こんにちは。
今日は、未散ソノオ先生の『好きになっちゃうよ。』をご紹介します。
個人的にも大好物のおじさんもの。そして、AIを題材にしたお話で、ちょっぴりトレンディ。2017年の作品ですが、当時ソノオ先生が考えたAIに対する考察が垣間見られる作品でもあります。
作品データ
好きになっちゃうよ。
未散ソノオ Sonoo MICHIRU
刊行年月:2017年04月10日
出版社:徳間書店(Chara comics)
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どんな作品?
今話題の!?AIを題材にしたお話で、Chara comicsからは2冊目のソノオ先生の作品。
主人公のユルが開発したAI「DD」は、ユル自身をモデルに作り上げた会話型人工知能。会話機能を高めるために、ゼミの先輩に紹介してもらった真中という年配の男性にDDの会話相手になってもらうところから物語が進んでいきます。
ソノオ先生のお話は、珍しい職業が登場することが多いのですが、今回は大学生のお話。しかしながら、AIという話題のトピック、そしてAIの会話機能を高めるために真中がAIを育成していくというなんともタイムリーな話題、そして物語はBL展開していくのも面白い。
真中は51歳(!)という設定ですが、私には60代に見えます。w でも、熟年男性の絵柄が特に素晴らしく、そそられます。
おじさまものは、恋愛に自信のあるおじさまと、まったくもって自信のないタイプがありますが、この物語は後者。普段はインテリっぽい真中ですが、恋愛に関してはおどおどするところが愛らしい。☺️
BL雑誌『Chara』2016年4, 6, 8, 10, 12月号、2017年2月号に連載された6話、そして描き下ろしが収録されています。
カップリング
攻め:万木(ユル:AI「DD」を開発した大学生。真中の甘々ボイスにやられ気味。)
受け:真中(「DD」の会話相手になって、AIを育成している)
あらすじ
ユルは大学生にして、会話型人工知能「DD」を開発した。AIを育成するため、常日頃DDと会話をしていたが、より機能を高めるために、ゼミの先輩から紹介された真中という中年男性にDDの会話相手をお願いすることに。
DDは着々に進化していくが、DDと真中の会話を確認しているうちに、ユルは真中の甘いボイスに心を奪われていくーーー。
未散ソノオ先生『好きになっちゃうよ。』:ネタバレ!?感想・レビュー

作品の魅力1:AI
たまたまでしょうか、今どきのトピックであるAIについてのお話です。
理想のDD
ユルが開発したのは、会話型人工知能「DD」。
ユルの理想としては、人間のように会話のできるDDです。質問に答えるだけでなく、話しかけたら適切に返してくる、そんなAI。
そのため、ユル自身も開発後はずとDDに話しかけて、会話のパターンを覚えさせていきます。
そして、第三者にもDDと会話をしてもらおうと、真中に願いします。
ゼミに中でDDを披露することがあり、ゼミ生があれやこれやと聞くのですが、会話というよりも、何か聞いたらその答えだけが返ってくるような執事みたいなDDの扱いに、納得のいかないユル。
私たちが普段使っているAIも、会話相手というより、わからない質問・問題に対して答えや解決方法を教えてくれるものとしてAIを利用しているのが多いのではないか……。まさにこの物語で登場するゼミ生たちみたいに利用しているだけのAI。
しかもAIの答えは必ずしも「正しい」ものではない。
結局、ゼミのみんながアクセスできるDDと、ユル自身が育てたいDDを切り離すことで、自分の理想を求めていきます。
物語の中では、会話相手として進化していく「DD」にも感情が芽生える描写も面白いです。
分身としてのDD

もう一つの特徴として、開発過程でユル自身の声、そしてある程度の自分の応対パターンを採用しています。そのため、ユルはDDを自分の分身のように感じているのも特徴です。
ただの開発者というだけでなく、自分の分身としてDDを見ているため、DDがどのように扱われるか気がかりなところがあるのでしょう。
これも、現実のAI技術にも感じるところで、自分のアカウントで使用するAIは、自分の行動パターンや性格、能力などが反映されており、まさに自分の分身のように機能する。眼から鱗です。
作品の魅力2:真中

中年の真中。
物語の前半は、ユルの開発した「DD」との会話を楽しみ、育成していきます。
インテリな真中は、AIの育成に精通していることもあってか、様々な言葉の意味や応対の仕方をDDに覚えさせていきます。
物語の後半では、真中の過去が明らかになります。
彼自身、AI開発に携わっていたことがあり、自分が研究していたものを失う羽目になってしまった。そんな彼自身の経験が、ユルの研究(DDの開発)を守り、手助けしたいと考えた。
そして、そこにラブが入っていきます。
ユルが真中に惹かれていく様子はわかるのだけど、真中がユルを受け入れていく過程も自然です。ゲイやバイなどの概念はそこにありません。お互いがなんとなく惹かれ、そういう形になっていくそれです。
かなり人生の先輩である真中が、若いユルを前にして、楽しい反面どう(恋愛的に)接していいか分からずにおどおどする。
そんな姿が愛おしく感じてしまうのは私だけでしょうか。w
作品の魅力3:DDの行方

この作品は二人のラブのお話ではありません。どちらかというと、DDをどうやって育成して、世に出していくかがメインのお話になっているのも特徴の一つです。
その過程で、二人は恋に落ちていく。
ソノオ先生の作品は、絵柄がほのぼのしているのでうっかり見逃しそうになりますが、恋愛面とは別のお仕事ストーリーもしっかりと描写されているのが特徴です。
どちらかが見劣りすることなく、巧みに混じり合って表現されていく。恋愛も仕事のお話も面白い。だから私は、ソノオ先生の作品が好きです。
今回は、DDの育成からはじまり、最終的には開発者としてユルがとある企業にプレゼンするところが一旦のゴールになります。
ユルは、何かを作り上げ、それを熟成させ、発表して世に広めていく。しかしDDの親(所有権)は自分であり、子であるDDを守りたい。
漫画家・クリエイターとしての、ソノオ先生の考えも反映されているのかもしれません。
DDはもちろんですが、二人のラブも無事に成就しますので、最後まで見逃せません。w ぜひ本編でご確認ください。
未散ソノオ先生『好きになっちゃうよ。』を今すぐ読む方法
未散ソノオ先生『好きになっちゃうよ。』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
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どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
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まとめ
今回は、未散ソノオ先生の『好きになっちゃうよ。』をご紹介しました。
登場人物の個性が毎度違って楽しめるソノオ先生の作品ですが、今回は大学生と51歳おじさんのお話。二人がどんな恋愛を見せてくれるか、ぜひ読んでみてください。
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