スカーレット・ベリ子先生『四代目・大和辰之』ネタバレ!?感想・レビュー

スカーレット・ベリ子
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こんにちは。

今回は、スカーレット・ベリ子先生の1巻完結もの『四代目・大和辰之』を読んだので、少しネタバレを含んだ感想・レビューをおしゃべりしたいと思います。

この作品は、ベリ子先生のデビューコミック『みのりの手』のスピンオフ作品です。また、この後に描かれたベリ子先生の代表作『ジェラシー』にもつながっていますので、これからベリ子先生をチェックされる方は必読の作品です。

スカーレット・ベリ子先生『四代目・大和辰之』ネタバレ!?感想・レビュー

以下、少しネタバレがありますのでご了承ください。

この作品の素敵なポイントは山のようにあるかと思います。ベリ子先生は大変人気の作家さんですし、私も好きです。せっかく感想を書くので、あえて、個人的に少し気になった点をお話ししようと思います。

スカーレット・ベリ子先生の作品は、『仕立て屋と女王』で初めて読みました。

ずっとペンネームが気になっていたのですが、この仕立て屋の表紙の色合いに惹かれて、手に取ったのがきっかけです。作品自体はそれほど深くなかったのだけど、きれいにまとまった作品で、なかなか面白かったです。また画力にも惹かれた先生です。

そして、その後すぐに『ジェラシー』を手に取ったんです。

『ジェラシー』の1巻をちょっと覗きましたが、やはりリリース順に読むべきか、と心変わりして、『みのりの手』とこの『四代目・大和辰之』をあわてて購入し、読んだ次第です。

今回の大和。画力もあるし、ストーリーも、わかります。

が、ちょっとフィクション感が拭えきれておりません。

BL界にもトレンドがあるのか、たまたまベリ子先生が描きたかったのかはわかりませんが、辰之がすでに受けとして出来上がっているのがどうも納得いかないんです。(いや、それを言っちゃぁBLが成り立たないんですが…w。)

心の優しい子なのだけど、見た目、そして口調や態度もがっつり男子ですよね。

『みのりの手』では、もともとその気があった描写はなかったので、おそらく稔先生に手懐けられてしまったとは思うのだけど、しっかり受けになっております。

その反面、望(のぞみ)の方がきれいな顔つき、そして行動もどちらかというとかわいい系。だけど、こちらが受け。個人的にどちらが受け攻めかの好みはないんですが、パッと読んで、また今までの自分が現実で観察してきた経験から、自分にはどうもしっくりきませんでした。

『仕立て屋と女王』でも男っぽい方が受けだったので、これはベリ子先生の癖(ヘキ)なのかもしれませんね。w

そして、もう一つのポイントは、ヤクザという背景設定。

前作『みのりの手』に登場した時はコメディとして楽しませていただきましたが、「若」である辰之が主人公になる今回のお話は、どういう背景描写になるのかなと興味がありました。が、それほどヤクザとしての大和の描写はありませんでした。それほど期待してはいなかったにせよ、あまりにも皆無に近い状態で、もったいないなと思います。

相手の小鹿とのつながりもそういった背景が関係しているだけあり、さらには櫓木との関係性は辰之の父親も(名前だけですが)登場する。辰之はそういった環境から離れたところにいるのか、あまりに皆無で腑に落ちない、という点はあります。

1巻完結という限られた長さのせいもあってか、物語の流れも早く、櫓木(ろぎ)との関係性を理解するのが難しい。櫓木(ろぎ)の話はおそらく『ジェラシー』に出てくるのだろう、と納得したとしても(ジェラシーが完結した今だから納得できる話ですが)、やはり少し無理のあるお話の展開。

