こんにちは。
今日は、文川じみ先生の『ページをめくるその前に』をご紹介します。
あまり派手さはありませんが、可愛らしい絵柄とキチッとまとまったお話で、じみ先生の作品は結構好きです。
作品データ
ページをめくるその前に
文川じみ Jimi Fumikawa
刊行年月:2021年12月10日
出版社:徳間書店(Chara Comics)
どんな作品?
文川じみ先生の2021年作品。
徳間書店の人気BL雑誌『Chara』2020年2月号〜2021年10月号までに不定期連載された7話が1冊に纏まっております。
小説家である梶間は、セフレの大学生・ヒロとの心地よい関係を続けていたのだけど、ある日ヒロが自分の小説のファンだということを知ります。自分が書いていると言い出せず、自分もその小説家のファンだというフリをしながら関係を続けるラブコメ。
じみ先生の安定した画力、そしてコミカルなお話の展開も読み応えがあり、1巻完結ですがたっぷりと楽しめます。
以前ご紹介した作品(教師と高校生のお話)はピュアなライトBLでしたが、この作品にはしっかりとしたHシーンも登場します。が、やらしさはありませんのでご安心ください。(先生はそれを意図しているかはわからないが……w )
カップリング
攻め:梶間(小説家・はざま伸でもある。アプリで知り合ったヒロとセフレになって半年。)
受け:ヒロ(大学生。小説家・はざま伸の大ファン)
あらすじ
小説家を生業にする梶間は、仕事にひと段落つくと、アプリでワンナイトの相手を探していた。そんな梶間は、大学生のヒロと知り合って以来、関係が続き半年ほどが経った。
すっかりセフレと化した二人の関係だったが、ある日ヒロが小説家「はざま伸」のファンであることを知る。梶間こそがその「はざま伸」なのだ。
自分の正体を伝えるタイミングを失い、自分もはざま伸のファンだというフリをしながらヒロとの接点を楽しんでいたのだが、ヒロの過去のトラブルを助けるため、二人はしばらく一緒に住むようになりーーー。
文川じみ先生『ページをめくるその前に』ネタバレ!?感想・レビュー
文川じみ先生の作品を読むのは、2作目になります。
前回ご紹介した『好きになったらダメですか?』は2018年リリースでしたので、あれから約3年がたったこの作品、明らかに作品としての成熟度が上がっています。
1巻完結ですが、たっぷり楽しめました。
絵柄
じみ先生の作品は明るい作風で、勢いがあります。受けは可愛らしいのだけど、攻めは必ず男らしさの香るタイプ。見た目はそうでなくても、たまに見せる仕草や行動に男らしさを感じるキャラが上手な先生です。
また、可愛さと共に見え隠れする色気も魅力の一つです。
この作品でも、小説家というもの静かなタイプのキャラのわりには、ピンチのヒロをしっかりと助けに行くところなど、じみ先生の考える男性像なのかな、と思って拝読しました。
こういうったキャラの魅力を引き立てるのは、やはり画力です。
脇キャラも豊富で、性格も含めてしっかりと描き分けている。とても読みやすかったです。
ストーリー展開
前回読んだ『好きになったらダメですか?』でも思いましたが、じみ先生の作品は、大きなサプライズはないのだけど、コミカルながらもしっかりと辻褄のあったお話の展開がうれしいです。
大きなストーリー展開というよりも、いくつかの中ネタが重なり、ハピエンへと誘ってくれるパターン。これは『好きになったら〜』もそうでした。ページ数のせいなのか、じみ先生の物語の特徴なのか。
小説家という梶間のキャラは、少しオタクっぽい見た目ではあるのだけど、はざま伸という小説家の描写を見た目で区別させる手法も読者には分かりやすい。
そして、弱々しいオヤジキャラに見せておいて、ヒロを助ける時は飄々と登場するかっこよさも兼ね揃えている。
さりげないギャップを物語に組み込んでいるところも漫画テクですね。
ヒロのキャラはそれほど印象的ではないのだけど、その代わり、ストーリーで程よい深みを見せてくれます。
ヒロの元カレは以前ヒロに暴力をふるっていたようで、それがヒロのトラウマになっている。そのトラウマのこともあり、ヒロは彼氏を作らず一夜限りの相手を探していた。そこで梶間と知り合い、関係が半年ほど続いたという設定です。
個人的になぜか梶間にばかり目がいくのだけど、ヒロのキャラも実はしっかりと背景が描かれています。
気になった点
あえていうならば、1話ずつのお話は楽しいのだけど、単行本として通して読むと、芯となるストーリーラインがはっきりと見えてこない。
小説家・梶間の正体がバレる・バレないのハラハラ感もそれほどなく、ヒロとの大恋愛があるわけでもありません。
二人の過去のトラウマも途中から登場するからか、どこかぼやけてしまい、核となるストーリーライン、もしくはメッセージのようなものがあると、より印象に残る作品になったかなと思いました。
文川じみ先生『ページをめくるその前に』を今すぐ読む方法
文川じみ先生『ページをめくるその前に』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
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まとめ
いかがでしたか。今回は、文川じみ先生の『ページをめくるその前に』をご紹介しました。可愛らしい絵柄が好きな方、また若い方に読みやすいかなと思います。1巻完結なので、読みやすいのも特徴です。
じみ先生の作品は、もう少し読んでみようと思っています。
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