彩景でりこ先生の『蟷螂の檻』4巻を読み終えて

彩景でりこ
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こんにちは。

今日は、彩景でりこ先生の大人気シリーズ『蟷螂の檻』4巻をご紹介します。

とんでもない展開になりました。典彦はどうなる!?

そして、育郎の想いは!?

作品データ

蟷螂の檻 4

彩景でりこ

刊行年月:2019.07.05

出版社:祥伝社(onBLUEコミックス)

どんな作品?

彩景でりこ先生の大人気シリーズ『蟷螂の檻』4巻になります。

まず、この4巻の表紙をご覧ください。二人抱き合う典彦と育郎、そして情熱的に炎が…。裏表紙を見ると、駆け巡る蘭蔵と顔をどす黒い手で覆う健一。

この表紙が全てを物語っており、だからこそこの表紙、すばらしいです。しかも典彦の左手が優しさはあるのだけど、どこか育郎を壊してしまいそうな手の圧力が読み取れ、でりこ先生の絵の魅力も堪能できる1冊です。

この4巻の冒頭のエピは『渇き』。

物語がどんどんと進展していき、巻末ではとんでもないことになります。ほんと、やめられません。w 完結してから読み始めてよかったとつくづく思っております。現行で追いかけていらっしゃった方は、続きを2年ほどまたねばいけないので大変だったのではないでしょうか。

カップリング

攻め:典彦(のりひこ:悪いやつ…ですね。)

受け:育郎(いくろう:自分を解放する時がきたのか…)

あらすじ

物語は、典彦が豹変するところから始まります。今まで大人しく育郎を支えてきた典彦だが、本多の一件により豹変し、いままでにないほどの独占欲を掻き立てられます。それに対し、育郎は一度は拒絶するものの、徐々に彼を忘れられない、また自分の心の奥底に眠っていた感情があらわになっていきます。一方、健一と蘭蔵にも進展がーーー。

彩景でりこ先生『蟷螂の檻』4巻のみどころ

この彩景でりこ先生の『蟷螂の檻(とうろうのおり)』、読むたびに引き込まれていきます。

そして狂気、執着、心のねじれ、そしてエロスが絶妙に絡んでいきます。

主人公の二人の異常性は、周りのキャラたちの正常性に対比して浮き彫りになっていくのが面白いのだけど、はたして正常とされる周りの人物像も微妙に描かれており、人間の脆さや、陰と陽が狂気と共に描かれています。

4巻の魅力01:渇き

この作品を追っている方で、エロスのみを求めている方は少ないのではないでしょうか。

はっきり言って、すごくエロスの表現があることにはあるのですが、物語もとても濃厚。だから見どころがいろいろなところの散りばめられています。

あくまでエロスの表現は、物語に奥行きを出すためのものであります。(いや、多分先生は楽しく描いていると思いますが。w)

しかし、今回の4巻のテーマでもある「渇き」を表現するには、並大抵のエロスでは表現できません。

そのため、3巻でも少しびっくりした絡みのシーンが、4巻で、より濃厚になっております。

もう育郎を止められないね…

4巻の魅力02:さち子

育郎の妻、さち子の存在。でりこ先生はなぜ彼女を描いたんだろう…。

このさち子がいることで、物語の正常性、バランスが保たれているのだけど、それは先生の目的だったのか… わかりません。

でりこ先生の作品はまだ2作しか読んだことがないのですが、先生の描く子供や女性、すごく無邪気で魅力的な絵です。

またこのお話は昭和のお話で、当時女性に任されていた家族の中のポジションや社会的存在についても少し描かれているのも面白いです。

彼女の強い存在感と、気丈に振舞う育郎が変貌していくコントラストが非常に面白く、また強調されています。

4巻の魅力03:激しい絡みシーン

これは、もうみどころとしか言いようがありません。

絡みシーンはBLだけでなく、今時少女漫画にもありますが、やらしさが誇張されたり、あっさりしすぎて感情が伝わってこなかったりと、いろんな絡みがありますね。でりこ先生のこの絡みシーン、すっごくやらしさがあるのだけど、典彦と育郎の性(さが)が絶妙に表現されており、必然的なシーンとなっています。

彩景でりこ先生のこの『蟷螂の檻』を読んで、久しぶりにエロティシズムについて考えさせられました。

座裏屋蘭丸先生と、中村明日美子先生の作品を読んだ際に、エロ、エロス、そしてエロティシズムについて非常に考えさせられ、自分なりにこの3つの区別、そしてエロスとエロティシズムに関しては今でもたまに考えます。

哲学を考えるってことは、生と死を意識する、ということだと思っています。この作品も、その生死がぎりぎりにせめぎ合う瞬間が登場し、そこでエロスが絡み合う。やはり、人間にとって情欲は切っても切り離せない生死に関わるものなのだな、と実感せざるを得ません。

今回の絡みシーンの数々。特に4巻に関して言えば、やはり死を意識したものであり、それが情熱的、本来エロティシズムが持っている死と隣り合わせの本質を表現しているものでもありました。

育郎に関しては、幼少時代から誰にも愛されることがなかった。愛して欲しかった両親からの愛を感じることがなかったというトラウマから、典彦からのねじれた愛情でさえ欲しくて欲しくて仕方がない。そんな自分の中での異常な感情に悩まされます。そして心を開放した時に、死という言葉が待っているのです。

彩景でりこ先生『蟷螂の檻』を今すぐ読む方法

彩景でりこ先生『蟷螂の檻』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

最初の数ページをサンプルで今すぐ読むことができます。

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。)どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。

コミックシーモア:頻繁にクーポン割引があり、また同人誌や特典冊子の作品もたまに読めたりします。

Renta!:レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。レンタルも豊富です。

この『蟷螂の檻』の魅力、本編だけでは終わりません。でりこ先生の魅力でもある同人誌も、電子書籍サイトで読むことができるんです!最初の数ページをサンプルで確認できますので、確認してみてください。世界観が全然違うんです。☺️

蟷螂の檻 わたしの坊っちゃんがかわいすぎる

演技の裏側、お見せします。~蟷螂の檻の中の人~(1)

蟷螂の檻~艶屋敷~

彩景でりこ先生の『蟷螂の檻』のドラマCD

彩景でりこ先生の『蟷螂の檻』、実はドラマCDんになっております!

このドロドロな世界、ぜひドラマCDで聞いてみたいです。

でも、残念なことに、2023年9月現在、1巻のドラマCDしかリリースされておりません〜。泣

今後リリースされるかはわかりませんが、このシリーズ、正直地雷な人も多そうですし、それこそ、エロスが強烈すぎるのか。とにかく、単行本は完結していますので、なんとかドラマCDも最後までリリースして欲しいです。

2023年9月現在、メディアCDはリリースされていますが、自分で調べた限り、オーディオDLはリリースされていないようです。

新品は入手が難しくなっています。中古でしたらいくつかあるようですので、興味のある方はチェックしてみてください。

まとめ

いかがでしたか。今回は彩景でりこ先生の『蟷螂の檻(とうろうのおり)』4巻をご紹介しました。

いよいよ5巻で完結となりますが、4巻まで読んだ方は、もうやめられませんね。w

ハピエン?バドエン?正直、エンディングはどちらでも構いません。この二人がどうなるのか。それだけを確実に見届けたいです。時代ものが苦手な自分でさえ、すっかりハマったこの作品。未読の方はぜひ読んでみてください。

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