ナツメカズキ先生の『MODS モッズ』を読んでみた

ナツメカズキ
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こんにちは。
今回は、ナツメカズキ先生の『MODS』をご紹介します。
先生が長く描かれているキャラ・時雨(しぐれ)にまつわるお話は、ここからスタートしております。

作品データ

MODS モッズ

ナツメカズキ

刊行年月:2016.09.20

出版社:東京漫画社

 

どんな作品?

ナツメカズキ先生の2冊目のコミックス。

挑発的なジャケットのイラストに目を奪われます。

2015年8月リリースの雑誌『Cab vol. 38』から連載がスタートしたシリーズをまとめた作品。描き下ろしも収録されています。

ナツメ先生のイラスト、かっこいい!😍

表紙も素敵ですが、口絵イラストも魅力的だなぁ。

この先生のキャラは、攻めも受けも男らしいのが魅力です。

主人公の男娼・シロ、そしてシロが働くゲイ向けデリヘル「Rain」のオーナー・は元々黒社会と関係があった。そんな背景からも、夜の街の雰囲気が作品全体にあります。

またこの二人が関係あった時雨(しぐれ)という男性(のちのスピンオフにも登場する重要人物の一人)の存在。

この3人の関係を追うことで、この作品はもちろんのこと、後に繋がっていくシリーズ全体のキャラの奥行きが広がっていきます。

カップリング

受け:シロ(子供の頃から売りをしていた。時雨に恋してた…!?)

攻め:信虎(妹の借金を返済するために男娼・シロの付き人のバイトを始める)

あらすじ

妹の借金を返済するため、ゲイ向けデリヘル「Rain」の人気男娼・シロの付き人として働くことになった信虎(のぶとら)

シロはちょっかいをかけてくるのだが、距離を置いて仕事をしてきた信虎だったが、ある日を境に、二人の距離が少しずつ縮まっていく中で、シロの過去が浮き彫りになっていきます。

シロには忘れられない一人の男性がいた。それは若かった自分を救ってくれようとした男性、時雨(しぐれ)

時雨のことが忘れられず、自分は売りしかできないと、心を殺してしまったシロ。彼をなんとか救うことはできないかと、信虎は模索するのだが…。

ナツメカズキ先生『MODS』のみどころ

ナツメカズキ先生の作品、初めて読みました。

絵は少し粗めのペンタッチ。

シロが男娼ということもあり、過激なシーンが出てきます。

必然性があるといえばそうなんだけど… シロと信虎の距離が縮まる際に、どん底キャラにした方がラストが盛り上がるからかもしれませんが…。

作品の魅力1:シロ(受け)の人生

シロの人生。タフな幼少時代、そしてその後知り合った時雨や春との関係がさらっとではありますが描かれています。

BLのキャラに必須の厳しい背景設定があります。そこら辺の描写はきっちりと描かれていて、シロがなぜ売りを続けているのか、理解度が上がります。

ただ、その反面、信虎の心の変化が表面上でしか見えてこない。設定として信虎はゲイではない(ノンケ)と発言しています。なのに結構序盤からシロに惹かれていくんです。w

結局二人の距離は近づくのだけど、初めての絡みの時もすごく自然というか、違和感を感じません。信虎が心配だ。😂

好きだから・・・だけでは説明が難しい心の隔たりが解放されるところを感じられなかったのは、少し残念ではあります。

作品の魅力2:勢いのある絵

絵そのものは好き嫌いがあると思いますが、粗めのペンタッチで、勢いのある魅力的な絵柄です。

男らしさもありますね。

可愛らしいキャラが好きな方には、この作品は向きません。

受けのシロもそうですが、感情をあらわに表現するような激しい作品です。なので、男らしさ、力強さがしっかりと絵柄で表現されています。がつんとした絡みシーンもあります。

だからこそ、信虎の背景をもう少し描いて欲しかったと思います。もう少し深みが出たんじゃないかなぁ……。

気になったポイント1:セリフが…自然じゃない

魅力的なポイントもある反面、少し気になった点もありました。

深いセリフはなく、読みやすい。ただ、自然…だろうか。ちょっとお芝居がかってませんか?w 多分台詞だけでなく、仕草など全体的に・・・。

最初から最後までシリアスなものが続くからか、これもやはりどこか表面上に感じてしまいます。作品の雰囲気が崩れないのはいいのだけど、どこかに息抜きできるシーンや絵柄が出てくると、よかったな、と思いました。

漫画だから、もちろんフィクションです。

でもそんな中で、キャラの背景などによる何らかの弊害や葛藤があると、物語もよりリアリティをおびて、グイッと惹きつけられるのだと思います。

もう少し変化させると劇的にすばらしい作品になる匂いがするので、もったいないな、というのが直感的な感想です。

気になったポイント2:信虎の心理

シロの背景は、丁寧に描かれていたと思います。

が、その反面、信虎の背景・心理が少し物足りなかった。

付き人を始めるきっかけや、顔にある傷についてシロと話すことで、少しずつ二人が打ち解けていく過程はよかったのだけど、私にはどうしても信虎がシロに恋心?愛を感じていく過程が分かりにくかったです。1巻完結なので、仕方ないのでしょうか。

ノンケの信虎は、冒頭からシロに対して体が反応してる。シロを助けたいと思う気持ちはわかるのだけど、そこから好きという気持ちに変わっていく過程が、言葉だけでなくもう少しわかりやすく信虎の視点で書かれていたらなと思いました。

というか、これがBLマジッックなのかもしれませんね。

ただ、気になった点はあるにせよ、この作品、かなり気に入りました。ナツメ先生の力強い画力にも惹かれました。本当にイラストがかっこいい。

ナツメ先生の他の作品もさっそく読んでいこうと思います。

ナツメカズキ先生の『MODS モッズ』を今すぐ読む方法

1巻完結の作品ですので、1時間ほど開いた時間があれば読めてしまう良作です。

ナツメカズキ先生の『MODS モッズ』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。


私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア 」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。

どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。

コミックシーモア:クーポンが魅力。BLに関しては、修正が少し甘めなものもあります。

Renta!レンタ:レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。

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まとめ

ナツメカズキ先生、好きです。この先生のメッセージはまだ読み取れてません。何かメッセージがあるのか、それともストーリーを描きたかったのか。どちらでもいいけれど、やはりBLを理解するには、作家さんの作品をたくさん読む必要がありそうですね。

ところで・・・

この本は中古屋さんを散歩中に見つけて、購入したんですが、すごくコスパの良いエンタメでした。作家さんのハードワーク、ほんと感謝ですし、こんな状態のいい中古本を買えてしまう日本の環境にも感謝です。

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