こんにちは。
今日は、座裏屋蘭丸先生の『シャングラの鳥』1巻の英語版を購入したので、ご紹介します。
Book Data
Birds of Shangri-La
Ranmaru Zariya
Edition: November, 2020
Publisher: SuBLime Manga
Birds of Shangri-La
今回は、私が大好きな座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』…の英語版、English versionについて、おしゃべりしようと思います。
洋書はたまに読みますが、漫画を購入したのは初めて。
座裏屋先生のこの『シャングリラの鳥』に出会って、いろいろな「初めて」を体験しています。少し渇き気味だった中年の毎日にスパイスが!w
座裏屋先生や関係者スタッフの方々に感謝です。
実は、もともとは『コヨーテ』の英語版を購入しようと思っていました。というのも、コヨーテはイギリス(のようなところ)が舞台になっているので、英語版で読むと雰囲気がピッタリ合うに違いない、と思っていたので。
でも、待てよ…。
Birds of Shangri-La
このタイトル、セクシーすぎません?
Shangri-Laの、”La” の英語の発音が、もうセクシーですよね。
作品的にもコヨーテよりシャングリラの方が好きだし、これはもう英語版をチェックするべきだ!と思い、さっそく購入しました。アマゾンでも購入できますし、紀伊國屋でも取り寄せ可能です。注文から2週間以内に商品が到着しました。
Birds of Shangri-La : PRICE
価格は、定価でUSD12.99です。(2023年現在)
普通の洋書ペーパーバックと同じ値段ですね。英語への翻訳、日本の漫画も価格が上がってきているので、値段はそんなに悪くないと思います。現実的な話、送料や為替もすると、1600-2000円くらいでしょうか。今回はア○ゾンジャパンで購入したので、値段は全て日本円で確認できます。
Birds of Shangri-La : DETAILS
material 素材
本の作りはペーパーバッグと同じです。コーティングのある厚紙の表紙。ペーパーバックなので表紙は剥き出しです。
おもて表紙の右上に「parental advisory explicit content」の表記があります。
おおお~、本でこの表記を見たのは初めて!w
昔はHipHop/RapなどのCDでよく見かけましたが…。
そういえばこの作品、日本ではR18なんでしょうか?(今さらですが…。)自分は店頭で購入したので、何も聞かれなかったけど…。
英語版の話ではありますが、1巻をAmazon.co.jpから購入する際には、特に表示されませんでしたが、2巻注文時は、R18の確認表示がありました。
そして、本の裏表紙には、「MATURE」のマークが。
これも、初めてみました。
Rated Mature means… A story may be rated “Mature” if it contains any of the following: explicit sex scenes, self-harm themes or scenes, graphic depictions of violence…云々。
何も表記なく購入できる日本の環境は、やはり緩い環境かもしれません。そういえば、座裏屋先生がインタビューでゾーニングの話をしていました…。
color 色彩
さて、問題は「色」です。
色の出具合というのは、印刷技術によるものなのか、紙質によるのか、はたまた単に予算的によるものなのか。
表紙の絵。1巻の悩ましいフィーの姿、素敵です。ただ、色合いはやはり日本語版の方がくっきり発色している。座裏屋先生もそちらでチェックしているので、日本のコミックスの色彩が、先生の理想に近いものなのではないでしょうか。
英語版も素敵ではあるけれど、全体的に、色が若干薄く、ぼやけてしまっている。あのサンセットの情熱的な光は、明らかに日本語版の方がいい発色です。
ファブリックの青み。日本語版は、植物のパターンに赤色が混じっていますが、そういった細かな色の深みは、英語版からは見えにくくなっています。じっくり観察すればわかるんですが…。大抵の人はそこまで気にしないですよね。
フィーの肌の艶感と、腰のあたりの夕陽の影。英語版にもあるのですが、やはり日本語版の方が色に深みがあり、よりリアリティがある。こうやって比べてみると、ますます座裏屋先生の凄さを実感できます。
うれしかったのは、フィーの目。英語版の方でも、ブルーアイズが素敵でした。実は、英語版の方がはっきり見えている。目のカラーは英語版の方が引き立っています。
そういえば、この海沿いのサンセット。
この色、何度か旅先でみたことがあります。
そんな懐かしい思い出もあるから、この作品に対して思い入れがあるのかも。
quality 質感
本を開くと、見返りのあのデザイン。あのクラフト紙に模様が施された一枚と目次がありますね。英語版にもありますが、普通のつるつるした紙になっております。ペーパーバックなので、つるつるした紙が1枚挟まっているだけでも奇跡だと思います。
表紙の色の出とは逆に、本編は色が少し濃かったです。そのため、スクリーントーンの具合が少しぎこちなかったり、微妙な界線が見えにくかったり…。フィーの褐色肌も、日本語版に比べると、濃いです。でも、全体的に、気にならずに読めました。唇や鼻のラインの艶感などもきっちりと出ていました。
そして一番!?気になっていたのが、アポロのアレ。
スクリーントーンで表現されているので、色合いが気になりましたが…。安心してください、ちゃんと発色してますよ。w ほどよく存在感を醸し出しております。❤️❤️❤️
Publisher 出版社
座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』は、英語以外にも、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語などがリリースされています。中国語もあるのですが、電子書籍だけのようですね。
私が購入した英語版は、SUBLIME出版社からのリリース。
SuBLimeは、北アメリカに構えるBL/やおい漫画専門の出版社。カリフォルニアはサンフランシスコにあります。出版社のサイトを見てみましたが、トップに2020年の情報が…。もう2023年ですね… 。本の出版は続いているので、ウェブサイトが部分的にしか更新されていないようです。社員が少ないのかな?
ちなみに2023年リリース予定の英語版には、ヤリ部5巻、オールドファッションカップケーキ、さちも先生の黒か白か6巻、などがありますね。シャングリラの3巻はまだ未定のようです。英語版のBLって、どのくらい読んでる人がいるんだろう。
まとめ
いかがでしたか。こう比べてみると、やはり日本の漫画本は品質もいいし、値段も良心的です。(ハードカバーは英語版の方が質がよく、インテリアになります。)
世界的に本を読む人口が減っていますが、日本(アジア)の漫画業界は電子書籍の功績もあってか、ヒット作が出ると読者人口は増える傾向にあると思います。今の漫画市場としては、中国・韓国、そして北アメリカでしょうか。(ジャンルによってはヨーロッパもいけそうですね。)
座裏屋先生の作品、特に『Birds of Shangri-La』の世界観は、BLという限られた世界ではあるけれど、世界中の読者に受け入れられる世界観やキャラクター構成、イラストレーション、物語の魅力があります。ぜひもっと多くの方に読んで欲しいと思います。
さっそく、実際に読んでみようと思います。
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