じゃのめ先生『お伽噺は泡と消え』:1巻完結のじゃのめ先生の世界

じゃのめ
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こんにちは。

今日は、じゃのめ先生の『お伽噺は泡と消え』をご紹介します。

じゃのめ先生の色気のある絵柄が楽しめ、1巻完結でほどよくまとまった作品で、とても魅力的な作品でした。

作品データ

お伽噺は泡と消え

じゃのめ

刊行年月:2021.01.24

出版社:幻冬舎コミックス(リンクス)

どんな作品?

じゃのめ先生の12冊目のコミック。

じゃのめ先生は最近読み始めたばかりなんですが、結構コミックを出されていますね ☺️

1巻完結の作品。ラーメン屋店長の丘と、学生時代から関係が続いているヤクザの息子、朱巳のふんわりした関係を描いた作品です。当て馬!?のように登場する学生時代の同級生、駿河もいいノリで、シリアスに見えて、妙にふわふわとした作品。

笑える要素もあって、個人的には楽しい1冊となりました。

カップリング

攻め:深海朱巳(あけみ:ヤクザの息子であることを悩み、人と関わることをやめた)

受け:丘雪也(おか:学生時代に図書館で見かけた男の子が初恋。)

あらすじ

ラーメン屋の店長を務める丘は、高校時代に自分がゲイであることを自覚し、友人の朱巳にだけ打ち明けた。それ以来、朱巳とのだらだらとしたセフレ関係が続いている。

色恋することもなく続いているセフレ関係も、断ち切るべきなのか。そ

んな悩み始めた矢先、偶然ラーメン屋のお客として、学生時代の同級生・駿河と再会する。大人しかった駿河も、実はゲイで、丘が自分と同じであることに気づいていたと…

再会した駿河は丘をデートに誘うのだけどーーー!?

じゃのめ先生『お伽噺は泡と消え』のみどころ

作品の魅力1:若さ故のスピード感

若さ・・・と書きましたが、主人公は26歳のようです。

なのにこのスピード感!

やっぱり20代はまだ若いな。w リーマンものとか読むと、もっと落ち着いちゃって…。w

お話は基本的に受けの丘の視点で語られています。中学・高校と一緒だった朱巳がヤクザの息子というのは知っていながら友人として接していた。丘自身も、高校時代に自分が男の子に興味があることに気づき、誰にもそれを打ち明けることができなかった。そして、高校卒業の際、さらりと朱巳にそれを告白してしまった。

朱巳はそれを受け入れ、そしてそこからセフレの関係になった。まぁ朱巳は別にゲイではないようなのにその流れは!?!?となるわけだけど、そこはフィクション、そして若気の至りなのかな。

じゃのめ先生の作品は、男らしいというよりもどこかキラキラしている。それでいてがっつり絡みシーンもある、なんとも言えないこの先生の世界観がある。ベテランの先生なのだけど、キャラの若さは色褪せず。

人気シリーズとなった『黄昏アウトフォーカス』も高校生のお話だし、10、20代のお話が得意なのでしょうか。

CPの二人はもちろん、当て馬!?として登場する駿河もいい味だしている。高校時代では大人しいキャラだった彼も、一度大学で東京に出て、また地元(札幌)に戻ってきたという設定。

仕事も会計士。

それもあってか、キャラがハジけてる。w

実は駿河スピンオフもちょこっとだけ読んでみたい。この駿河登場で、作品がさらにポップに、そして勢いが出てると思います。

作品の魅力2:お伽噺のようなお話

じゃのめ先生の作品はまだ数作しか読んでないですが、この先生の作品は、やはりキラキラしている。少女漫画のような挿絵(花が出てきたり、キラキラしてたり)、キャラも色気はあるのだけど男らしさや力強さはあまり感じない。

ただ、この色気はただものではない。どちらかというと、少し若い読者にぴったりの作品かもしれない。リーマンやイケオジ好きな読者には、ちょっと若く感じてしまうかも。

ところで、モチーフにはアンデルセンの『人魚姫』が使われている。それもあり、タイトルのお伽噺にも繋がるのだが、アンデルセンも少し変わったクセのある人物。たくさん恋をするも、ことごとくフラれ、生涯孤独だった。そして、女性に対する幻滅感(例えば昔の彼女と再会した際のその気持ち、もしくは女性の老いに対するものなど)を童話に落とし込むこともある。

アンデルセンの童話は、子供向けのようにみせて、実は大人に向けて書かれたものが多い。ふとこの作品を読んで思い出したアンデルセン。もし興味があれば、そちらもチェックしてみると面白い。

作品の魅力3:色気ダダ漏れのイラスト

じゃのめ先生の魅力の一つは、やはりイラスト。先生が描くキャラはどのキャラにも色気がある。個人的に好きな男臭さ(力強さ)はないのだけど、アジア系男性の!?魅力がある。

絡みシーンも結構あるが、やらしくない。結構やることやってるんですけど、なんでだろ…。やはり私にとっては色気はあるが、男性らしさが少ないのでやらしく感じないのかな。

では、色気はどこからくる?それは、アングルです。じゃのめ先生が切り取る男性のアングル、どれも素敵なんです。特に下からのアングルが多く、多分先生もそれが好きなのかなぁと思います。また、朱巳の目がいい。スッと見下ろした目、惹かれます。

一方、丘の方。ちょっと中性的な感じがします。じゃのめ先生の作品はどこか中性的というか… 特に受けのセリフ、もしくは仕草がそれなんです。物語の運び方が詩的なものが多いせいもあると思うのだけど。先生の作品を読むにあたり、この中性的な部分を楽しめる作品かどうかで、作品の捉え方が変わってくると思います。

作品の魅力4:舞台は札幌

札幌が云々とは具体的に書かれていないのだけど、じゃのめ先生は北海道出身なんですね。そして、よくよく見てみると、狸小路とかちゃんと描かれてる…

札幌です w

そうなると、朱巳のキャバクラとかも、すすきのにあるのかな、とか、雷雷の沖縄出店も、味的に大丈夫かなぁとか、いろんな妄想が…。w

大抵の漫画は東京のお話が多いので、北海道で繰り広げられるBL、そそられます。🥰

北海道、大好き。

じゃのめ先生『お伽噺は泡と消え』を今すぐ読む方法

じゃのめ先生『お伽噺は泡と消え』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

私がよく利用する電子書籍サイトは「コミックシーモア」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。(どちらのサイトにもサンプルがあります。

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まとめ

いかがでしたか。今回は、『黄昏アウトフォーカス』のアニメ化も決まったじゃのめ先生の『お伽噺は泡と消え』をご紹介しました。1巻完結なので、お時間ある時にでも読んでみてください。じゃのめ先生の魅力的なイラストと、スピード感のあるキラキラした(でも青春じゃない)ラブコメが楽しめます。

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