こんにちは。
今日は、日高ショーコ先生の2025年リリース作品『アノマリーライフ』(上下巻)をご紹介します。久しぶりのBL作品でしたが、BLというよりもサスペンス漫画としてたっぷり楽しめた作品です。
作品データ
アノマリーライフ 上下巻
日高ショーコ
刊行年月:2025年01月21日
出版社:芳文社(花音コミックス)
どんな作品?
日高ショーコ先生のスピード感あるサスペンスドラマ。
花音コミックスからのリリースということで、BLルールには沿っていますが、それ以上にストーリーが面白く、ジャンル問わず、多くの読者が楽しめる作品だと思います。
(ショーコ先生は非BL作品もしばらく連載されているので、もしかしてそちらの読者さんも考慮したのでしょうか?)
未来が見える晶と、過去が見える蛍のお話です。従兄弟同士の二人は、子供の頃から特殊な力に悩まされながら生活してきましたが、ある日を境に交流がなくなった。そして、それから10年ほど経ち、突然晶の前に宙に浮いた蛍が現れるところから物語がスタートします。
不思議な力を持つ二人、幼少期に経験したひいじいちゃんの死、二人に見える未来と過去の点と点がゆっくりと、確実につながっていきます。
時系列や世界線が入り組んでいるお話ですので、癒し系ではありません。でも、ショーコ先生が描くBLはどれも好きですし、今回も例外ではありませんでした。
上下巻という程よい長さにも好感が持てます。
カップリング
攻め:蛍(過去を見る力がある。結果しか見えないため、今を変えることはできない)
受け:晶(未来を見る力があり、それによって今を変えることができる)
あらすじ
お寺の息子として育った蛍は、昔から過去が見えるという特殊な能力があった。そんな蛍は自分の能力を怖がり、受け入れることができずにいた。
従兄弟の晶にも似たような力があったが、晶は未来が見える。怖がる蛍は、なぜか晶と一緒にいると恐怖が消え、安心感を覚えた。
しかし、二人はある日を境に疎遠になり、それぞれが自分の人生を歩み始める。
10年後のある日、晶の前に突然、宙に浮いた蛍が現れた。自分を見つけて、そして助けてほしいと言う蛍。
そんな彼を探す晶だが、血だらけで倒れている蛍の姿が見えてしまいーーー。
日高ショーコ先生『アノマリーライフ』:ネタバレ!?感想レビュー
日高ショーコ先生の作品は、1巻完結の作品も含めてBL作品には大体目を通してきましたが、どの作品もお話が大好きです。
ここ最近は長編が続いておりましたが、今回の上下巻という読みやすい長さで、練られた複雑なお話が描かれていて、かなり読み応えのある作品となっていました。
紙本で購入している自分としては、1冊のページ数が激減している昨今の作品に比べ、上下巻とも従来のボリューム感があり、購入満足度も高かったです。☺️
作品の魅力1:サスペンス
今回の作品は、第一にストーリーがとても魅力的でした。
サスペンスドラマとなっております。
BLのルールに沿うように、主人公である蛍と晶の間にはラブはあるのですが、そちらのお話よりも、サスペンス路線のお話が気になって気になって……。w
ですので、一読目はBL視点というより漫画視点で拝読しました。
特殊な能力を持つ従兄弟の蛍と晶。
蛍は過去が、そして晶には未来が見えます。
つまり、晶は、未来に悪いことが起こるのが見えると、現在でそれを防ぐことができ、未来を変えることができます。
逆に蛍は、起こったことしか見えないため、それを変えることはできません。
似たような力を持ちながらも、二人が向かう試練は違います。
ただ、一緒にいることでお互いの力を相殺、もしくは互いを助け合うことができる。
物語は、晶の前に突然宙に浮いた蛍が登場するところから始まります。
まるで霊のように現れた蛍ですが、本人は「死んでもいないし、生きてもいない」と。
晶は、蛍が住んでいると思われるアパートへと向かうのですが、そこで見たものは、何者かに刺されたのか血塗れで倒れている蛍だった。
蛍はこれから事件に巻き込まれるということか……!?
そこで表現されていくのが、平行世界です。
蛍と晶の特殊能力を介して、いくつかの世界線が描かれていきます。
作品の魅力2:ラブの行方
サスペンスの行方にもワクワクしますが、蛍と晶の間にはラブも存在します。
二人のラブを表現するため、また二人の特殊能力の背景を説明するためにも、時系列は幼少期まで遡ります。
自分の能力に対応できず怖がる蛍でしたが、なぜか晶と一緒にいると落ち着きます。
ずっと一緒にいるものだと思っていた二人ですが、徐々に疎遠になり、晶は上京します。
それを追うように蛍も家をでるのですが、疎遠になった理由、そして上京した理由は複雑な家庭環境もありました。
晶に好意を寄せていた蛍が、未来が見える晶とどうやって想いを成就させていくのか、いや、成就するのか!?
サスペンスや特殊な家庭事情も絡めた恋愛事情も、みどころです。
作品の魅力3:イラスト力
日高ショーコ先生は、ユニットです。
ショーコ先生が作画を担当して、タキエ先生がストーリーを担当されています。
ということで、ショーコ先生のイラストも、相変わらずの魅力を発揮しております。
私が今までに拝読したBL作品は、シリアスものが多かったこともあってか、(特に口元の)表情が少し硬い感じがしましたが、この作品は、シリアスながらも表情がより豊かになっておりました。
おそらくまだ無垢な幼少期のシーンなどが含まれていたからかもしれませんね。
また、蛍は垂れ目、そして晶はつり目という対比もキャラをより魅力的、且つわかりやすくしてくれていると思います。
その対比は二人の性格にも表現されています。
作品の魅力4:ライトBL
二人の間にラブは確実にあるのですが、いわゆる激しいBL描写はありません。
非BLも長く連載しているため、そちらの読者も考慮したのか、それともたまたまなのか……。
激しいシーンを期待していたわけではありませんし、確実にラブはあるのですが、イラスト力に惚れているショーコ先生のファンとしては、BL要素がもっとほしい〜と欲張りになってしまいました。w
日高ショーコ先生『アノマリーライフ』を今すぐ読む方法
日高ショーコ先生『アノマリーライフ』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta!レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
ebook Japan:クーポンが魅力です。無料漫画も多々あり。
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日高ショーコ先生『アノマリーライフ』:特典情報
日高ショーコ先生『アノマリーライフ』は、2025年1月6日に発売されました。
特典情報は以下の通りです。
アニメイト | ダブルポケットクリアファイル(有償) |
4Pリーフレット | |
コミコミスタジオ | ジオラマ風アクリルスタンド(有償) |
クリアイラストカード | |
フロマージュブックス | イラストカード |
ホーリンラブブックス | ブロマイド |
これから購入される方やコレクターの方など、ご参照ください。
日高ショーコ先生の他作品
日高ショーコ先生は、短編も長編も素晴らしい作品を描かれています。
長編では『花は咲くか』(全5巻)がとてもよかったです。

まとめ
今回は、日高ショーコ先生のサスペンスBL『アノマリーライフ』をご紹介しました。
サスペンス風ではありますが、怖くはありません。幾度と回想を含むため、ベッドタイムの癒しというよりは、しっかり読み込む作品になっています。
上下巻で、満足のいく作品でした。
日高ショーコ先生、上質な作品をありがとうございます。
未読の方、特にほんのりBLも大丈夫な漫画好きの方などにもおすすめですよ〜
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