こんにちは。
今日は、志水ゆき先生の代表作『是 – ZE -』から、3&4巻で描かれている玄間&氷見カプについてご紹介しようと思います。
まるで悪人のような玄間……なんですが、そこには理由があります。
シリーズ中、個人的に一番好きなカプかも!?
作品データ
是 -ZE- 3巻、4巻
志水ゆき Yuki Shimizu
刊行年月:2006年3月15日, 2006年9月15日
出版社:新書館(ディアプラス)
どんな作品?
『是 – ZE -』は、BL雑誌『Dear+』にて、2004年4月号から2011年5月号まで連載されたお話。志水ゆき先生の代表作の一つです。
コミックスは全11巻(全60話)の長編シリーズです。
群像劇で、複数のカプが登場するので、自分の推しのカプを楽しんだり、違うタイプの葛藤や萌えポイントを楽しむことができます。
背景にある世界観がすばらしく、全体としてのお話の流れもクライマックスに向けて壮大につながっていくのも魅力の一つです。
『是 – ZE -』そのものの魅力については、以前ご紹介させていただきました。
そして、カプその1:雷蔵&紺(こん)もご紹介しました。コミックスでは、1、2巻を中心に二人の関係性が描かれています。
今回は、2組目のカプである玄間&氷見について、おしゃべりしようと思います。
コミックス3、4巻で描かれています。雷蔵&紺のコミカルなお話とは裏腹に、玄間&氷見のお話はシリアスで、和の雰囲気や世界観がスケールアップしていきます。
玄間の名前は1巻の冒頭に登場しますが、実はかなり重要人物で、他のキャラともつながっていきます。
屋敷に住んでいないキャラというのも、ポイントです。
3巻には、BL雑誌『Dear+』2005年8, 9, 10, 11, 12, 2006年1月号に連載された6話が収録。
4巻には、BL雑誌『Dear+』2006年2, 3, 4, 7, 8月号に連載された5話および描き下ろしが収録されています。
カップリング その2
攻め:玄間(父親のカミサマである氷見を継ぐことになったが……)
受け:氷見(ひみ:恥じらいと、妖艶と……)
3&4巻のあらすじ
玄間は不動産業を営むちょっぴり悪どい!?言霊師。父親の死をきっかけに、父親のカミサマだった氷見を受け継ぐことになる。父親に家を追い出された玄間は、自分よりも大切にしていた氷見を奪うことで、父への復讐を果たした。
そんな中、日に日に氷見への愛情を抑えきれなくなる。実は玄間は幼少時代から氷見に魅了されていた。また氷見も、乱暴ながらも毎日のように注がれる熱が愛情だということに気づき、二人の関係は少しずつ変わっていた。
そんな矢先、ある事件がきっかけで、氷見は「白紙」になってしまってーーー。
志水ゆき先生『是 – ZE -』3、4巻:ネタバレ!?感想レビュー
「白紙」、そして……
この二人の物語を通して、二人の恋愛模様だけでなく、カミサマの世界観をより深く描写してくれます。
1、2巻でも登場しましたが、カミサマは水に弱い。だから、シャワーや雨などの水分を浴びすぎると、倒れてしまいます。
また、カミサマにも寿命がある。
言霊師が在ってのカミサマ。
言霊師に使われることがなくなれば、カミサマは「白紙」に。また、逆に使われすぎると、破れ、灰になる。
どちらにしても、カミサマの存在価値は言霊師がいることによって決まる。
さらには、格となる骨を破損されると、人形を保つことがなできなくなり、魄紙(はくし)に。
そんな複雑な世界観をゆっくりと説明してくれるのがこの二人のエピソードです。世界観にも奥深さが出てきて、物語がグッと面白くなります。
氷見は玄間に愛情を感じるのだけど、ある事件に巻き込まれてただのカミになってしまいます。
納得のいかない玄間は、和記に氷見を再生して欲しいと頼みます。
一度白紙になったカミサマはどうなるのか……。
ぜひこの二人の物語を読んでみてください。
個人的な感想ですが、3巻のラストはとても素敵なシーンです。さらに、志水先生の「記憶」を操るストーリー展開はとても切ないです。
見た目は同じでも、中身が違う人間になってしまう。そんな状況で、二人の間にあった信頼や愛情はどうなるのか。
嗚呼……。ただただ、涙です〜
玄間と雷蔵のつながり
物語は玄間と氷見のお話なんですが、さりげなく雷蔵や和記、そして阿沙利たちの過去の繋がりも描かれています。
お話の構成がとてもスムーズで、読み進めるたびにこの世界観にハマっていきます。
でも、決してBLサービスは忘れないのが志水先生のすごいところ w
玄間のジレンマ
玄間にはいくつかのトラウマがあります。
父親
