南国の離島に存在する娼館、シャングリラを舞台に、そこで働くフィーと、仕事を求めてやってきたアポロが愛情を深めていくお話です。
作品データ
シャングリラの鳥 I
座裏屋蘭丸
刊行年月:2019.04.10
出版社:プランタン出版
どんな作品?
2017年10月より、雑誌『Canna』にて連載を開始した、ユートピアのような娼館「シャングリラ」で繰り広げられる男娼フィーと、離婚調停中のストレート、アポロのお話。
座裏屋先生のもう一つの人気シリーズ『コヨーテ 』とは全く違った雰囲気のお話です。
オリエンタルなデザインが美しい娼館「シャングリラ」がなんとも素晴らしいデザインで、作中に出てくるどのシーンでも雰囲気を盛り上げてくれます。
そしてその娼館があるのは、南国の離島。リゾートのような舞台で、読者も行ってみたくなります。座裏屋先生の甘い絡み表現も絶妙で、これは、大人の女性向けの作品です。大人の恋の物語。
座裏屋先生の圧倒的画力、キャラ設定、世界観、ストーリーの全てがマッチした作品で、連載中ながらもうこれは間違いなく先生の現状の代表作。(個人的見解 w)
このフィーとアポロが繰り広げる二人の距離感、心の揺れ、そしてサイドのミステリアスなお話の全ては、日本の読者だけでなく世界の読者を魅了しております。私は英語版も読んでおりますが、素晴らしい世界観です。
ぜひ南国の微風とともに、フィーとアポロの二人を覗いてみましょう。
カップリング
受け:フィー(男娼、ストリート育ち。オーナーに深謝している)
攻め:アポロ(ストレート。離婚調停中で、お金のためにオーナーの娼館で働く)
第1巻のあらすじ
アポロが「シャングリラ」にやってきた!
とある孤島にある「シャングリラ」は男娼のみが集まる完全会員制の娼館。ここで、離婚調停中のアポロは、試情夫(しじょうふ)として雇われます。
シャングリラで働く男娼のフィーは、アポロを専属とし、試情夫としての仕事を教えることに。ストレートのアポロと、複雑な過去を持つフィーの関係がスタートします。
座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』の魅力
座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』には、たくさんのみどころや魅力があります。先生にしか描けない世界観のある作品だと思います。
長編ということもあり、主人公のフィーとアポロの他にも、娼館の仲間たちとのあれこれも楽しいです。
この作品を読んだら、きっとあなたもシャングリラに行きたくなりますよ。
作品の魅力1:南国の潮の香りただよう離島
座裏屋先生の作品は、海外を舞台に展開されるものがほとんど。今回は南国の雰囲気ただよう離島が舞台になっております。
東方の職人が7年の歳月をかけて作ったと語られているシャングリラの娼館は、バリなどを彷彿させるアジアンテイストのデザイン。海に囲まれた離島で、本島とは小さな船で移動する設定です。
スマホがあるので、時代設定は現代ですね。
インドネシアのイカットのようなタペストリーもあり、館のデザインを眺めるのも楽しいです。
また、開放感のある部屋が多数あり、夜のシーンなどはライティングの効果も丁寧に描かれています。まるで、映画を見ているよう。
コミックスだけでなく、ドラマCDなども合わせて楽しむと、もっと面白いです。
作品の魅力2:完全ストレート、アポロの甘いアプローチ
フィーもアポロもどちらも魅力的なキャラですが、このアポロには完全にやられた。w
アポロは朴訥(ぼくとつ)なストレート。190センチほどの長身、がっちりとしたガタイで、手も大きく、ハンサム。離婚調停中ということで、左手の薬指に指輪の跡が残っています。
一人の女性を愛してきた男。
一方フィーは、ストリート育ちで、男性相手に仕事をしてきたこともあり、アポロのようなストレートの男性の考えや行動、仕草ひとつひとつに興味を持ちます。
そして、ちょっと手フェチのようです。
アポロの触り方ひとつひとつに、今までフィーが相手にしてきた男たちとは違う何かを感じとっていきます。
アポロにいろいろとちょっかいをかけるのだけど、さりげなく躱されて……。その駆け引きから二人の関係が微妙に近づいていくのがわかります。
作品の魅力3:ストリートキッド、フィーの過去
フィーの過去については、1巻で小出しに出てきます。
本土のスラム街で育ったフィー。時折過去のフラッシュバックがあったり、フィーの会話の節々から厳しい環境で育ったことが窺えます。
過去のトラウマを抱えながらも、シャングリラで働くフィーは、今は前向きに生きている。しかしそんな彼に、妙な写真が送られてくるようになります。これはのちにミステリアスなサイドストーリーへと繋がっていきます。
そしてフィーは手フェチ。
アポロの左手の薬指に目がいったのも彼が手フェチだからでしょうか。作中、ところどころで手がクローズアップされています。もしかして、昔何かあったのかな…。
手といえば、ちなみにアポロの手は本当に大きく、アメフト経験もある筋肉質な体格です。背は高い設定なんだけど、上半身のバランスが結構大きい感じ。
作品の魅力4:小鳥たちの日々
小鳥たち。この物語では、男娼たちのこと。娼館「シャングリラ」では、日々選ばれし客が足を運び、快楽を求めます。フィーの仲間たちの仕事ぶりもコミカルに!?描かれています。
日々仕事として体を重ねるフィーですが、アポロと出会い、彼を知っていくことで、これから愛というものを知っていくのでしょうか。
フィーとアポロの関係性、そして館の様子は、本編でお楽しみください。

座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』を今すぐ読む方法
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この表紙の絵、エロい・・・と思わないでください。エロスはありますが、この仕草一つに意味があるんです。お話を読んでいくと、この表紙の意味がわかります。それに、腰回りの肉付き、サンセットの色合い、そして布地の模様まで… 芸術です。❤️
座裏屋蘭丸先生『シャングリラの鳥』:ドラマCD
この素晴らしい座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』の世界は、ドラマCDでも楽しむことができます。
陽気な南国の世界観がプロの声優さんによってクオリティの高いオーディオドラマになりました。素晴らしいです。機会がありましたら、ぜひドラマCDもチェックしてみてください。
https://zaccamanga.com/2023/05/22/zariya04-7/
まとめ:座裏屋ワールド全開!
今回は、座裏屋蘭丸先生の『シャングリラの鳥』1巻をご紹介しました。
私がブログを始めたきっかけになった作品でもあります。
座裏屋先生の作品の中でも、ずば抜けて世界観のクオリティが高く、時間をかけて主人公たちの距離感が近づいていくお話です。パワーアップした先生の描くエロティックな世界。
BLを読む際は、第三者としてカプを観察する見方をしておりましたが、この作品に関しては、もう完全にアポロに惚れました!w もう好きすぎて。寡黙で魅力的な男性。ほんと素敵。座裏屋先生の描くちょっと垂れ目の男性ってほんと… くぅぅ…
異国が舞台なのも、魅力の一つです。
日常から抜け出して、物語の世界に没頭できます。癒しにもなるし、刺激にもなる。
言葉でいい表せないのが悔しいですが、まだ未読の方がいましたら、ぜひ今すぐ読んで欲しいです。
女性だけでなく、男性の読者さんにも読みやすいかもしれません。どうでしょうか。
あ、もちろんエロスがOKな人のみ、お願いします。w
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