作品データ
NightS(ナイツ)
ヨネダコウ
刊行年月:2013.02.10
出版社:リブレ
どんな作品?
ヨネダコウ 先生の1巻完結もの。2008, 2009, 2012年時の作品に、描き下ろしをプラスしてリリース。3つのお話が展開されています。今回もヨネダ先生特有のアダルトな雰囲気が作品全体に漂っています。
ただ、『どうしても触れたくない』のような濃厚さは感じなかった。絵柄のせいなのか、セリフが少しクサいせいなのか… w
ストーリー自体の運び方は予想できるので、それをどう調理してくれるかがみどころになります。ひねりは必要ないですが、それぞれ1話で終わってしまうのはちょっと味気ない感じがします。
『NightS』ネタバレ注意!?レビュー・感想
ヨネダコウ先生の『NightS』には、3つのお話が収録されております。
どれも魅力的で、私は好きです。
では、ちょっと覗いてみましょう。
ストーリー01:NightS
若頭補佐・穂積と運び屋・唐島のお話。
ヨネダ先生は黒社会が好きなのか、当時流行っていたのかはわかりませんが、ストーリーは筋が通っている。もちろん、もう少し複雑な設定にもできるでしょうが、読み切りだし、読者はそこを期待しているわけではないですね。w
二人のタバコを吸う仕草とか、目線などが大人の雰囲気を醸し出している。車内のシーンはライトがいい感じに描かれていて、のちの「囀る鳥は羽ばたかない」に繋がっているのかな。
こういうクサいセリフの作品は、演歌って感じがします。w
BLなので、当然登場人物はほぼこの二人でお話は完結する。続きが読みたいし、これならいつでも続きが描けそうですね。基本、警察が絡むお話は好きです。黒社会よりも警察(刑事)のお話が読みたいです。
ヨネダ先生は事件がらみのミステリーも描けそうですから、いつか刑事のBLもの、描いて欲しいです。
ストーリー02:感情スペクトル
こういう作品を読むと、なぜ自分がBLを読んでいるかわかります。少女漫画体質だからだ、と。
この手のお話は、少女漫画で学生時代にたくさん読んだ。だけど、主人公が男子二人になるだけで、全く違うテイストになるのはなぜ!?ヨネダ先生だから?いや、それも違う…。
最初から、明らかに結末、見えてますよね!?でも目が離せないっていう・・・。
今どきの少女漫画はバッドエンドなんてないから、最終的にはハピエンで終わるはず。でも、そこまでいく過程を見たいんですよ。葛藤をみたいんですよ。BLであれ、なんであれ、やはり葛藤があることで、物語に奥行きが生まれる。
ただ、セリフがずしっと心に響くのは、少女漫画を読んでいた時にはなかった感触です。
この1冊からは、この高校生のお話がリアリティがあって、個人的には好きです。初々しい関係も楽しめる年齢ですね。
ストーリー03:リプライ
2012年に描かれた作品で、前後編になってます。お話の進み方もヨネダ先生らしいな。
社会人が主人公。仕事を通して惹かれていく過程が描かれているので、しっかり仕事背景も語られている。大人が読んでも身近に感じる作品ですね。
でもヨネダ先生の作品は、主人公が高校生だろうが、あまり年齢は気にならない。やっぱりBLにハマる人は、少女漫画のような純愛が好きなのでしょうね。
まぁ現実的な話をすれば、整備士の関が初めて男を好きになって、対する高見もそれにとまどいをみせるっていうノンケ(異性愛者)同士の恋。実際、そんなことありますかね?(皆無ではないにせよ、かなり珍しいかと・・・。)
フィクションとして、楽しみました。
ヨネダコウ先生の『NightS ナイツ』を今すぐ読む方法
ヨネダコウ先生の『NightS ナイツ』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
最初の数ページをサンプルで今すぐ読むことができます。
私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。)
どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。
コミックシーモアは頻繁にクーポン割引あり。
Renta!は、レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。
まとめ
ヨネダコウ先生の作品は、本当に読みやすいです。そして、面白い。
しっかりしたキャラクター背景もあるし、小難しい会話もない。だから誰でも読めると思います。
しかも一巻完結なのも、うれしい。隙間時間にも読めるし、寝る前の癒しにも、ちょうどいいです。
前回ご紹介した『どうしても触れたくない』『それでも、やさしい恋をする』では、ほとんど絡みシーンがありませんでしたが、この短編集には少しだけ絡みがありました。
こういう必然性のある絡みシーンは、物語に奥行きを出しますね。大歓迎です。☺️
私のようなBL初心者の方で、何かお探しながら、ぜひ読んでみて下さい。
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