里つばめ先生『DOGS dog eat dog』：斉藤、矢島の捜査事件簿
こんにちは。
今回は、里つばめ先生の『DOGS dog eat dog』から、事件についておしゃべりしようと思います。
こちらの記事はネタバレがありますので、作品を読まれてから、読んでいただけるとうれしいです。
作品データ
DOGS dog eat dog 上下巻
里つばめ
Tsubame Sato
刊行年月：2023年11月15日
出版社：大洋図書（CRAFT 135, 136）
どんな作品？
里つばめ先生の人気シリーズ『DOGS』より、３作目になります。
３作目は上下巻ということで、斉藤の事件を中心に物語が展開していきます。
警察が舞台ということで、事件や政治的な問題も絡んでいきます。でも、しっかりとBL描写も描かれていて、ファンを裏切らない。物語が濃厚で登場人物も増えたため、さらっとも楽しめますが、熟読しても面白い作品です。
前回は、物語に登場する組織についてまとめたので、今回は事件について、少しまとめてみました。
今回は、作品をご紹介するのではなく、みなさんと答え合わせをするような内容です。事件がいろいろありすぎて、まだ半分も理解できていないと思う……w ネタバレががっつり含まれております。まずは作品をお読みください。また、私の理解不足も多いと思いますので、間違いなどありましたらご指摘お願いします。
里つばめ先生『DOGS』シリーズの読む順番
里つばめ先生の『DOGS』シリーズは、2024年現在、全部で３作品リリースされています。事件そのものは１巻完結スタイルですが、登場人物はつながっているため、これから読まれる方はぜひ１巻からお楽しみください。
- DOGS
- DOGS infight
- DOGS dog eat dog （上下巻）
また、もっと斉藤と矢島を楽しみたい方は、2023年12月にリリースされた『SWALLOW’S BOX 里つばめ作品集』も必読です。この作品集には、DOGSとGAPSのカプ（g&d）がクロスオーバーするショートなどがたくさん収録されています。
里つばめ先生『DOGS dog eat dog』の捜査事件簿
今回のお話では、メインの捜査が一つ、そして別の事件がサイドで勃発します。
それぞれの事件はこの２冊で一応完結はするのですが、人のつながりはまだまだ続きます。ですので、つばめ先生がとにかく健康第一で、これからも長く創作活動を続けられることを心から願っています。
事件簿１：国土交通省とゼネコンの汚職事件
国土交通省政務官とゼネコンT建設の贈収賄問題。軸となる捜査です。
T建設が手がける再開発の予定地が、なぜかいつも政務官周りの人間の所有地であるということで、贈収賄が疑われます。
こういった贈収賄や詐欺、脱税など経済犯罪は、（人が怪我をしていない限り）捜査第二課が担当します。斉藤は警視庁捜査第二課の管理官という設定ですね。
どうやら丸の内警察署の捜査二課でも長い間捜査していた事件のようですが、丸の内警察署に捜査本部が設置されることになり、警視庁より斉藤や捜査第二課の捜査員たちがやってきます。斉藤は指揮を執ることになりますが、人手不足を名目に、矢島と香川も参戦することに。
そして、ここに新キャラ・広瀬が登場。
広瀬は、丸の内警察署の捜査二課所属……のようですね。斉藤誉が丸の内に配属された時に指導係だったというおもしろ設定です。
彼の登場で、事件がもう少し複雑になります。
どうやら丸の内の捜査二課に内通者がいるということが判明。その内通者（たち？）を見つけ出すためにも、丸の内警察署で信頼できる人手が必要だったこともあり、矢島と香川が選ばれた。
この広瀬、当然イケメンです w
意外と押しが強く、知り合いの女性を矢島に紹介したいと言って、話をしつこく持ちかけてきます。もちろん香川たちは大喜びしておりますが w
事件簿２：女性殺人未遂事件
贈収賄問題とは別に、謎の事件が勃発。
ある日、女性が、紙袋を矢島に渡します。
「これを、捜査二課の責任者に渡して欲しい……」
そういって、彼女は街へ消えていった……と思った矢先、交通事故に合い、病院へと搬送されます。
そこには彼女に忍び寄る第三者の影が……。
殺人未遂事件の予感。
紙袋の資料は、T建設関連の資料。
T建設、捜査二課、そして殺人未遂……。明らかに、捜査案件に何らかの関係がありそうですね。女性は殺されかけた。その背景にはT建設が絡んでいるようです。
後日、まったく関係のない男性が出頭するのだけど、カメラに映っていた映像を見ても、自供している男性とは別人のようで、事件の真相も掴めません。
傷害事件ということで、こちらの事件は捜査一課が担当するということになります。丸の内警察署を舞台に一課と二課が絡んでいきます。（傷害は、捜査一課の担当になります）
この女性は助かるのか。彼女は一体誰なのか！？
事件簿３：坊や誘拐事件
可愛らしい男の子が登場です。
子供が登場してしまいました〜。
