osogo先生『マリッジ・ゲーム』:男同士の婚活サバイバル!?

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こんにちは。

今日は、osogo先生の『マリッジ・ゲーム』(上下巻)をご紹介します。

驚きの良作で、上下巻ノンストップで楽しみました。

作品データ

マリッジ・ゲーム 上下巻

osogo

刊行年月:2023年08月10日

出版社:茜新社(Edge Comix)

どんな作品?

osogo先生の初コミックス。

BLというカテゴリーに属したまま終わってほしくない良作です。

まるで洋画を見ているようなストーリーと世界観。この作品にBL萌え…を追求するのが正しいかはわかりませんが、個人的にはただただ海ドラを見ているような、洋画をみているような、そんな充実感を楽しみました。

作品は結構濃厚で、さらっと読んでも少し深読みしても楽しめます。

ポート・カリステギア市警のダニエル・ユンが、連続殺人犯であるエイデン・ライトを逮捕するところから物語がスタートします。

聞いただけで、映画っぽくないですか?

で、冒頭であっという間にお話が違う方向に展開します。エイデンを逮捕したはずのダニエルは、エイデンとともに無人島で目を覚まします。そして、他の参加者と共に、マリッジゲームに参加させられることに。

決められた期間内にパートナーを見つけて、その二人で生き残らなければならない。また、その相手と体の関係を持たねばならない。そんな異色のストーリーと、映画さながらの展開に、息をする暇もなく読み終わってしまいました。

この作品のうれしいところは、BL読者がターゲットなためか、登場人物の多くはマッチョな外国人です。私も含め、洋モノが好きな人には結構響くと思います。

そして、直接的なBL描写は最小限に抑えられており、一般の漫画読者、もしくは映画好きな人もかなり楽しめる内容です。

上下巻でたっぷり楽しめるこの作品も、まるで序章のようで、今後も毎週事件が続いていくような、海ドラのような世界観。

エンタメ感のあるストーリーで、面白かったですが、実は考察のし甲斐がある、深い作品になっています。

雑誌『OPERA』にて掲載。

上巻にはvol. 66(2017/12/28)から vol. 76(2020/5/28)までの10話、そして下巻には、vol. 77(2020/9/16)から vol. 86(2023/1/31)までの10話と描き下ろしが収録されています。ボリューミーな上下巻だなぁとは思っておりましたが、改めて、2017年から2023年までの連載。完結お疲れ様です。

……そして、続編も期待してしまいます。❤️

カップリング

攻め:ダニエル・ユン(韓国系アメリカ人でしょうか)

受け:エイデン・ライト(魅力的なマッスル!連続殺人犯です)

あらすじ

市警の刑事・ダニエルは、連続殺人犯であるエイデン・ライトを追っていた。小さな田舎町でダニエルを逮捕することができたのだが、次の瞬間気を失い、次に目を覚ますと、無人島にいた。

ダニエルとエイデンを含め、30人が島に閉じ込められ、サバイバルゲームがスタートした。

名前はマリッジ・ゲーム

期限は1週間。島から脱出できるのは二人のみ。
そしてその二人は、お互いを相手に体を重ねなければならない。

ダニエルは無事に島を脱出できるのかーーー?

osogo先生『マリッジ・ゲーム』:ネタバレ!?感想レビューと考察

なんとも、面白い作品でした。

この作品には、多面性、たくさんの考察ポイントがあります。

マリッジ・ゲームの行方

マリッジ・ゲームに秘められた意味(メッセージ)

ダニエルとエイデンの過去や謎の直感について

ダニエルとエイデンのBL路線

などなど。読者の興味によって、見えてくる面がいくつもあるのではないでしょうか。

作品の魅力1:マリッジ・ゲームの行方

マリッジ・ゲームと題されたこのサバイバルゲーム。

無人島に閉じ込められた30人の野郎ども。

島を無事に脱出するためには、期限である1週間以内に2人になるまで殺し合いをする。そして、残った2人はセックスをしなければいけない。8日以降に3人以上残っていた場合、また、2人残っても相手とセックスしていない場合は、全員死亡する。それが、この謎のサバイバルゲームのリール。

作品の魅力2:マリッジ・ゲームに秘められた意味

期限

誰が決めたか、この1週間という期限。十分に感じるか、短く感じるかはあなた次第。

この期限は、例えば「30歳までに結婚しなければならない」とした、誰かが決めたような期限の縛りのことでしょうか。1週間で結婚相手なんか決められるか、というメッセージでしょうか。

1週間は短いですね。でも、期限がないと決められなかったり……。

選ばれた30人

30人という限られた人数の中で、自分のパートナーを探していきます。

この限られた人数も、ある意味私たちが日常生活で接するくらいの人数ですね。多すぎず、少なすぎず。

この限られた人たちの中から、誰とペアを組むのが一番得か、生き延びられるかを考えて選別していきます。

ペアによっては愛情を選ぶし、ペアによってはお金を選んだりと、相手を選ぶ理由がそれぞれ。

ダニエルは、殺し合いを避けるために攻撃はせず、できる限り話し合いで物事を解決しようとする。相手との接し方を間違えると、血を見る……。まさに結婚……。

結婚のために相手を選ぶ理由は千差万別、ですね。

セックスをすること

マリッジ=結婚。もし結婚するのであれば、セックスをするのは当然です。が、この無人島では、脱出するためにセックスしなければいけません強制です。無理矢理もOKのルールです。

