こんにちは。
今日は、『囀る鳥は羽ばたかない』シリーズでおなじみ、ヨネダコウ先生の初期の作品『それでも、やさしい恋をする』をご紹介します。
ヨネダ先生の２冊目のコミックスとなりますが、１巻完結ながら素敵なラブストーリーに仕上がっていて、人気が高いです。私も大好き。
ヨネダ先生のデビューコミックス『どうしても触れたくない』のスピンオフとなっています。
作品データ
それでも、やさしい恋をする
ヨネダコウ
刊行年月：2014.04.15
出版社：大洋図書
どんな作品？
ヨネダコウ先生のコミックス２作目。
コミックスデビュー作『どうしても触れたくない』のスピンオフ作品。
どうしても…に登場していたナイスな奴、小野田良を主人公に、共通の知人を介して知り合った年上の出口晴海との恋が静かに描かれています。
１巻完結で、絡みも少なめなので、BL初心者の方でも読みやすいと思います。
これが、いいんですよ〜。個人的には『どうしても触れたくない』より好きです。キャラもこちらの方が陽気だし、二人ともより人間らしい性格。w
表紙のイラストレーションも素敵です。
カップリング
受け：出口晴海（でぐち はるみ）
攻め：小野田良（おのだ りょう）
あらすじ
ゲイの出口は、飾らない性格の３歳年下の小野田を好きになっていた。しかし、ストレートな彼を好きになってもどうしようもなく、友達でいよう、と心に決める。
それなのに、気持ちにブレーキが効かず、思い切って想いを伝えてしまう。
意外と余裕のない出口の態度に、ノンケの小野田は、真剣に接することになり…。
ヨネダコウ先生『それでも、やさしい恋をする』：ネタバレ！？感想・レビュー
この作品、先生のあとがきにも書いてあるんですが、特に大きな事件などは起きません。
でも、いいんです。私たちの周りで起きていそうな、普通の日常生活。
Slice of life
そんな二人のあれこれを、ちょっと覗いてみてください。
作品の魅力１：人間くさい二人
キャラに、魅力があります。
申し訳ないけど、前作の「どうしても触れたくない」は、嶋が暗すぎた。w
いや、好きな作品ですけど、ね。
こちらは、出口、小野田のどちらも魅力を感じるキャラでした。
出口は、営業ということもあってか、さっぱりした性格。しかし、実は結構自分勝手で、恋愛のことになると自分をコントロールできない節がある。ただ、それが人間らしくていいんです。
出口はゲイで、今までは特定の相手はいなかったのに、３年も想いを寄せていた相手に、自分の気持ちを伝えます。小野田は自分をどう思ってくれるのか、気が気でならない。
そしてこの作品でも度々登場する嶋。
実は小野田は、嶋に短い間だが恋をした。それもあって、小野田がたまに嶋と交流があると、ジェラシーを感じて耐えられない出口がなんとも人間的なんです。
一方、小野田。
もちろん魅力的ですが、しっかりものの小野田の方が流されてる感がありますね。w
ストレートの小野田はもともと彼女がいた。この彼女っていうのも、強引に付き合ってた感がありますから、流されるタイプなのかも。
外川課長と嶋を見ていて、嶋に一瞬恋をして、出口にコクられて出口が気になり始め・・・って、おい。w
付き合ってもいないのに、出口の見ず知らずの一夜の相手にジェラシーを感じ・・・。
こんな小野田も人間らしい。人間、流されてもいいんですよ。そんなとこから始まる恋だって、たくさんありますから。
作品の魅力２：両サイドからのぞける
もう一つの魅力に、小野田、出口の両サイドの視点から物語を楽しめます。最近の漫画はこのパターン多いですよね。
出口の語りから始まり、小野田と交互で物語が進みます。
作品の魅力３：嶋と外川の登場
出口は、嶋が以前いた会社の営業という設定。それもあって、嶋の背景がこの作品を通して、より詳細が見えてきます。
また嶋の元カレもさりげなく登場することで、外川が電話でいじった伏線回収もあります。
巻末に描き下ろしがあって、そこで外川も登場。『どうしても触れたくない』ファンには、うれしい限りですね。
このひとホントにこんなひとだったっけ？
これじゃまるで
詐欺だーーー
引用：ヨネダコウ 『それでも、やさしい恋をする』, 2014
ネタバレ注意！『それでも、やさしい恋をする』の結末は？
お互いが想い合うのだけど、最後まで、出口がやらかしてます。w
彼は確かに人間くさくて好きなのだけど、嫉妬が行きすぎて、ちょっと意地悪な行動とか、しちゃいますよね。でも、小野田もはっきりそれを伝えます。
こういったコミュニケーションがあるからこそ、二人は続くのかな。
出口がまだ慣れなくてコミュが苦手そうなので、小野田が冷静に対応してくれたらなんとか続くかもしれません。
『それでも、やさしい恋をする』を今すぐ読む方法
ヨネダコウ先生の『それでも、やさしい恋をする』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta！レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
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まとめ
相変わらずヨネダ先生の作品の特徴である、薄暗いアダルトな雰囲気が作品全体に漂っていて、素敵です。
キャラは『どうしても触れたくない』より明るめで読みやすかった。小野田も出口も人間みのあるキャラで、憎めない。絡みシーンも少ないので、BL初心者の方にも読みやすい作品です。
ぜひ『どうしても触れたくない』と一緒に読んでみてください。
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