こんにちは。
今回は、SHOOWA先生の人気シリーズ『イベリコ豚シリーズ』から、『イベリコ豚と恋の奴隷。』２巻をご紹介します。過去のトラウマを乗り越えられない繊細なヤンキー・ヨッシーと、そんなヨッシーを一途に想う源路の切ない恋物語です。
個人的にも大好きな二人で、熱が入ってしまいそうです w
作品データ
イベリコ豚と恋の奴隷。２
SHOOWA
刊行年月：2016年09月20日
出版社：海王社（GUSH comics）
どんな作品？
SHOOWA先生の人気シリーズ『イベリコ豚』シリーズより、イベリコ豚グループのヨッシーと源のお話。
ヤンキーというチャラ設定の中に突如現れた健気な二人の色恋奮闘。
２巻は二人の関係もシリアスになってきたこともあり、他のヤンキーメンバーたちの描写は少なめです。
海王社のBL雑誌『GUSH』2015年11月号、12月号、2016年4 〜 6月号に連載されたエピがまとまった１冊。
シリーズは今現在２巻までリリースされていますが、実は、私が見るところ「完結」の文字を見かけておりません。いつかSHOOWA先生は二人の完結を描いてくれることを願っております。
完結ではありませんが、２巻だけを読んでもしっかりと物語は区切りがついているので、決して待たされる感じはありませんのでご安心を。というか、２巻の二人の関係は１巻にも増して良い！切ないですが、良い！
ただ、地雷がある方は、念のため読む前にお確かめください。
SHOOWA先生の現在
SHOOWA先生は、ベテランの先生で素晴らしい作品をいくつも描かれておりますが、体調を崩されたこともあるようで、現在はゆっくりと活動されているようです。
健康目的で、2025年は体を動かすお仕事をされるとのことで（SHOOWA先生のXより）、現在不定期連載中の作品などは、次のエピソードが読めるまでもう少しお時間がかかるようですね。
SHOOWA先生のブログにもご説明がありましたので、気になる方はチェックしてみてください。
SHOOWA先生、漫画ももちろん大切ですが、まずは健康第一。おそらくSHOOWA先生は私と同年代だと思います。ファンの一人として、ぜひ心身ともに落ち着いて、平和な毎日を過ごされてほしいです。☘️
SHOOWA先生『イベリコ豚シリーズ』を読む順番
イベリコ豚シリーズを読む順番は、以下の通りです。
- イベリコ豚と恋と椿。
- イベリコ豚と恋の奴隷。
- イベリコ豚と恋の奴隷。２
今回は、シリーズ２作目に当たる『イベリコ豚と恋の奴隷』（２）をご紹介します。
カップリング
攻め：佐伯源路（源：これは恋というより、もはや愛。愛ダダ漏れ注意報）
受け：吉宗優磨（ヨッシー：過去のトラウマから心を閉じていたが、源の想いを少しずつ受け入れていく）
２巻のあらすじ
夏休み。花火なんぞ見に行くイベリコ軍団の面々。浴衣を着たヨッシーにちょっとドキドキムラムラする源だったが、吉宗の様子も少し変だ。吉宗の心のトラウマが少しずつ解放されてきたのか、二人の関係もより親密になっていく。
受験が近づいていく３年の吉宗と、寂しさを感じながら、確実に距離が縮まったことを感じつつある源は、吉宗に思わず二度目の告白をすることになるーーー。
SHOOWA先生『イベリコ豚と恋の奴隷。』２巻：ネタバレ！？感想・レビュー
大好きな源とヨッシー。２巻では、切ない展開にもありますが、二人の関係は間違いなく縮まります。
当初は恋物語かと思っていたけど、これはもう愛のお話です。
そしてSHOOWA先生は、漫画家ではなく、クリエイター。
お話や画力はもちろんですが、表紙のデザインやコマの形、ページの色合い、表現、小物の描き方など、とにかく細かなところまでのこだわりが見られて、SHOOWA先生の世界観に魅了されます。
作品の魅力１：急接近する二人の関係
２巻はちょっとシリアスモードなので、今までのイベリコ軍のワイワイはほぼなく、源とヨッシーの二人の関係性をたっぷりと魅せてくれるのがうれしいです。（ワイワイがやがやも好きですよ。）
物語は夏休みからスタートします。
浴衣や甚平で花火大会に行くイベリコ軍団。イベリコ（入江）や椿が一生懸命焼きそばを作る傍ら、ワイワイと花火を楽しむ面々。その帰り、ムンムンとした夏道を歩きながらそっと手を絡めるまで距離が縮まった二人。
二人は源の家に立ち寄りますが、母親の帰りが遅くなることもあり、肌を重ねます。蒸し暑さのせいなのか、今までとはちょっと違う色気を漂わせる二人。
たびたび発動するヨッシーの潔癖症。w
潔癖症とまではいきませんが、トラウマのこともあり、匂いにとても敏感なようです。
源の匂いを確かに、心を落ち着かせていくのだけど、その描写がなんともリアルでかつ読者（ほとんどが女性）を意識した描写なのも、いい演出です。
エピソードをまたいで続けられる熱い花火大会の夜は、さらに雄々しい源の描写にもつながっていきます。
