こんにちは。
今日は、ウノハナ先生の『新宿69ヘヴン』をご紹介します。
私にとっては初めてのウノハナ先生作品になります。イラストも魅力的で、唇の描写に個性があり、妙な色気があり、とても気に入りました。作品の方は上下巻とほどよい長さで楽しめました。
作品データ
新宿69ヘヴン 上下巻
ウノハナ
刊行年月:2024年07月15日
出版社:シュークリーム(from RED comics)
どんな作品?
ウノハナ先生は、ツクバ(話)先生とイロハ(絵)先生の2人組ユニットだそうです。
もともとは日本文芸社『Melty Bullet』(Web雑誌)に連載していたようですが、事情によりfrom REDに移行してのコミックスリリースとなったようです。大人の事情はわかりませんが、無事に単行本化されてよかった。
新宿の夜の街で、自らの体験をもとに風俗ルポを書いている九谷。仕事で一夜を共にしたヒロムという男を忘れられずにいたところ、ひょんなことからそのヒロムと短期間同居することになるお話です。
新宿が舞台ということですが、夜のドロドロした雰囲気はそれほど漂っていません。仕事としてわりきって日々をこなす生活感のほうが感じました。夜のシーンが多いのに、すごく不思議……。
上巻には『from RED』vol. 8〜10, 13, 14, 16(2021年6〜10月)、2022年4, 6, 10月に掲載された6話が収録。うち1〜3話はもともと日本文芸社『Melty Bullet』に掲載されていたものが再編集されております。
下巻には『from RED』vol. 17, 19, 21, 24 ver. B, 25 ver. B(2022年12月、2023年4, 8月、2024年2, 4月)に掲載された5話、そして描き下ろしが収録されております。
カップリング
攻め:九谷(新宿で風俗ルポとして生活している。記事のため自ら体験する。)
受け:ヒロム(新宿にある顧客満足度5年連続No.1のとあるお店。そこで働く訳ありイケメン)
あらすじ
九谷は、新宿の夜の街で、自らの体験を元に風俗ルポを書いて生計を立てている。そんな彼がネタのために訪れた人気のとあるお店。そこで指名したイケメン・ヒロムと知り合い、初めてのゲイ風俗を体験する。
ヒロムのことが頭から離れない九谷。そんなある日、”見ず知らずの男2人が3ヶ月間ルームシェアをしながら与えられたミッションをこなしていく”という女性雑誌の企画に参加することに。そしてそのシェアの相手は、あのヒロムだった。
あの一夜とは裏腹に、冷淡なヒロムなのだけど、九谷はそんなヒロムを放っておくことはできずーーー。
ウノハナ先生『新宿69ヘヴン』:ネタバレ!?感想レビュー
作品の魅力1:濡れ場
BLを読んでいると、ほとんどの作品に多かれ少なかれ絡みシーンがあります。BLを読み始めた数ヶ月は、そのシーンに目を奪われておりましたがw、慣れてくると、絡みシーンを通してどれだけ感情を表現しているんだろう、と、少し視点が変わってきました。
ウノハナ先生のこの作品の濡れ場では、九谷とヒロムの関係性、そして二人の感情の変化がまさに濡れ場を通して描かれています。
お互い仕事で肌を重ねるところからスタートします。
そこに特別な感情はありません。
そこから、お互いが意識し、存在、感情を確認していきます。
ヒロムの過去や、特定の顧客の話なども描かれてはいるのだけど、この作品を読み終わって私の脳裏に焼き付いたのは、この濡れ場でした。
独特の色気、勢いがあり、アクロバティックなアングルが魅力的です。
作品の魅力2:夜の街・新宿
舞台となっている新宿。ちょっぴり危険な、欲望の街。
老若男女、この街を訪れると、人間の「欲」を見ることができるのでしょうか。
物語は、そんな新宿という街にあるゲイ風俗からスタートします。
もちろん、新宿は夜の街というイメージがありますが、実際の新宿は、ゴジラヘッド、新宿御苑、都庁展望室、美術館……。みどころの多い街ですよね。
田舎者の自分には、どうしても危ないところ、夜の街というイメージがあり、危険という文字が頭に浮かびます。w
さて、物語を読み終わって、思っていたいよりも夜のどんよりした雰囲気は感じませんでした。
それよりも、仕事と割り切って働く生活感のようなもの。それが感じられた。
自分が新宿に行ったのは……かれこれ20年ほど前でしょうかw
夜の街としてだけでなく、久しぶりに東京の街をじっくり観察してみたいな、と思わされた作品です。
作品の魅力3:ヒロムの変貌
九谷の感情は、冒頭からわかります。
ヒロムとの一夜以降、彼のことをなかなか忘れられない九谷。
二人は雑誌の企画で、ルームメイトになるのですが、家での塩対応に四苦八苦しながらも、やはりヒロムのことが気になるのが九谷です。
一方ヒロムは、冒頭は仕事として淡々と九谷に接します。
が、そんな彼が徐々に変化していく。
九谷からの気遣いや優しさを感じていきます。
そして、人間不信に陥り、諦めていた自分の人生に少しずつ向き合っていく。
落ち込むとき、ありますね。
狭い世界にいればいるほど、絶望感に潰されそうになる。
自暴自棄。
でも、世界は広いから、大丈夫。
世の中には必ずどこかに自分に寄り添ってくれる人がいる。
そんな相手が目の前に現れてくれなければ、自分で探しに行くしかありません。
そんなメッセージも感じつつ……。
ウノハナ先生『新宿69ヘヴン』を今すぐ読む方法
ウノハナ先生『新宿69ヘヴン』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta!レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
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まとめ
今回は、ウノハナ先生の『新宿69ヘヴン』上下巻をご紹介しました。物語は九谷の視点で描かれていますが、下巻にはヒロムの視点もあります。上下巻合わせて読むことをオススメします。
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