玄間が幼少の時、カミサマに入れ込みすぎた父親は、自分と母親を家から追い出します。そこから、父親への嫌悪感や復讐心のようなものが強く生まれています。
父親の死をきっかけに、それまで父親が大切にしてきたものであるカミサマの氷見を自分のものにすることで、ある意味、父親に復讐することができたのでしょうか。
氷見への愛情
玄間は、子供の頃から父親が大切にしている氷見を目撃しており、気になる存在だった。そしてある日、ちょっとした事件から、氷見に傷を治してもらうことに……。
それまで「カミサマ」として傷を治したことのなかった氷見の純粋な行動。これが玄間には衝撃的な印象を与え、氷見へ惹かれていきます。
偶然そこに居合わせた父親にその現場を見られ、家を追い出されることになるのですが w
不器用な玄間の氷見への想いは、意外と純粋なのかもしれません。
ただ一人の存在
志水ゆき先生の作品には、どんな人でも絶対に愛してくれる人、支えてくれる人、信頼してくれる人がいる。そういったメッセージがあります。
玄間と氷見の物語も、そのメッセージが色濃くでていました。
玄間はワルで、父親に強い嫌悪感さえ持っています。が、優しい部分もある。氷見は、主人となった玄間に自分の全てを捧げます。
言霊師がいることで存在するカミサマ。この世界観そのものが、先生のメッセージなのかもしれません。
世界にたった一人でも、絶対にあなたを思ってくれる人がいる。
落ち込んだ時には勇気づけられます。
二人のイチャコラ
玄間と氷見に関しては、3巻の冒頭から絡みシーンが多かったです。でも、最初は強引なシーンが多かったかも。徐々に二人の信頼関係ができてくると、それが絡みシーンから読み取れます。
二人のイチャコラは、『是 – ZE – かみのほん 』にもたっぷりと収録されています。このカプが好きな方は、ぜひそちらもチェックすることをオススメします。
志水ゆき先生『是 – ZE -』を今すぐ読む方法
志水ゆき先生『是 – ZE -』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta!レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
ebook Japan:クーポンが魅力です。無料漫画も多々あり。
Renta!レンタ:レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。この作品は時々レンタル可能になります。
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紙本は楽天を利用しています。電子書籍もありますし、洋書の取り寄せも安心。
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志水ゆき先生『是 – ZE -』をもっと楽しむ方法
番外編
『是 – ZE -』は、オフィシャルの番外編特集、そして、コミックスに収録されていない番外編がいくつか電子リリースされています。読み逃しているファンの方も多いのでは?要チェックです!
是-ZE- かみのほん
全プレペーパーや限定ペーパー、そしてサイン会のプレゼントペーパーなどなど、現在では入手困難なものを1冊にまとめてくれました。リリース当時に読むのが特権ではありますが、後からファンになった人やイベント参加が困難な読者にはうれしいかぎりです。ラブ度、高いです!
是-ZE- 春の雪 (前後編)
オールメンバーが山の宿に集まるお話です。前後編。
是-ZE- 春、逢い見る
春の嵐が到来!というお話です。このメンバーのお話がまた読めるのが本当にうれしいですね。レンタ Renta! さんのサイトでは、レンタル可能です。
ドラマCD
うれしいことに、この物語はドラマCDがリリースされています。
玄間&氷見のお話がまとまった1枚があります。
コミコミスタジオさんにまだ「通常盤」の在庫があるようです。

また、ディアプラスからのオフィシャル告知で、中国語ラジオドラマも出ております。
(サイトは中国語です。)

興味のある方は、是非チェックしてみると面白いですよ。
まとめ
今回は、志水ゆき先生の人気シリーズ『是 – ZE -』から、3、4巻に描かれている玄間&氷見についておしゃべりしました。あなたの好きなカプは誰ですか?私が読み取れていないポイントもまだまだあるかと思います。皆様の推しどころ、ぜひ教えてください。
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