楽しんでいましたね……。もちろん、触れ合う程度ではあるのだけど……。

木下先生の作品に限らず、交わる定義が、penetrationありのものに限るというこの定義に、個人的には兼ねてから疑問を持っています。

行為そのものがメタファとして表現されているのなら、penetrationありの交わる行為は物語の最後で見たかったのですが。

この京極家シリーズでは、ある種メタファとして使われてきた交わる行為が物語の終わりではなく、二人の信頼関係、愛情を成熟させていく過程の一つとして描かれているようです。

そうなると、この物語にはどんなラストが待っているんだろうーーー。

3巻に期待です!❤️

木下けい子先生『京極家の初夜』を今すぐ読む方法

木下けい子先生『京極家の初夜』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。


私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。

どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。

コミックシーモア:クーポンが魅力。BLに関しては、修正が少し甘めなものもあります。

Renta!レンタ:レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。

コミックシーモアの月額コミック読み放題が一番お得!BLも読み放題!

まとめ

今回は木下けい子先生の『京極家の初夜』をご紹介しました。1巻もとても楽しかったですが、2巻ではさらに二人の距離は近づいていきます。恋心だけでなく、しっかりと愛を育んでいく二人をもっと見たい!3巻が楽しみです。

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