そして、修羅場…のはずのシーン。2回あります。

1回目は小鹿が櫓木のところにいる辰之を迎えにいくシーン。

そしてもう一つは、辰之が櫓木のところに殴り込みをかけるシーン。

どちらもあっさり事態が収拾してしまい、物足りない。しかもそんな状況の後で、辰之と小鹿は絡んでますね…。そういうものだろうか…。

漫画は、フィクションです。w
でも、だからこそ、リアリティがほしいのです。

細かな日常描写や行動心理などがもう少し描かれていたら、個人的にはもっとしっくりきたと思います。

短編、1巻完結、そして中長編と、描いていくと思います。ジェラシーは長編ですね。おそらく、ベリ子先生が描きたい世界の一つは『ジェラシー』にあるのかな、と思っています。

以上、少し気になった点を描きましたが、この1冊自体はとてもお気に入りの作品です。

スカーレット・ベリ子先生『四代目・大和辰之』を今すぐ読む方法

スカーレット・ベリ子先生『四代目・大和辰之』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

最初の数ページをサンプルで今すぐ読むことができます。

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。)どちらのサイトもBL作品の品揃えがよく、ほとんどの作品はサンプル立ち読みができます。また、無料で読めるBL作品がたくさんあります。

コミックシーモア:頻繁にクーポン割引があり、また同人誌や特典冊子の作品もたまに読めたりします。

Renta!:レビューを書くとスタンプがもらえる機能などあり。レンタルも豊富です。

ところで、このシリーズには『四代目・大和辰之 プレミアム・コレクション もつ鍋とリーゼント』というファンブックも存在します。シリーズが気に入った方は、こちらのファンブックもお忘れなく。w 辰之の顔が、もう明虎ですね。😆

スカーレット・ベリ子先生『四代目・大和辰之』をもっと楽しむ方法

このベリ子先生の人気作品『四代目・大和辰之』。

この作品を本編だけでなく、以下の方法でもお楽しみいただけます。

  1. ドラマCD
  2. ファンブック

ドラマCD

ドラマCDは、人気の声優さんによる本格的ドラマです。

声優さん:佐藤拓也(大和), 興津和幸(小鹿), 新垣樽助(新垣)

CDメディア

CDメディアは、CDプレイヤーがあれば聴くことができます。

2023年6月現在、コミコミスタジオさんなど、まだ在庫があるようですね。

所有するのが好きな自分は、いつもドラマCDはCD媒体で購入しております。

オーディオDL

私が調べたところ、以下のサイトで今すぐドラマCDを聴くことができます。

1. Renta!レンタのサイト

これはうれしい。RentaでドラマCDも聴けちゃいます。Renta!のサイトはスタンプ制度もなどもあって、私もよく利用しておりますが、こちらのドラマCD、エピソードごとに購入が可能です。お試しで聞いてみたり、自分のペースに合わせて聴くことができます。

ぜひ、今すぐサンプルを聞いてみてください。

2. ポケットドラマCDのサイト

ポケドラもたくさんのドラマCD(オーディオDL)があり、便利です。

サンプルが1つあります。このサイトも、エピソードごとに購入が可能です。

ただ、購入時には専用のアプリが必要になったり、ダウンロード用のシリアルコードなどをメールで受信しなければならないので、少し手間がかかります。

その他

本編のオーディオCDではないですが、連載雑誌『Cheri+ (シェリプラス)』の付録として、ミニドラマCDも存在しております。ファンの方で興味があれば、フリマなどで探してみるといいかもしれません。

Cheri+ (シェリプラス) 2016年 09月号 特別付録 スカーレット・ベリ子「四代目・大和辰之」ミニドラマCD (雑誌)

ファンブック

上記でもご紹介しましたが、このシリーズには『四代目・大和辰之 プレミアム・コレクション もつ鍋とリーゼント』というファンブックが存在します。シリーズが気に入った方は、こちらのファンブックもお忘れなく。😆

まとめ

いかがでしたか。もしスカーレット・ベリ子先生の作品をまだ読んだことがない方がいらっしゃいましたら、ぜひ1冊手に取ってみてください。画力も高く、作品全体に優しさが広がっております。

ただ、深い心理描写のお話がお好きな方なら、やはり連作の方が満足感が得られるかもしれません。5巻完結の『ジェラシー』くらいの方が読み応えがあるのではないかと思います。

ベリ子先生の作品の感想、コメントから教えていただけるとうれしいです。

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