オノナツメ basso 名義の『クマとインテリ』はBLならぬメンズラブ

ハ行
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作品データ

クマとインテリ
basso (オノナツメ)
刊行年月:2005.06.10
出版社:茜新社(Edge Comix)

どんな作品?

オノナツメ先生のbasso名義のコミックスになります。

かわいらしい頭身の作品から大人の作品まで、幅広く一般漫画を提供してくれているオノナツメ先生。イタリアに留学していたこともあり、イタリアや海外を舞台にした作品も魅力的です。

そんなオノ先生が、「basso(バッソ)」というペンネームで、メンズラブに特化した作品を描いております。シリーズものの1作目にあたるのがこちらの作品で、この後数冊、キャラたちのお話が続きます。

オノナツメ先生の絵柄はアーティスティックで、逆にお話よりも絵に目がいってしまうところもありますが、主人公が大人なのがうれしい。政治家が主人公なんですが、メンズラブしてる。政治の難しい話はありません。お話そのものは人間模様です。さらには葛藤もない。w 興味がわくでしょ?

オノナツメ名義の作品も読んでおりますが、イタリアを舞台にした面白いキャラたちが繰り広げるメンズラブ。先生にしかかけない作品ですし、これを機に少しだけイタリア語の単語も覚えました。w

7つの短編が収録されております。
これらのキャラたちがのちにどんどん繋がっていきますので、ぜひ覚えておくと便利です。

basso(オノナツメ)先生『クマとインテリ』のみどころ

作品の魅力1:Vita Italiana:イタリアの生活

オノナツメ こと basso先生といえば、イタリア。

留学もされていたようで、イタリアを舞台とした作品の数々。タイトルにもイタリア語が使われており、それだけでもオシャレ!

実は私も数カ国に住んだことがありますが、その視点から読んでみると、文化の違いを面白おかしく描くという作風ではありません。舞台がイタリア、というだけ。ただ、それだけでも街の雰囲気、人々の生活風景、ジェラート論の展開など(!)、イタリアの生活をちらっと覗いている臨場感を楽しませてくれます。

またこの何気ない生活風景は、ご自身が住んでいたからこそ描ける情景だと思います。

作品の魅力2:la sua arte:アーティスティックなイラスト

漫画家の絵柄はどれも魅力的で個性のあるもの。basso氏のは、アートです。線の強弱やスクリーントーンの使い方(削り方)すべてがアートで、正直漫画というよりも、イラスト集としてさえ楽しめます。

この作品のスタイルも、セリフとイラストのみで表現されており、キャラたちの内心や語り(モノローグ)は一切ありません。先生の絵柄そのものがストーリーを語ってくれます。

逆に、イラストでお腹いっぱいになっちゃう人もいるかもしれませんね。でも、この雰囲気こそが、basso作品の魅力なのです。

作品の魅力3:lingua italiana:イタリア語

邦題はついていますが、ほとんどの作品にイタリア語のタイトルがついています。

ジェラート屋がでてきたり、建物も煉瓦造りだったり、イタリアが舞台ということで、作品全体の雰囲気が素敵です。

そして、もしあなたが言語に興味があれば、是非これを機会に少しだ〜けイタリア語に挑戦してみてください。タイトルに使われている単語をちょっと拾ってみるだけで、いくつか覚えることができます。

たとえば、タイトルの『クマとインテリ』。

orso e intellettuale。クマはorsoです。覚えた!(ホントか!?w)

お金持ちは ricco。シガーは sigaro。アートだけでなく、頭までよくなります。w

ちょっぴり知的な読み方、できますね。

basso先生『クマとインテリ』のネタバレ!?感想・レビュー

7つの短編それぞれの感想は、別の機会に書こうと思いますが、全体的な作品の感想として、学びのある作品でした。

漫画を読む際に、必ず何か知らない情報や新しいことを知りたいなって思うんですが、この作品はそれが「イタリア語」でした。イタリア語は数字しか知りませんでしたが、これを読んでもう5個くらい新しい単語をゲットしました。

すくなっ。w

もう少し勉強すべきですね。

この本は2005年の作品ですが、その頃のイタリアでは、ゲイの方々の社会的な立ち位置はどうだったんでしょうか。比較的オープンだったのか、はたまた生きにくい世界だったのか。残念ながらイタリアには行ったことがないので、今現在の状況さえわかりません。

もしこの作品が当時の生活を再現しているのであれば、やはりまだ閉塞感のある限られた世界だったように見えます。しかしながら、キャラの一人であるドルチは自分がゲイだと公言している政治家。ですから、公人でもオープンにしている人もいたのかな?

ちなみに、この作品はメンズラブ(BL)となっております。若干の絡み描写はありますが、やらしいものではありませんでした。物語の一部として表現されています。例えば、映画にでてくるちょっとした男同士の絡みも見ることができない!という方にはおすすめしません。

しかし、それがメインの作品ではなく、あくまでストーリーの一部としてですので、大抵の方は読むことができると思います。

basso先生『クマとインテリ』を今すぐ読む方法

basso先生『クマとインテリ』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

最初の数ページをサンプルで今すぐ読むことができます。

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。)どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。

コミックシーモアは頻繁にクーポン割引ありで、オススメです。

Renta!は、レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。

ところでこの作品、中古屋さんでもたまに見かけます。私のように紙本が好きな方は、ぜひお近くの中古屋さんでもチェックしてみてください。basso先生の絵はアートなので、絵を練習したり、部屋のインテリアなどに使ったりすることもできますよ。

まとめ

今回は、オノナツメ先生(basso名義)のメンズラブ作品をご紹介しました。シリーズで数冊続いておりますので、順を追ってご紹介できたらと思います。オノナツメ名義のものも含めて少し読んでおりますが、個人的に、こういった政治などの背景が好きなので、面白いと思いました。

またテーマとして「イタリア男、スーツ、眼鏡(いや、老眼鏡!?w)」と挙げられています。これらのテーマに興味があれば、ぜひ読んでみることをオススメします。

ちなみに、電子書籍で読むのが一番早くて便利ではあるのだけど、この先生の作品は紙本で読まれることをオススメします。中古だと安く手に入るし、アートとして再利用もできます。私は読むために1冊購入したのだけど、アートとして再利用したくて、もう1冊中古で買いました。切り絵にしてみたり、好きなコマを切り取ってコラージュしてみたり、自由に楽しめます。(個人で楽しむ範囲ではありますが。)

本を切り取るって抵抗ある人がいるようですが、一度読んで捨てるよりもずっといいと思います。有り余っている中古本こそもったいないし、日本の中古本ってとにかく状態がいいんですよ。どんどん再利用しましょう!みなさんの再利用方法なども、教えてください。

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