こんにちは。
今日は、漫画家であり、イラストレーターとしても活躍されている青井秋先生の作品から、おすすめをご紹介しようと思います。
青井秋先生の作品の魅力は、イラストレーションと世界観です。
植物や菌類、鉱物などの植物絵を得意とする先生ですが、スクリーントーンやレイヤー をふんだんに使用した独創的な世界観を紙上に表現されています。
お話も、ファンタジー・お伽噺のような現実と非現実の狭間を描いた作品が多く、イラスト、ストーリー、そしてセリフを駆使して世界観を作り上げています。
仄かなBL作品、そして一般作品も描かれていますが、今回はBL作品のオススメをピックアップしました。直接的な表現は皆無ですので、BLに馴染みのない方もご安心ください。
これから青井秋先生の作品を読んでみようかなとご検討の方に、独断と偏見で、勝手ながらおすすめをランキング形式で選んでみました。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
青井秋先生のおすすめ作品5選ランキング
第5位:爪先に光路図
青井秋先生のデビューコミック。青井先生はBLのみならず一般漫画も描かれているようですが、漫画家としてのデビュー作はこの作品となります。
デビュー作であり、また短編が収録されておりますため、1冊の満足度は少し物足りないかもしれませんが、青井先生の世界観を味わうのにベストな1冊です。
3つのお話が収録。
菌類学者と大学生のお話からは、学生がフィールドワークに行く過程が興味深く描かれており、学ぶ楽しさも描かれています。
また、眠りにつく人の周りに魚が見える男の子のお話、そして人間と狐の短編が収録されています。ファンタジーです。w
BLにはカテゴライズされていますが、仄かな恋心、もしくはフィリアのようなものが描かれています。

第4位:ゴンドワナの眠り
2022年作品。
主人公の高校生・直樹は、ある日訪れた博物館にあった化石が光り、一匹の魚が見えるようになります。クラスメイトの基(もとい)は昔から魚が見えるようで、二人はこの魚を介して交流し、恋をしていきます。
現実的な高校生の恋物語に仄かなファンタジーを練り込んだこの作品は、妙にリアリティがあり、私にも魚が見えるのでは?と錯覚してしまいます。w
魚は、もしかすると直樹の心底にある気持ちのメタファーなのかな!?とも考察したくなるお話です。
短編集ではないので、最後まで同じ世界観を楽しむことができます。また、はっきりとした恋心が描かれているのも特徴です。

第3位:ステラリウム
星の工房を舞台にしたお話が中心に収録された1冊。
星の工房で働く2組のカプについてのお話、そして独立した短編が1つ収録されています。
ファンタジー色の強い作品ですが、そこには人間愛や友情愛ではなく、はっきりとした恋心が描かれています。
タイトル作はもちろんのこと、短編が特にオススメで、体からしゅるしゅると葉が生えてくる青年・透と、その葉を食べて生きている青年・はるかのお話。
透ははるかかの呼気を食べて生きている。つまり、互いに循環して、生きている。
キャラそのものが、まさに自然のメタファーとなっています。

番外編:百草の裏庭
この1冊に関しては、タイトル作は素晴らしく、ぜひオススメしたいです。
森に住む異形のギーゼルベルトは、ある日人間のマルセルと出会い、二人の交流が始まります。自らを森に潜めるギーゼルベルトですが、マルセルは彼の優しさに気づき、二人は友情を気づいていくお話です。
異国の物語で、これぞまさに大人の絵本とも言える世界観が広がっており、青井先生らしい作品。
ですが、その他のいくつかの短編、特に『Passage』という短編がオススメできないんです。w この短編、オチがなさすぎる……っ!(先生、ごめんなさい。w)
カプとしては、ギーゼルベルトとマルセルのお話は第2位にオススメしたいくらいです。

第2位:百年結晶目録
タイトルや表紙イラストからも想像できるかと思いますが、鉱物がモチーフのお話です。
お話はお伽噺のように、非日本、そしてモノローグで独自のお伽噺が語られていきます。また、各エピソードの表紙イラストなどに青井先生の独創性が表れており、このスタイルこそ、青井先生の世界観がもっとも反映されたいい例だと思います。
この作品では、BLというよりもフィリアのようなものが描かれています。
鉱物を食べて生きているというお話そのものに惹かれました。

第1位:緑の風に君をひらく
2025年作品。
青井先生といえば、鉱物や菌類などのモチーフがよく使われておりましたが、この作品ではもっと我々に馴染みのある自然ーー植物や鳥などという身近なものを作品に落とし込んでいます。
今まで読んできたファンタジー系とは違い、現実的な二人の男性の交流を、美しく表現した作品になります。
鳥や植物、そして自然との接し方を、青井先生なりに作品に落とし込んでいます。読んでいると風の音や鳥の鳴き声が聞こえてくるのです。
そして、カリグラフィーのモチーフやマークメイキングなど、イラストの面からも今までと少し違ったアプローチも見られます。(私はあくまで先生のBL著作から判断しています。イラストレーターとしては、すでに使われているモチーフかも……。)
そして、ストーリーもより地に足のついた、リアルなお話。恋愛描写も納得のいくもので、さらに攻めは、BL読者をほんわか喜ばせてくれるまさかの!?マッスル庭師 w
青井先生の作品を読むときは、BLというよりも世界観を楽しませていただいていますが、この作品に関してはBL読者もしっかり楽しめる作品です。
新鮮味があり、恋愛模様も楽しめ、そして相変わらずの青井先生の世界観も健在。とてもバランスの良い作品ということもあり、今までの作品の中で一番オススメしたい作品となりました。

さいごに
青井秋先生の作品は、一度読むとわかりますが、独創的な物語がそこにあります。
この世界観に魅力を感じる方は、先生のどの作品も好きだと思います。
『緑の風に君をひらく』は一推し作品ですが、この作品はファンタジーではないので、どなたでも読めます。
また、多くの読者が庭師の筋肉について(Xなどで)コメントされていたのを拝見して、多くの読者は、先生の世界観を楽しみつつも、やはりどこかBL要素を期待しているのだな、とも感じました。w
まとめ
今日は、青井秋先生の著書の中から、特に私がオススメしたい5作品をピックアップさせていただきました。
もちろん、一般作品も人気度が高いものもあると思いますが、どの作品も青井先生の唯一無二の世界観が楽しめます。
まだ未読の方や気になる作品がありましたら、読んでみてください。ぜひ皆さんのご感想も教えていただけたらうれしいです。
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