子供が登場する物語は、個人的に苦手なんですよ。だって、絶対可愛いから w
でも、つばめ先生の作品なので、避けようがありません。
案の定、可愛かった！😆
九条って、誰？
シリーズ２作目にあたる『DOGS infight』に登場した監禁イケメン男、覚えてますか？
バーで矢島に近づいてきた男性。彼がまた登場します。
彼の名前は、九条。
そういえば、矢島が九条の写真をちらっと見たときに、どこか斉藤に似てたので覚えていたって……。
この男性、なぜか斉藤（兄）とつながっています。まるでフィクサーのように、斉藤（兄）に頼まれた仕事をこなします。
九条の背景はあまりわかりませんが、「存在しない子」と表現されている。誰かの隠し子なのだろうか。もしかして（まさかですが）、斉藤家と何かつながりがあるのだろうか。今後が気になりますね。
盗まれたものを取り返して欲しい、と斉藤（兄）から頼まれ、九条は子供のを取り返します。
が、この子供、名前はルイくん。どうやらワケありで、彼をある期限まで安全なところに保護しなければならない。
ルイくんのお母さんは、とある裁判の重要参考人。証言が控えています。彼女の身の安全はもちろんのこと、ルイくんも保護せねばならなかった。
そんな矢先に被告人の関係者に誘拐されてしまいました。それを九条がなんとか見つけ出して取り返したのですが……。
「安全な場所」で思いついたのが、矢島です。
九条は結局、ルイくんを矢島とところに連れて行きます w
一番安全…… !?
そして、今度は九条が被告人関係者のグループから追われる羽目に。
ルイくんの事件は、贈収賄とは違う一件ですが、矢島に関わっていきます。
矢島とルイくんのひとときの絆にほろっとする読者と丸の内の同僚たち。
そしてルイくんにさえ嫉妬心を燃やす斉藤誉 w
懲りずに矢島にちょっかいをかける九条の背景、そして九条と斉藤（兄）との関係性など、いくつか匂わせて終わりました。
いずれ続編で少しずつ描かれていくのだと思います。次作が楽しみです。
ところで、こういった証人や家族の保護は、実のところ誰が担当するものなんでしょうか。少なくても外務省じゃないような気が……。
尚更、斉藤（兄）の存在がとてもミステリアスです。
事件簿４：情報漏洩
結局、内通者はいました。しかも一人ではなく、いくつかのところから、いろんな形で漏洩した。政治の問題ですね。その情報漏洩によって傷ついた者もいた。
政治が絡むといろんないざこざが複雑に絡んでくるのがフィクションとしては面白いですね。
事件簿５：特別室密会事件
捜査本部を丸の内警察署に置かれ、本部の隣の部屋が管理官室（＠特別室）になっています。
そこで、相変わらず仕事中に繰り広げられる斉藤と矢島の情事 w
しかし、斉藤をリスペクトする花村が特別室の周りをうろちょろしています。たまに聞こえるテーブルをなぎ倒すような騒音に耳をすましているのか……。花村を筆頭に捜査員はこの開かずの扉をどう思っているのか……。
これは、事件だ！仕事しろ〜！w
里つばめ先生『DOGS dog eat dog』を今すぐ読む方法
里つばめ先生『DOGS dog eat dog』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。
私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「
Renta！レンタ」です。
どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。
コミックシーモア：クーポンが魅力。BLに関しては、修正が少し甘めなものもあります。
Renta！レンタ：レンタルやスタンプ機能などがあり。そしてBLCDや、他では扱っていない短編の電子も独占購入が可能。この作品もレンタルできます。
コミックシーモアの月額コミック読み放題が一番お得！BLも読み放題！
里つばめ先生の人気シリーズDOGS、GAPSがクロスオーバーする特典ペーパーや描き下ろしを含め、東京の “あの辺” に存在する世界観満載のDOGS、GAPS、そして銀行で働くエリートたちの俺好きシリーズなどなどの小ネタがたっぷり詰まった『SWALLOW’S BOX 里つばめ作品集』もお忘れなく。
まとめ
今回は、里つばめ先生『DOGS dog eat dog』上下巻を、事件を中心におしゃべりさせていただきました。
紹介というよりも、まとめです。このペアが大好きすぎて、どうしても恋愛模様に目がいってしまいますが、事件のプロットがかなり練り込まれていて、面白かったです。
自分なりにまとめてみましたが、まだまだ見落としや読み間違いがありそうです。もし間違いなどがありましたら、ご指導願います〜。また、作品を読まれた方はぜひ感想などおしゃべりできれば嬉しいです。
素敵な作品を届けてくださった里つばめ先生、ありがとうございます。❤️
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