ヨネダコウ先生 1巻完結の名作 『どうしても触れたくない』

ヨネダコウ
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こんにちは。

今日は、『囀る鳥は羽ばたかない』シリーズで人気のヨネダコウ先生の商業コミックスデビュー作、『どうしても触れたくない』をご紹介します。

デビュー作にして、すでにBL不朽の名作にもランクインするほど人気の作品です。BLの歴史を辿る上で、読んでおくべき作品となっております。

作品データ

タイトル:どうしても触れたくない

著者名:ヨネダコウ 

刊行年月:2008.09.15

出版社:大洋図書

どんな作品?

BL界の人気漫画家、ヨネダコウ先生の2008年にリリースされた初コミックスです。

雑誌『CRAFT』にて連載された作品が1冊にまとまっています。

ヨネダコウ先生は、もともと同人誌などに「ニトロ攻鉄」「灰谷コウ」などの名義で漫画や小説を投稿していたようです。

その後、商業誌で連載を開始し、2023年現在では大人気シリーズ『囀る鳥は羽ばたかない』を連載中。

先生独特の空気は、この初コミックスでも惜しみなく発揮されており、まだ先生の作品を読んだことのない方、BL初心者の方にもオススメしたい作品です。

カップリング

攻め:外川 陽介(とがわ ようすけ:なぜそこまで嶋に惹かれるか…)

受け:嶋 俊亜紀(しま としあき:嶋… 暗いよ。)

あらすじ

システム課に転職してきた嶋。エレベーターで出会った二日酔いの男、外川は新しい上司だった。

図々しいように見えて、気遣いのある彼にどこか惹かれる嶋。そして外川も嶋にどこか惹かれるところがあり…。

だが、嶋にはなにか辛い過去があるようで、一歩を踏み出せないでいるのだけど…

ヨネダコウ先生の『どうしても触れたくない』の魅力

1巻完結のため、ちょっと短く感じますが、これが意外と読み応えがあって、じっくり楽しめる作品になっています。最初から最後まで、ほどよい盛り上がりがあり、あなたの一日の素敵なエンタメになること間違いなし!

以下、少しネタバレが含まれております。

作品の魅力1:ヨネダエフェクト

ヨネダコウ先生の魅力のひとつが、作品全体に広がる薄暗いアダルトな雰囲気。

この雰囲気、先生のどの作品にも見られ、私が先生の作品を好きなポイントの一つです。この作品でも効果を堪能できます。トーンをふんだんに使っているからでしょうか。

また、過去の出来事のフラッシュバックのさせ方も、先生特有の手法です。

作品の魅力2:キャラクターと自然な会話

受けの嶋は、ゲイ。前の会社の同僚と付き合っていたが、そこでいざこざがあり転職をした。そんな背景があることもあり、冒頭からどこか覇気のないキャラ。

対する外川も、両親をなくしており、消すことのできない過去を持っている。しかしながら、外川は前向きに生きている。

愛煙家、お酒も大好き、そしてノンケ。だけれども、ある日嶋をからかおうとした時に見た顔が忘れられず、嶋に近づきます。

ノンケの外川からアプローチをかけているのが面白い。漫画の世界だからでしょうが、キスだけでなく最後まで関係するのには、少し違和感がありますが……。

その日から二人の関係がはじまります。

外川の部屋で見つけた家族写真をきっかけに、外川は家族の背景を嶋に打ち明けます。

会話は決してかっこつけてもないし、説教じみてもいない。キラキラかがやいてもいない。とても自然な会話がずーっと続きます。それがとても心地よいのです。

作品の魅力3:葛藤

BLには葛藤がつきもの、なんでしょうか。

嶋、外川のどちらにも辛い過去があります。そしてその過去が絡み合って、前へ進む隔たりになっています。

ゲイの嶋は、前の会社に付き合っている男性がいた。しかし相手はそれを同僚にばれないようにと、会社で強く嶋に当たりはじめ、最終的に嶋は会社をやめてしまう。

そんなこともあり、ノンケに恋をすることに抵抗があるんです。

外川は「家族」というものにあこがれている。そして子供が好き。もし自分と一緒にいることになれば、家族(子供)を持つこともないだろう。

そんな思いもあり、嶋は自分の気持ちに素直になれない。

一方、外川といえば、両親が他界。特に母親は特殊な形で他界しているため、自分だけが生き延びたという罪悪感がずっと心にあったのだけど、それを乗り越えて明るく生きている。