同意のない一方的な行為もこのゲームの許容範囲に入っているのも興味深い。この体の関係によって暗喩に明確にされる力関係、選んだ相手との立場の違い。

ダニエルエイデンは、作中体の関係を持つのだけど、BL的に言えば、ダニエルが攻め。でも、ラストでエイデンが、逆でやろうと冗談で行った際に、それを受け入れるダニエル。決して一方的な力関係ではなく、双方向の関係性もさらりと描かれています。

結婚するということは、相手を受け入れねばならない、もしくは尊重するということか。

この「しなければいけない」という概念。物語の中では体の面だけが描かれていますが、その向こう側にはもしかして子供のことも含まれているのでしょうか。

3人以上残った場合

8日目以降に3人以上残った場合、もしくはペアがセックスしていなかった場合は、「全員死亡」するという酷いルール。

相手を決められなかった場合は人生終わりって、おかしくない?というosogo先生の皮肉が入っているのでしょうか。

ラストに向けて、殺し合いもクライマックスに向かって激しくなっていきます。

ぜひ本編を読んで、エンディングの結論をご確認ください。

あの結論、みなさんはどう思いましたか?

武器

ゲームが始まり、30人の野郎どもにはリュックが支給されます。与えられたリュックの中に入っている武器は、それぞれ違います。

例えば、エイデンの武器はでした。対するダニエルの武器は、スプーン w どうやってスプーンで命を守るのか…… それは、読んでのお楽しみ。

その他にも、シェルターなどの武器が登場します。とんでもない有益な武器を持っている奴もいれば、ダニエルのようにスプーンだけのものもいる。これは、人それぞれの個性、持ち味のメタファーとでも言うべきか w

男たちは、生き残るために相手を殺し、相手の武器や持ち物を奪います。殺した相手が多ければ多いほど、自分のガジェットも増えていく。

元カレから学んだことを蓄積していく感じですね。

人間模様

ダニエルはエイデンと行動を共にします。

他の野郎どもも、ペアやグループで行動していきます。

幼なじみの三人組。三角関係から発展していく。

東洋人をやたら狙ってるやつも出てきます。

英語ではYellow feverと言うんですが、いわゆるアジア人に限定して、性的魅力を感じる人のことをいいます。以前はアジア人女性に対してのみ寄ってくる人に使われていた言葉ですが、今は男女限らず使うのでしょうか。ケン・アズマというキャラがそれを匂わせる描写が。

ハリーとサイモンは、ガツガツ系でなく、お互い傷の舐め合いからスタートします w 友情から始めるタイプかな。

たくさん登場するキャラたちを少し観察してみると、パートナーを選別する仕方や相手に対する接し方などが実に絶妙に描写されています。

ちょっとわかりにくかったのは、カルト集団グループの描写。あれは、単に物語を盛り上げるためだったのか、それともやはりその裏には別の意味が隠れているのか……。仲間内で相手を取り合い、殺しあうという意味!?考えさせられます。

作品の魅力3:osogo先生の婚活感

サバイバルゲームの側面だけで、これだけの読みどころがあります。

これは、osogo先生が考える結婚もしくは婚活というものを、面白おかしく仕立てたお話かもしれません。

ラストに近づき、殺し合いを放棄する=結婚を諦める 表現もでてきて、最後まで読むと、まさにマリッジ・ゲームだなと納得します。

さらにダニエルやエイデンの心情描写を探っていけば、もっともっといろんな考察ができます。映画のような作品ではあるのだけど、とにかく考察ポイントがたくさんあるんです。

淡白なイラストなので、一般読者にも読みやすい作風。直接的な描写もありません。

ダニエルとエイデンはまぁ体の関係はあるんですが、そこにはパッションはあまり感じられない。ですので、恋愛ものではなく、生き延びるための行為、というものです。

が、体を重ねた後に、エイデンは「情が移った」と呟くのも、まさに人間的ですね。

osogo先生『マリッジ・ゲーム』を今すぐ読む方法

osogo先生『マリッジ・ゲーム』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。

どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。

ebook Japan:クーポンが魅力です。無料漫画も多々あり。

Renta!レンタ:レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。この作品は時々レンタル可能になります。

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まとめ

長くなりましたが、今回はosogo 先生の『マリッジ・ゲーム』をご紹介しました。

淡白な絵柄で、シンプルなサバイバルゲームに見えますが、実は何層にも重なった奥行きのある作品だと思います。読み甲斐があります。何度も繰り返して読むと、全く違う世界が見えてきます。未読の方はぜひ一度読まれてみてはいかがでしょうか。

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