木下けい子先生の『17 生徒』: 教師と生徒の恋物語

木下けい子
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作品データ

17 生徒

木下けい子

刊行年月:2016.10.10

出版社:大洋図書

どんな作品?

17歳の高校生男子。彼がふとしたことから学校の先生に恋をするところからお話が始まります。

『17シリーズ』は全3巻でておりますが、こちらはシリーズの1作目。「生徒」というタイトルから、基本的には生徒の有岡(ありおか)の視点から語られています。

木下先生の特徴ある絵柄と、ちょっとアンニュイな雰囲気が楽しめる作品です。

17シリーズ(全3巻)

  1. 17 生徒
  2. 17 教師
  3. 17 初恋

カップリング

攻め:有岡敬広(ユキちゃんとも呼ばれてる)

受け:三島(大人な雰囲気…は出してるけど、時々可愛い顔する)

あらすじ

高校生の有岡は高校三年生。進路も考えなければいけない時期に、なかなかやりたいことも見つからなかった。

そんな時にふと知り合った三島先生。なぜかどこか惹かれ、彼を自分のものにしたくなる。先生が好きなものを知りたくなって、先生に触れたくなって、先生に振り向いてもらいたくって…

一方三島先生は、学生時代から誰にも言えない想いを抱えてきた。

そんな二人の一方通行なお話です。

木下けい子先生『17 生徒』の魅力

作家活動の長い木下けい子先生。たくさん作品がありますね。

どこから読んでいいのかわからなかったので、表紙のデザインが気に入ったこの作品を手に取ってみました。

作品の魅力1:特徴あるオリジナリティあふれる絵柄

木下先生は、『灰かぶりコンプレックス』で知りました。明るいお話で、かわいいふわふわした作品を描く方なのかなと思ったら、この作品は全然違った。

オリジナリティある絵柄は個人的に好きです。この絵柄から来るシリアスな雰囲気も悪くない。

まぁ個人的にはやはり灰かぶり~のほわわんとした雰囲気の方が絵柄にあっているとは思うのだけど、どうでしょうか。

作品の魅力2:装丁の美しさ

この本の装丁がとても魅力的。シンプルながらも、表紙の色合いも素敵だし、見返しにはカラーのイラストが。表紙の絵がシンプルなので、カラーのイラストはうれしい限り。

紙表紙を取ると、本体にもイラストがあります。

作品の魅力3:先生と生徒の関係性

先生✖️生徒、このシチュエーションはいつの時代も、性別に関係なく定番のシチュエーションですね。今までにも何度となくたくさん読みましたし、個人的には最近まで受け付けないシチュでした。

ただ、男x男の場合ってどうやって読んだらいいんだろ。

たとえば、男女のシチュエーションなら、先生はJKを簡単に家に入れないと思うのです。

この作品は男x男だからか、簡単に生徒が先生の家に入ってしまいます。

恋心以外に「禁止事項」ってあるのだろうか。

木下けい子先生『17 生徒』 ネタバレ注意!感想・レビュー

以下、少しネタバレがありますのでご注意ください。

この作品に関しては、1点だけ気になるところをあげるとすれば、有岡が男性の三島を好きなる過程もほとんど疑問に感じていないところ。あまりにさっぱりしすぎているし、先生に対してとんでもない行為を…。

人を好きになるのに理由は必要ないけど、同性を好きになる時は少なからず葛藤があるはず。(有岡はゲイじゃないみたいだし。)そこが少しわかりにくかったです。

それは有岡の性格から来ているのか、有岡の家庭環境が影響しているのか…。きっと理由があるのでしょう。

有岡の性格として、少し押しの強いところがありますね。個人的にはちょっと魅力に感じました。

例えば、三島にキスしたことを告げるシーン。

「先生、この前 そこのソファで居眠りしてたっしょ。」

「はい?」

「してたでしょ」

「して…たかな?」

「してたんだよ」

引用:木下けい子『17 生徒』, 2016 

この強引なところ、興味深い描写です。

後に有岡は、我を忘れて先生にある行為をするのだけど、この性格が少なからず影響しているのが窺えます。

三島先生の想いの背景には厚みがありました。三島の想いと有岡の行動や思いを重ねて自分を見返している。淡い想いであり、叶わぬ想いと思っている。頑なに有岡にも答えることが出来ないと思っている。

三島は地学の先生。星についてのお話が出てきます。そこまで細かな星に関する情報はないのだけど、星は徐々に有岡と三島を繋いできます。

好きな人が好きなもの。ふと、知りたくなりますね。ふと、接してみたくなる。そして自分の方がハマったり、自分の人生が変わることも。有岡は高校生と、まだ若い設定で、この星の美しさに惹かれて、彼の人生が少しずつシフトしていきます。

何気ない経験が、人生を変えていく。

そんなフラジャイルな瞬間も描かれています。

木下けい子先生『17 生徒』を今すぐ読む方法

木下けい子『17生徒』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

最初の数ページをサンプルで今すぐ読むことができます。

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。)どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。

コミックシーモアは頻繁にクーポン割引あり。

Renta!は、レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。

まとめ

いかがでしたか。少し大人しいお話で、シリアスな雰囲気のお話です。でも、木下けい子先生の作品、もっと読んでみたいです。

私は星も好きなので、いくつかのキーワードが心に残りました。

奥深いBL漫画をたくさん読まれている方には少し物足りなく感じるかもしれませんが、おそらく何度も読むことでもう少し考察できるかなと思います。(私が。)

近年、ラブコメ系が多い中、シリアスな作品がお好きな方はチェックしてみてください。
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