こんにちは。
今日は、木下けい子先生の『カンチガイラバー』をご紹介します。
木下先生のコメディ。妄想癖のある上司と、ちょっぴり天然！？な部下のお話。
作品データ
カンチガイラバー
木下けい子
刊行年月：2018.11.15
出版社：新書館（ディアプラス）
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どんなお話？
木下けい子先生のディアプラスから１０作目の作品です。１巻完結。
コメディもシリアスもフレキシブルに描かれる木下先生ですが、今回はコメディ。
主人公の白鳥は、32歳リーマン。仕事もそこそこ出来て、部下には頼りにされているのだけれど、その部下の一人の佐伯に恋心を抱いています。
クールな上司を装う反面、白鳥の内面はイケメン・佐伯にゾッコンで、日々佐伯とのありえない恋の妄想に悶えている。
そんな彼が、徐々に自分をコントロールできなくなっていく姿、そしてイケメンでやさしいがために周りを勘違いさせる佐伯は、白鳥のデキる上司ぶりを尊敬し、徐々に気になり始めます。そんな二人は無事に恋に落ちることになるのか？
白鳥のギャップが面白いのだけど、それに輪をかけて、佐伯の天然ぶりにも笑えます。結局、どっちもどっちということでしょうか w
雑誌『Dear+』2017年6, 9, 12月号, 2018年3, 6月号に収録された５話、そして描き下ろしが収録されています。
カップリング
攻め：佐伯（通称・カンチガイ製造機。イケメン笑顔で周りの男女を虜にする）
受け：白鳥（アラサー上司。日々妄想炸裂するも、現実世界では何一つアクションなし）
あらすじ
アラサーリーマンの白鳥は、仕事も卒なくこなすタフガイ。そんな彼の部下である佐伯はたまにミスを犯しては白鳥に怒られていた。
パワハラではないかと周りから囃し立てられる佐伯だが、彼は自分のミスを愛情を持って指導してくれる白鳥を尊敬している。しかし、カンチガイ製造機との異名を持つ佐伯は、そのイケメンで紳士な態度から、白鳥含めた社内の男女たちを混乱させる。
日々、起こることのない佐伯との恋を妄想炸裂で悶え楽しむ白鳥は、佐伯との出張の際、自分の指向をカミングアウトする運びに。それでも今まで通りの関係を続けてくれた佐伯だったが、自体は思わぬ方向にーーー！？
木下けい子先生『カンチガイラバー』：ネタバレ！？感想・レビュー
作品の魅力１：妄想大作戦
白鳥の妄想が……っ！w
妄想ということで、狂気ではないにせよちょっぴり異常なそれを想像しておりましたが、相変わらずの木下節で白鳥の魅力が描かれていたと思います。彼の妄想ぶり、十分に伝わってきました。
いい大人でありながら、恋愛に関しては奥手でほとんど経験のない白鳥のことだけあって、悶え楽しむ妄想そのものも結構単純明快なそれになっています。
妄想そのものにはマニアックさも異常さもなく、ほのぼのする可愛らしいそれ。
大丈夫です、木下先生ですから。クスッと笑える癒しが、そこにあります。
それでも、やはり白鳥のキャラ、私は好きです。w
作品の魅力２：天然大作戦
対する佐伯ですが、こちらのほうがクセモノかもしれない w
たまに白鳥に怒られる部下かと思ったら、大間違いでした！
彼だけの責任ではないにせよ、結構仕事もミスをして、ガッツリ白鳥に叱られます。すぐにしょんぼり……。
でも、プライベートでは、イケメンで紳士的な態度なためか、周りの女性たちを「もしや私に気があるのでは？」とさえ勘違いさせてしまう始末。佐伯、天然です。
ひょんなことから佐伯の部屋に泊まることになった白鳥に、自分のパジャマを貸すのですが、ダブついたパジャマを見て「彼シャツみたいですね」と。
……佐伯よ……。
こんな佐伯に恋をしている白鳥。
読み進めるにつれて、白鳥の耐えきれない息苦しさのようなものを感じました。w
憧れだと思っていた佐伯の気持ちは、徐々に白鳥を好きになっていきます。もちろん、ハピエンではあるのだけど、最後まで楽しく癒しの作品でした。
ラストはぜひ、本編でご確認ください。
作品の魅力３：イラスト
木下けい子先生のイラストは大好きですが、この作品は、妄想を炸裂する白鳥の一人芝居！？で笑わせてくれます。
リーマンものということで、たまに登場する仕事の修羅場では、しょんぼりする佐伯や、あたふたする白鳥、そしてなんとか仕事を終わらせようと奮闘するシリアスモードもあるのですが、結局のところコメディタッチな白鳥で笑うという……。
木下先生のあとがきにもありましたが、シリアスなできる上司モード・白鳥がたまに見せるギャップを描きたかったそうなのですが、後半はほとんどが妄想癖・白鳥にモードが統一されておりました。www
でもその方が、スピード感もあって、楽しめたのでよかったです。
木下けい子先生『カンチガイラバー』を今すぐ読む方法
木下けい子先生『カンチガイラバー』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
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まとめ
今回は、木下けい子先生の『カンチガイラバー』をご紹介しました。
１巻完結のコメディ。木下先生らしい作品でもあると思います。
お話はどんどん進んで行きますが、白鳥の可愛らしい妄想で悶えている姿を眺め、癒しをもらい、明日も頑張ろうという気持ちにさせてくれる作品。未読の方はぜひ読まれてみてはいかがでしょうか。
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