こんにちは。
今日は、木原音瀬先生の初期作品『脱がない男』(上下巻)をご紹介します。
コメディ『Don’t Worry Mama』シリーズのスピンオフになります。
作品データ
脱がない男 上下巻
木原音瀬 Narise Konohara
イラスト:志水ゆき
刊行年月:2005年08月20日, 2005年10月20日
出版社:リブレ(ビーボーイ ノベルズ)
※ 私が拝読したのは、2005年のビブロス出版です。電子書籍のものは、リブレ出版からの新装版になります。
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どんな作品?
木原音瀬先生の初期のコメディ作品。
『Don’t Worry Mama』シリーズの2作目としてリリースされました。
オリジナルは2005年ビブロス出版社からのリリースですが、のちにリブレから新装版がリリースされており、そちらにはおまけ書き下ろしなども収録されていると思います。(私は2005年のビブロス版を拝読しました。)
木原音瀬先生は、1995年『眠る兎』で商業デビュー。2025年はデビュー30周年となります。この作品は2005年にリリースされたので、初期作品とはいえ、デビューから10年経っておりますね。
非モテリーマン・甲斐谷と、美貌の上司・藤原のお話です。仕事も今ひとつな甲斐谷は、かっこよく身嗜みもしっかりとした上司の藤原の嫌味にイライラした日々を送ってきます。
仕事でもなかなか認めてもらえず。
しかし、ある日、完璧な上司である藤原秘密をにぎることになります。そして次第に彼に惹かれていく……。
と、そこまではBLな感じで想像範囲内なのですが、上司藤原がどうやってそれに応えていくかが読みどころのポイントです。
イラストは志水ゆき先生が担当。ページ数は多くはありませんが、甲斐谷と藤原のイメージにぴったりのイラストで楽しめます。
そして、シリーズ1作目の『Don’t Worry Mama』にも登場していたゲイバーのマスター・友晴、そして祐一や今蔵も登場しております。
お仕事描写もしっかりと描かれていて、リーマンとして成長していく甲斐谷をのぞくのも楽しかったです。
木原音瀬先生『Don’t Worry Mama』シリーズ:読む順番
『Don’t Worry Mama』シリーズは、全部で3作品リリースされています。
読む順番は、以下の通りです。
- 『Don’t Worry Mama』(東山&今蔵)
- 『脱がない男』(上下巻)(東山も登場します)
- 『男の花道』(ゲイバーオーナー・友晴のお話)
今回は、2作目にあたる『脱がない男』(上下巻)のご紹介です。
カップリング
攻め:甲斐谷(非モテリーマン。仕事は今ひとつで上司の藤原にイライラするのだけど……)
受け:藤原(モテ男だが、秘密が…… w)
あらすじ
大手化粧品会社に勤める甲斐谷は、3年目の非モテリーマン。仕事も今ひとつうまくこなせず、身嗜みもままならない。そんな彼に、ハンサム上司の藤原はいつも文句を言っていた。
仕事絡みで揉めた甲斐谷は、偶然藤原「秘密」を握ることになり、それをネタに自分のアイディアを会議で通すように脅し始めた。
だけど、誤解が誤解を呼び、なぜか二人は体を重ねることになるのだがーーー!?
木原音瀬先生『脱がない男』:ネタバレ!?感想レビュー

作品の魅力1:甲斐谷の成長物語
作品は甲斐谷と藤原のラブ、そして甲斐谷の成長のどちらもたっぷりと描かれています。
物語は、ちょっとだらしない甲斐谷と、おしゃれも完璧なモテ上司・藤原という対照的な二人から始まります。
藤原に見下されながらもなんとか踏ん張る甲斐谷ですが、仕事で自分の意見を真っ向から否定され、イライラがおさまらない甲斐谷は、偶然藤原秘密を知ることになります。そして、その秘密を武器に、自分の意見を受け入れるように藤原を脅します。
藤原はデキる男なのだけど、弱みを握られ、甲斐谷を拒絶する術がない。
渋々彼の案件を却下から保留にすることに。
そんな二人の関係が徐々に変化します。
誤解が誤解を生み、二人は体を重ねます。そしてそれ以来、甲斐谷は藤原を好きになり、恋人になろうとアプローチしていきます。
どちらもノンケのはずなんですが、どんどんとBLが進んでいくのも木原作品の面白いところです。ちょっぴり強引なところももちろん健在。
藤原を間近で見る機会が増えていき、甲斐谷も徐々に仕事に対する態度を変えていきます。
身嗜みにも気をつけ(当たり前ですが)、仕事も精力的にこなし(当たり前ですが)、やる気が出てくると面白いアイディアなども浮かんでくる。今ひとつだった仕事面でも、少しずつ盛り返していきます。
ラブと仕事のバランスが並行して上がったり下がったり、また逆に仕事は良くてもラブが悪くなったりと、紆余曲折があって、ハピエンにたどり着いていきます。
クールでかっこいい藤原とは反対に、いい加減な甲斐谷ですが、それが逆に藤原との相性がよかったのでしょうか。甲斐谷が藤原を好きになるのはわかるのだけど、藤原も甲斐谷をいつの間にか受け入れるのが笑えました。w
作品の魅力2:藤原の秘密

甲斐谷に握られた藤原の秘密。
知っているものは少なく、その秘密のせいで人前で服を脱ぐことがない。
だから、タイトルの『脱がない男』になります。
ただ、その秘密に心から悩み、トラウマを抱えている藤原。過去の友人などとも縁を切り、別の人間になり切った藤原を垣間見ることができます。
それほど決断力、潜在力のある人間なのに、なぜ甲斐谷の脅しに反抗できなかったのか…… w なぜ甲斐谷の押しに負けてしまったのか…… w
甲斐谷からの好き好き攻撃に負けて、結局付き合うことになる二人なのですが、その描写からも、真剣に甲斐谷を恋人として扱っているのが分かります。
まともな性格なのに、この秘密があるが故に、自分を受け入れることができない……。
でも、こんな男性がその葛藤を乗り越えた時にどれだけパワフルな人間になるか、想像するだけで頼もしい w
最後には、木原先生には珍しく!?思いっきりハピエンで終わっています。初期の作品なので、わかりやすいエンディングが妙に新鮮でした。だって木原先生ですし…… w
ラノベ的な内容ではありますが、やはり読み応えがあり、楽しい作品でした。この作品だけ読んでも問題はありませんが、せっかくシリーズになっているので、1作目の『Don’t Worry Mama』から拝読することをオススメします。
木原音瀬先生『脱がない男』を今すぐ読む方法
木原音瀬先生『脱がない男』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta!レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
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まとめ
今回は、木原音瀬先生の初期のコメディ小説『脱がない男』(上下巻)をご紹介しました。いい加減は男・甲斐谷と完璧イケメン上司・藤原、そして化粧品会社での新製品の開発の様子を楽しめます。未読の方はぜひ読んでいてください。ライトな内容なので、とても読みやすかったです。
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