ナツメカズキ先生『バイ・マイ・サイド』は1巻完結の幼なじみラブ

ナツメカズキ
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今日は、ナツメカズキ先生の『バイ・マイ・サイド』をご紹介します。

2016年から描かれていたシリーズが1冊にまとまった、1冊完結の恋物語。ナツメカズキ先生の作品は、『MODS』を読んだことがありますが、個人的にはこちらの作品のほうが非常によくまとまっていると思います。

作品データ

バイ・マイ・サイド

ナツメカズキ

刊行年月:2019.10.20

出版社:東京漫画社

どんな作品?

ナツメカズキ先生の4冊目のコミックになります。2016年から雑誌で連載されたものを全編改稿、それに描き下ろしを加えて1冊にまとめた、1巻完結作品。高校時代からの想いが叶う時。長年の恋心のお話が好きな方にオススメの作品です。

先生の作品を読むのは2回目ですが、この作品はとても自然な物語の流れで、素敵でかっこいい受けと攻めをお楽しみいただけます。いい感じで当て馬も登場しますよ〜。w

カップリング

攻め:左京(料理人。急に高校時代からの友人、右山を意識し始めるイケメン。)

受け:右山(花屋。繊細な感性は恋心にも現れていますね。)

あらすじ

料理人の左京と、フローリストの右山は、高校時代からの友人。同じアパートの隣人でもある。友達だと思っていたのだが、ある日左京は、右山が自分のことを想っているような行為を目にしてしまいます。そして、お酒の勢いもあってか、二人の間に事件がーーー。自分の気持ちを隠そうとすると右山と、揺らぐ気持ちに戸惑いながらも確信していく左京。ふらつく二人の間に、金子という男が現れーーーー。

ナツメカズキ先生『バイ・マイ・サイド』のみどころ

2016年連載・・・古いな・・・って思うかもしれません。でも、BLって、コミックが出るまですごく長い時間を要します。新刊が出るまで1、2年かかるものもありますよね。なので、ある程度トレンドはあるにせよ、内容が色あせることがないんですよ。この作品も、2023年の今読んでもたっぷり楽しめますし、個人的には2016年あたりの作品は大好きです。Hシーン重視ではなく、心情の揺れを描いた作品が多く、自分の好みだからかもしれませんね。

作品の魅力01:見返しのイラストからノックアウト

ナツメカズキ先生の作品、お話はもちろんですが、イラストが魅力的だと思います。攻めも受けもかっこいい系が多く、男らしい骨格、体型のキャラが多いですね。この作品、表紙の色合いがとても素敵。白をベースに、ベージュやトープ系の色、そしてタイトルのゴールドの絶妙なコントラスト。神秘的にさえ感じてしまいます。デジタルで仕上げたんでしょうが、水彩かなにかで仕上げれば、より神秘的になりそうだなぁ…

そして、左京と右山、どちらも素晴らしい体型に仕上がっております。筋トレでもしているのでしょうか。腹筋の締まり具合が男らしいですね。先生のイラスト自体、少しシャープでエッジが効いていて、いいですね。

作品の魅力02:10年愛

長い恋心に萌える人って、多いのかな?高校時代からの思いっていうのは、確かにありそうなので、そう考えると7年くらいは妥当かと思います…。個人的には長い恋心に萌えるわけではありませんが、学生時代のお話も描かれていて、右山の心に残っているトラウマチックな思い出が彼を臆病にしているのがわかります。

しかし、それに対する左京は、いわゆるノンケなわけで…。右山の気持ちを知ったところで、それが恋心、そして愛へ変わっていくのは、やはりフィクションっぽくなってしまうのではないかな。こういうお話の展開は、私たちBL読者の妄想なのでしょうかね。しかし、作品としては心の変化も丁寧に描かれていると思います。

作品の魅力03:ほどよい当て馬登場 w

メイン二人のお話ではあるのだけど、金子という当て馬が登場します。これがちょっとだけしか出てこないのだけど、作品のいいスパイスになっていると思います。彼がいなかったらお互い気持ちを伝えることがなかったかもしれませんね。10年も前へ進まなかったのだから、進ませるためには競争心のようなものが一番いいのでしょう。嫉妬心など、ネガティブな感情ではあるけど、前へ進ませてくれますね。

ナツメカズキ先生『バイ・マイ・サイド』の気になった点

個人的見解ではありますが、いくつか気になった点を考えてみました。

気になった点01:物語の意外性

ストーリーだけを見てみると、結構ありきたりのお話です。親友を長い間好きなんだけど、想いを伝えられず、また相方はその気持ちに気づき、どうすればいいか分からず…。

この手のお話、少女漫画などでも、何度も何度も読みました。でも、何度読んでも面白いんです。w しかもBLというジャンルにおいて、若干の絡みシーンやその他の葛藤要素がプラスされることで、なんとも新鮮に感じる。

この作品は、私のようなBL初心者で、少女漫画が好きな方には合うのではないかと思います。

気になった点02:ハピエン!?とその後

このお題でバドエンは想像しませんでしたが、正式な!? エンディングはすごくあっさりとしていました。少しネタバレをいてしまえば、エンディングで、二人は離れ離れになってしまうのです。この二人の直接的な絡みシーンもなく、終わってしまいます。

二人のその後はどうなったのか。そこは、このコミックスに収録されている描き下ろしでちゃんと読むことができます。でも、素敵なカップリングなので、もう少し二人のイチャイチャを見たい、という読者も多そうです。そうなると、少し物足りなく感じてしまうかもしれません。

描き下ろしでは想い合う二人を確認することができ、ホッとします。w

この頃のコミックスは、描き下ろしで絡みシーンがありますが、それはマーケティングの手法だったんでしょうか。

それにしても、ナツメ先生の作品はいつも感じるのですが、作品全体に色気が漂っているわりに、直接的な絡みシーンの描写は意外と少ないですね。そこがすごいんです。なぜこんなエロスを感じるのか・・・。

ナツメカズキ先生『バイ・マイ・サイド』を今すぐ読む方法

ナツメカズキ先生『バイ・マイ・サイド』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

最初の数ページをサンプルで今すぐ読むことができます。

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。)どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。

コミックシーモア:頻繁にクーポン割引があり、また同人誌や特典冊子の作品もたまに読めたりします。

Renta!:レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。レンタルも豊富です。

 

まとめ

いかがでしたか。ナツメカズキ先生の『バイ・マイ・サイド』をご紹介しました。1巻完結もので読みやすく、若干の絡みはありますが、ライトなものであり、また物語に必要なものなので、BL初心者の方にも読みやすいのではないかと思います。落ち着いた絵柄なので、大人の方に読んで貰いたいです。ぜひ皆さんの感想を教えてください。

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