こんにちは。
今日は、日高ショーコ先生の『リスタート』をご紹介します。
2006年の作品ですが、日高ショーコ先生の素敵なイラストと安定したお話の運びは昔から変わらず。
作品データ
リスタート 新装版
日高ショーコ Shoko Hidaka
刊行年月:2016年10月24日
出版社:幻冬舎コミックス(バーズコミックス ルチルコレクション)
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どんな作品?
2006年にリブレ出版からリリースされた単行本に、新しいお話を追加してリリースされた新装版になります。日高先生は加筆・修正もよく行う方なので、オリジナルの作品を持っている方でも、見比べてみるんも楽しそうです。
モデル二人の恋愛模様を描いたタイトル作関連5話、そして読み切りの短編3話がまとまっています。
漫画はアナログで描かれており、優しさのある繊細な線画が魅力的ですが、表紙はデジタルで色付けられています。
日高先生のキャラは、一人が綺麗顔で、ちょっとツンケンしているタイプが多いんですが、この1冊でも画力とキャラのパターンが光ります。
連作はありますが、短編集となりますので、お話ごとにご紹介しようと思います。
日高リョーコ先生『リスタート』ネタバレ!?感想・レビュー

ストーリー1:リスタート
BL雑誌『BE・BOY GOLD』2004年12月号 掲載
ストーリー2:ステップ
BL雑誌『BE・BOY GOLD』2005年4月号 掲載
ストーリー3:クリア
BL雑誌『BE・BOY GOLD』2006年4月号 掲載
ストーリー4:リバース
BL雑誌『b-BOY LUV』2006年⑲号 掲載
ストーリー5:contact
2006年のオリジナルに収録
カップリング
攻め:アキ(売れっ子モデル。高校生の時に匤に出会い、モデルを目指す)
受け:匡(ただし:昔は売れっ子だったが今はアキに人気を持っていかれた)
ストーリー
出会った時は自分の方が人気があったのに、今は事務所の後輩・アキの方が売れっ子になってしまった匡。二人の間も以前よりも距離ができた。しかしそれは、ジェラシーのせいだけではない。1ヶ月ほど前に酔っ払って関係をもってしまった。あれ以来、話さえもまともにしなくなってしまった関係にイライラする匡だったがーーー。
ネタバレ!?感想・レビュー
雑誌連載は2004年からスタートしています。その後ゆっくりと不定期に掲載され、2006年に1冊にまとまったようです。
その間絵柄もほとんど変わらなかったようで、読みやすかったですが、それにしてもBL業界はコミックにまとまるのにすごく時間がかかるかなと思いますし(待つことはできるのですが)、出版社が無くなったり契約の関係のせいなのか、新装版などフォーマットを変えて古い作品もたまに復刻します。
ただ、その度に加筆されたり、未収録のお話が収録されたりで、ファンは結局また買うことになるという……。ビジネスモデルですね。w
さて、日高先生の作品は、『花は咲くか』で初めて拝読しました。その後『憂鬱な朝』を読んだので、短編は意外と読んでいなかったです。ですので、今回まとめて短編を拝読して、非常に貴重でしたし、個人的には短編でも魅力的なお話を描かれる先生だなという印象。
キャラの関係はもちろんですが、仕事風景もほどよく描かれているので、たとえ特殊な職業のキャラでも、短編なのに唐突感がないのが日高先生の作品の特徴の一つです。
このお話も、モデルという人気商売のお話で、後輩が自分よりも売れっ子になってしまったという設定です。てっきりそこからくるジェラシーを拗らせる方向かと思いましたが、意外とそちらの描写はほぼなく、ただただ、アキが自分を無視するのに腹を立てる匡。w
お互いの勝手な思い込み、コミュニケーションのすれ違いで生じた誤解をゆっくりと解いていく感じで、お話が進みます。
モデル業界の様子、そして匡が自分の仕事をもう一度しっかりと見つめ直す成長シーン、二人が初めてあった時の話(アキは高校生)や、きっかけとなった一夜のお話など、短編で描かれているので少しあっさりはしていますが、読みやすくお話がまとまっています。
雑誌の掲載を見てみると、1年に1回とかのペースで描かれていたようなので、短編でもこのカプの関係性をある程度完結させてくれて、よかった。
ストーリー6:きみのために

BL雑誌『BE・BOY GOLD』2005年12月号に掲載。
こちらも高校生のモデルのお話。とあるプロジェクトに選ばれた高校生モデルと、カメラマンの交流を描いた作品です。この作品は、短編という感じがしました。
物語はきれいに纏まっているのはさすが日高先生だなと思うんですが、たくさんの長編を読んでいると、やはり短編の中で関係までいきつくスピードが少し早く感じてしまいます。
特に、このお話は高校生が主人公ということもあって、私にはカメラマンとの関係性が今ひとつピンときませんでした。
しかしながら、限られたページ数でもキャラの恋愛感情、そしてサイドストーリーの葛藤や成長まで描かれているのはさすがだなと思います。
ストーリー7:かさなるように

BL雑誌『JUNK! BOY』2005年 なつやすみ号 掲載。
なつやすみ号…… なんだか懐かしい名称ですね。
大学時代に好きだった人を事故で失った友弘。ある日、実家に帰るためたまたまローカルバスに乗ると、失ったはずの篠崎を見かける。思わず声をかけたが、それは別人ーーー。篠崎の弟だった。
お話は短編なので、ほどよくまとめられていますが、このお話は、季節感がとてもよく出ていて、気に入りました。蒸し暑い夏に出会い、お互い直感的に惹かれ合うところに若さもあり、ありえるお話かなとさえ感じさせてくれるリアル感。
そもそも漫画って妄想の世界ですから、実際には起こらないのだけど、起こったら面白いなっていうお話がいいんですよね。
友弘は大学生ですが、対する篠崎(弟)は高校生。これくらいの年齢だと、短編に収まるくらいのお話の長さでも恋心が納得しやすいです。
ストーリー8:並んだ過去

BL雑誌『drap』2007年3月号 掲載。
お隣同士に住んでいた二人のお話。親友だと思っていたが、ある日を境にぱったりと交流が途絶えた豊とかおる。数年後、再会することになり、お互いの気持ちを口にするのですがーーー。
短編だからさっぱりとしたお話ではあるのだけど、日高先生が描かれるメガネ男子、とても好きです。また、お互いわかっているはずなのに言葉にするのが怖い描写が魅力的です。
顔の描写で見せる時もありますが、個人的にはこの作品のように手などの体の一部でつながりや戸惑いを見せるのが、ドキッとします。
1冊を通して、日高先生の作品は短編もやはり表現方法が素敵だな、と。
同人活動もしていたらしいですが、今更ながらそちらの方の作品もぜひ読んでみたいです。
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まとめ
今回は、日高ショーコ先生の1巻完結『リスタート 新装版』をご紹介しました。長編にも強い日高先生だけあり、短編も面白いですが、やはり連作はよりカプの魅力が楽しめたかなと思います。先生の長編作品は長いので、ためしに読んでみたいなという方には、1巻完結ものをオススメします。
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