だからこそ嶋は外川の家族へのあこがれを自分では叶えてあげることはできない、と悩むのです。

嶋・・・っ

お前の気持ちはお前のモンだけど・・・

俺のお前を好きな気持ちまでは踏みにじる権利はない

引用:ヨネダコウ 『どうしても触れられない』, 2008

ネタバレ注意!『どうしても触れたくない』の結末は?

いくつかのサイドストーリーがありますが、外川は京都へ転勤となります。

それを機に関係を終わらようとした嶋ですが、どうしても忘れることが出来ず、嶋は、ついに外川の元へ自分の気持ちを伝えに行くのですが・・・。

『どうしても触れたくない』を今すぐ読む方法

ヨネダコウ先生の『どうしても触れたくない』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

サンプルで今すぐ読むことができます。(たまに無料になることも……w)

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。

どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。

コミックシーモアは頻繁にクーポン割引あり。

Renta!は、レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。

ヨネダコウ先生『どうしても触れたくない』番外編は!?

嶋と外川の後日談は、スピンオフ作品『それでも、やさしい恋をする』でちらっと読むことができます。この作品もとても良くて、オススメですよ。

ヨネダコウ先生の1巻完結『それでも、やさしい恋をする』をご紹介します
ヨネダコウ先生の1巻完結作品の名作『それでも、やさしい恋をする』は、BLの不朽の名作としても知られている良作。デビュー作にして名作の『どうしても触れたくない』のスピンオフ。丁寧に描かれたリーマン二人の恋物語です。

また、ヨネダコウ先生のファンブック『20072017』にも番外エピソードが載っていますので要チェックです。(このエピソードの外川がかわいくて好きです。❤️)

ヨネダコウ先生『どうしても触れたくない』をもっと楽しむ方法

漫画だけでなく、いろいろな方法で『どうしても触れたくない』をより楽しむことができます。

ドラマCD

ヨネダコウ先生の『どうしても触れたくない』は、なんと、ドラマCD が出ております。

2009年に発売になったようですので、その頃からBLCDってあったんですね。

残念ながらBLCDは再販などは滅多にしないようで、すでに販売終了となっているようです。サンプルも見つけることができませんでした。

熱狂的なファンが多いヨネダ先生ですので、今もコレクションしたい方が多いのでは?中古で数点見つけましたので、中古でよければ購入は可能です。もともとの定価は5000円強でしたので、少しプレミア価格にはなっておりますが…(ちなみに2枚組です。)

以下、ネットオフ(中古サイト)で見つけました。他にもブックオフやメルカリなどでも見つけることができるかもしれません。興味がある方は価格などチェックしながら、探してみてはいかがでしょうか。

映画

米原幸佑, 谷口賢志, 富田翔などが出演した邦画があるようです。

私はまだ未見なので詳しいことはまだわかりませんが、映画で楽しむと、たまに違った視点が見えてくるので、面白いですよね。こちらも中古屋さんで探してみようと思います。

 

まとめ

2023年も、BLの不朽の名作ランキングなどに必ずといっていいほど入っている有名な作品。

私のようなBL初心者さんにオススメしたい作品。読み切りの1冊なのもうれしいですし、絡みも少ないです。ストーリー重視の作品をお探しの方はぜひ読んでみてほしい作品です。また、ヨネダ先生を読むにあたり、やはりチェックしておかねばいけない作品です。

もしBLを読んでみたいな、ヨネダコウ先生の作品を手にしてみたいなと思いましたら、この作品からスタートしてみてください。☺️

手探りでBLを勉強しています。心情描写中心の作品が大好きです。まずは有名な作品をゆっくり読んでいますが、先生たちが多すぎてどれを読むべきか…。おススメありましたら教えてください。またおしゃべりできる人がいないので、コメントなどいただけると励みになります。

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