こんにちは。
今日は、青井秋先生の『ステラリウム』をご紹介します。
植物絵が得意な青井先生ですが、このお話も青井先生のイラスト力が発揮された作品になっています。
作品データ
ステラリウム
青井秋
刊行年月:2013年07月10日
出版社:プランタン出版(canna comics)
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どんな作品?
青井秋先生の2冊目のコミックス。
BL雑誌『Canna』vol. 20(2011年11月)から vol. 27(2012年12月)までに不定期で連載された作品が1冊にまとまっています。
ステラリウムというタイトルからも、表紙のイラストからもわかるように、メインのお話は星がモチーフになっています。
3つのお話からなり、うち2つは、星を作る工場を舞台に繰り広げられるファンタジー。
もう1つは、体から植物が生えるという特殊な設定のお話です。
設定やキャラクターなどもファンタジーではありますが、ほどよい世界観としっかりとした漫画の進行が魅力的です。
絵柄も相変わらず素敵ですが、メインとなるストーリーを邪魔するものではない。また、直接的なBLシーンは皆無にせよ、他の青井先生の作品に比べてBL度(恋心)が強く、非常にバランスのよい作品に感じます。
お話の感想を交えながら、ご紹介しようと思います。
青井秋先生『ステラリウム』:ネタバレ!?感想・レビュー
ストーリー1:ステラリウム【夜明け前】前編
ストーリー2:ステラリウム【夜明け前】後編

BL雑誌『Canna』vol. 23(2012年4月)と vol. 24(2012年6月)に掲載されたお話。
星を作る工場で働く主任・カナタ(”彼方”から来てるのか)。愛する者を失った悲しみから、仕事をしていても心は満たされず。
ふとしたミスから、星の子を作ってしまいます。うお座の一部からアルレシャと名付け、カナタとアルはゆっくりと交流していきます。
カナタは亡き恋人の思い出に悩まされます。休暇にはアルを故郷に連れて行きます。でも、故郷には恋人との思い出があり、彼女がいなくなったという事実、自分が助けられなかったことを悔いるカナタは、涙が止まらない。
アルは、カナタとの交流で、ゆっくりと彼の中にある「記憶」を辿っていきます。
アルには、カナタの恋人の想いが反映されていたのか、カナタの恋人が何も言わずに亡くなったことを、それはカナタを愛するがゆえだったことを、アルはカナタにメッセージとして伝えます。
長いお話ではなりませんが、ファンタジーながらもしっかりとした「オチ」があるため、読んでいて心が落ち着きます。また星の製造工場という設定も楽しく、大人の絵本を読んでいる感じがします。
モノローグはあるものの、詩的すぎず、読みやすいです。
ストーリー3:ステラリウム【埋み火】前編
ストーリー4:ステラリウム【埋み火】後編

BL雑誌『Canna』vol. 26(2012年10月)と vol. 27(2012年12月)に掲載されたお話。
上記の星の製造工場に働く、カナタの同僚・キケと、その後輩・レオシュのお話。
こちらもいいお話です〜!
こちらはBLっぽく、恋心を描いた作品。
物語はレオシュの視点を中心に描かれています。
レオシュは若い時に星の製造工場に見学に来ました。そこで知り合ったキケを尊敬し、恋心さえ抱いています。
ある日、キケとカナタが深刻な話をしているところを目撃するレオシュ。それ以来、キケの様子が少しおかしくなります。
いつも完璧に仕事をするキケが、ミスを繰り返す。
きっとその原因はカナタとの関係にあるのではないだろうか。自分の気持ちを抑えきれなくなったレオシュはキケに迫ります。
お話はシンプルですが、きれいにまとまっています。
後半はキケの視点から語られますが、キケが何度か仕事をやめたくなった時に、星が好きだという無垢な少年の瞳に助けられたことがあった。そのことをふと思い出します。その少年こそ、のちに成績優秀な後輩として工場にやってくるレオシュなんですが。
そんな二人のつながりと、レオシュの恋心とがゆっくり前へ進みだす瞬間が描かれています。
こちらのお話も少し詩的なモノローグはあるものの、お伽噺の語り部まではいかないため、あくまでも漫画のお話に集中できますし、青井先生の素敵なイラストやモチーフを楽しめます。
この後にリリースされる作品に比べると、モチーフの存在感も少し控えめな感じで、漫画としてとても読みやすいのが特徴です。
ストーリー5:窓辺にて

描き下ろし。上記2つのお話に登場する2組のカップルのお話。
ちょっと残念だったのが、このお話に「匂い」が登場するんですが、この匂いが紙面上からは感じることができなかったこと。いいシーンなだけに、もったいない感じがしました。
お話はとてもよかったですし、きちんとオチがあります。
ストーリー6:真空庭園

BL雑誌『Canna』vol. 20(2011年11月)に掲載されたお話です。
前2つのお話とは違った独立した短編ですが、このお話も素敵でした。
そして、淡いBLになっています。
2人の男の子が登場します。
透とはるか。
透は、体からしゅるしゅると葉が生えてきます。
はるかはその葉を食べて、息をします。
透は、はるかの呼気を食べて、生きています。
互いに循環して、生きている。そんな不思議な関係です。
こういった発想自体が面白く、また、はるかに葉を与える際に、ふぁさふぁさと自分の体から葉を取り分け、皿に盛り付けるという透の可愛さにもちょっと萌えます w
二人の間には恋心が漂っていますが、そこからくるイザコザから、透は長い間意識を失い、ある意味”本当に”植物人間になってしまいます。
目が覚めた時は何年も後で、少年だったはるかもすっかり大人になっている。
二人の恋心、そして繋がりがそこにはあり、BLっぽく終わるラストも個人的には好きです。
さいごに
青井秋先生の作品は、作品によって恋心ではない人間愛や友情愛のようなものが描かれることが多いかと思います。
そんな中、この作品はしっかりと認識できる「恋」があります。BL作品として読みたい読者には、この作品をオススメします。
漫画としても、キャラ設定が非常に魅力的で、透の体から生えてくる植物がなんとも可愛らしい。もちろん、青井先生だからこそ描ける植物モチーフがそこにあるわけで。
青井先生ならではの世界観が全体に広がり、本当に心地よい1冊でした。❤️
青井秋先生『ステラリウム』を今すぐ読む方法
青井秋先生『ステラリウム』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
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まとめ
いかがでしたか。今回は、動植物モチーフのイラストを得意とする青井秋先生の『ステラリウム』をご紹介しました。
今作品は星がテーマになっていますが、海辺の様子が登場することもあり、海のモチーフが描かれています。
イラストを描かれる方はぜひ読んでほしいですし、青井先生の漫画の中でも、お話のまとまりが非常に良く、イラストとのバランスが非常に心地よく感じます。
お伽噺のような、大人の絵本が好きな方には必読の1冊です。
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