こんにちは。
今回は、ウノハナ先生の『銀座ネオンパラダイス』をご紹介します。
昭和初期の銀座が舞台のお話です。時代ものではありますが、重すぎないので、時代物が苦手な方でも読みやすい作品だと思います。
作品データ
銀座ネオンパラダイス
ウノハナ Unohana
刊行年月:2015年11月10日
出版社:日本文芸社(KAREN comics)
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どんな作品?
ウノハナ先生の1巻完結もの。
舞台は戦後の混沌とした日本。昭和23年の銀座近郊を舞台に描かれたお話です。
主人公の葵(あおい)と、幼なじみで出征して以来行方がわからなかった鷹彦(たかひこ)とのお話。
物語には戦争の惨さなど、痛々しい描写はなく、あくまでもその時代を生きた二人の男性の恋物語に徹しているので、歴史ものが苦手な方でも楽しめる作品になっています。
ウノハナ先生の独特な色気あるイラストはもちろんのこと、この頃の銀座(東京)の様子を楽しめたり、和服から洋服へと移行した昭和ファッションなども反映されています。
時代背景に興味のある方は、銀座あたりを散歩してみると面白いかと思います。
葵はGHQの通訳として働いています。ウォルター中尉とともに行動する日々ですが、このウォルター中尉も葵のことを気にかけているため、鷹彦の登場で二人が火花バチバチに。w
しかしながら、1巻完結ということで、お話のスケールは程よく収まっており、決して重くありません。戦争という、今の時代には個人的に避けたいテーマではありましたが、気にせずに楽しめる内容となっていました。
ウノハナ先生は、ツクバ(話)先生とイロハ(絵)先生の2人組ユニットです。
カップリング
攻め:郡司鷹彦(老舗の実家を勘当された男。出征から戻り、新たなキャリアを模索する)
受け:見目葵(GHQの通訳となった。幼なじみ・鷹彦の帰りを待ち続けた)
あらすじ
舞台は昭和23年。戦後の銀座。GHQの通訳として働く葵は、幼なじみである鷹彦の帰りをずっと待ち続けていた。そんな彼の前に急に現れた鷹彦。3年前に帰国したはずが、しばらく大阪にいたらしい。
いい加減な鷹彦の態度に怒りを感じながらも、無事に帰ってきた彼への想いが溢れる葵。
そんな葵は、通訳をしているウォルター中尉から、引越しして自分の自宅の近くに住まないかと誘われるのだがーーー。
ウノハナ先生『銀座ネオンパラダイス』:ネタバレ!?感想・レビュー

作品の魅力1:昭和23年という時代背景
作品の舞台は、戦後のお話です。
昭和20年(1945年)に第二次世界大戦が終わり、舞台はその3年後である昭和23年(1948年)です。
葵と鷹彦は幼なじみで、回想シーンには開戦前の幼少期のお話も描写されています。
教師になりたくて、英語を勉強していた葵。教師にはなれませんでしたが、通訳という形で仕事をすることになります。
混沌の時代とされる戦後ですが、銀座という魅力的な場所が舞台になっているところにも好感が持てます。
葵はとにかく一途に鷹彦の帰りを待つ男で、可愛らしいのですが、帰ってきた鷹彦とどう接していいかわからない。
チャラい鷹彦の出征の前に二人で過ごした時間。あの気持ち、あの二人に戻ることはできるのか。考えながらも、鷹彦との距離感がわからずにいる。
鷹彦は、東京にいる葵の元へ来る前に、大阪にいました。そこでなにがあったのか、また家を勘当されたということもあり、今後どうやって生活を立てていくのか、まだはっきりと決まっていない状態にいます。
少し残念なのは、老舗の御曹司である鷹彦のハイカラな様子は描写が控えめ。銀座を「庭」としている役どころではあるのだけど、描写が弱いです。
葵に関しても、鷹彦の家族に学費を援助してもらい大学へ進学したとのことですが、この時代に大学に行ったということは、かなりの教養があったはず。そういった時代背景からくるキャラクターの深みを感じとることができなかったのが少し残念です。
物語が、葵と鷹彦の恋路にページのほとんどが割かれていて、作品の魅力となり得る、また深みでもある時代背景およびキャラクターの個性がモノローグでの説明にとどまっているのがもったいないなと思いました。
1巻完結という限られた枠内ではありますが、もう少し街の様子やGHQとの関係性、さらには鷹彦と家族との関係性など、違ったアプローチから時代背景を描いてもよかったのでは?と思います。
作品の魅力2:絡みシーン

ウノハナ先生が描く絡みシーンには、独特の色気と距離感があります。
私は特に口元の描写が好きなせいもあり、二人の親密な距離感が息遣いと共に感じます。
ページ数にしてはそれほどないんですが、なぜか印象深く残るのは、やはりイラスト力が影響しているんだろうなと思います。
気になった点:キャラのその後
物語そのものはとても楽しめました。
が、設定やキャラの面白さを感じるには、もう少し長くじっくり描いてくれたらなと思いました。
あとがきを読んでも思いましたが、先生が描きたいことがまだ残っている感じが……。
描きたい世界観を厳選して、コンパクトにまとめたというよりも、「まだまだ描き足りない」と思われる部分が多く残っているのではないでしょうか。
この作品こそ、上下巻くらいの長さにしてもう少ししっかりと世界観を広げてもよかったのではないかな、と思います。続きが読みたいですね。
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まとめ
今回は、ウノハナ先生の『銀座ネオンパラダイス』をご紹介しました。戦争で離れ離れになった幼馴染みの恋と生き方のお話。戦後ということで、疲れ果てた混沌とした時代のはずなんですが、なんだかとても可愛らしい二人なんです。そんな二人の焦れた恋、楽しめます。
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