吉宗を喜ばせようと献身的だった源も、微妙な吉宗の変化を雄の五感で察知。いつもと違う吉宗を感じます。１巻よりもより親密で、熱感が全く違うところも、SHOOWA先生の技量ありきで素晴らしいです。
ポイントは絡みシーンそのものではなく、そこで表現される二人の距離感。
確実に親密になっているはずなのに、どこか、まだ自分をさらけ出せずにいる吉宗がいます。匂い（汗？）問題は最中でも発動し、嫌がったり、行為の後で塞ぎ込んだりする吉宗に対して、まだどこか隔たりを感じている源。でも、確実に吉宗は心を解放しているのがわかります。
メタファーでしょうか……？！
２巻には、私が忘れられないシーンが一つあります。
それは、とあるホテルでの行為の後。
二人はバスタブに浸かるのだけど、そこで見せる源の幸せそうな微笑み。
この微笑み、SHOOWA先生はどのくらい時間をかけて描いたんだろう……。
SHOOWA先生の描く表情はどれも繊細で、細かな心理描写が描かれておりますが、たった１本の口の線をどういう風に描くかで全く違う印象になるのがイラスト。次々とコマを読み進めるたびに、表現力にため息がでました。
（ちゃんと力抜いてるところもあるので、読み手も疲れません。）
作品の魅力２：二人の過去と、吉宗の過去
物語にちらほらと過去の話が登場してきました。（やはりこのシリーズ、まだ完結していませんね。）
吉宗の過去のお話だけではありません。源にも過去があるようです。
吉宗の過去
吉宗の過去を知る男がイベリコ軍団の前に現れます。
当初は油断していた吉宗ですが、そこからトラブルに巻き込まれてしまいます。
そしてそのトラブルに気づいた源も助けに向かうのですが、二人のせっかく縮まった距離も、このトラブルを経て、どうなっていくのでしょうか。
源路（と吉宗）の過去
もう一つは、源と吉宗の過去。
二人がいつどうやって出会ったのか。
源は柔道部にいたようで、源と吉宗の出会いが源の背景にある柔道にも絡んでいるようです。
しかし２巻ではその過去の描写がちらっと出てきただけなので、おそらくいつの日かリリースされるかもしれない続編で、その描写があるのかもしれませんね。
気になった点：ヤンキーの行方
前回から伝えているように、私はSHOOWA先生の作品の中でも特にこのイベリコシリーズが大好きで、特にヨッシーと源が大好きなんです。そんな私にも、ちょっと気になる点があります。
それは、ヤンキーについて。
このシリーズが最初にリリースされたのは2012年。すでに10年以上前。
そもそもヤンキーという存在。
今の若者社会にはヤンキーは存在しているのだろうか。
若い世代の読者がこの本を読んで、ヤンキーを理解できるだろうか。
漫画にはどうしても絵の流行などもあるため、時代に合わせて変化していくもの。絵的にはそれほど時代を感じませんが（スタイルはSHOOWA先生の持ち味だし）、ヤンキー文化やそれにまつわる表現に関しては、ちょっと不安です。
そもそも今のやんちゃな若者でもあまり喧嘩なんてしないのではないだろうか……。w
SHOOWA先生『イベリコ豚と恋の奴隷。』２巻を今すぐ読む方法
SHOOWA先生『イベリコ豚と恋の奴隷。』２巻を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「
Renta！レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
ebook Japan：クーポンが魅力です。無料漫画も多々あり。
Renta！レンタ：レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。この作品は時々レンタル可能になります。
コミックシーモアの月額コミック読み放題が一番お得！BLも読み放題！
紙本は楽天を利用しています。電子書籍もありますし、洋書の取り寄せも安心。
日本企業を応援しております。
SHOOWA先生『イベリコ豚と恋の奴隷。』をもっと楽しむ方法
SHOOWA先生『イベリコ豚と恋と椿。』『イベリコ豚と恋の奴隷。』の番外編集が電子書籍で読むことができます。
同人誌や全員サービスなどで描かれたものがまとまっています。シリーズファンは要チェック！
まとめ
今回は、クリエイター・SHOOWA先生の人気シリーズの一つ『イベリコ豚と恋の奴隷。』２巻をご紹介しました。この２巻リリースが2016年でしたので、かなり月日は経っていますが、完結はしておりませんので、いつの日か続編を読むことができるだろうと信じております。万が一それが叶わなかった、この２巻まででも個人的には読む価値があると思っている作品です。
この二人に出会えてよかった。❤️
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