ダヨオ先生『YOUNG BAD EDUCATION』:心に火が灯されるとき

ダヨオ
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こんにちは。

今日は、ダヨオ先生のデビューコミック『YOUNG BAD EDUCATION』をご紹介します。このシリーズは2巻完結になっていますが、1巻には2つのお話が収録されております。教師 x 生徒のお話が、2巻では想像以上にいい展開になり、オススメのシリーズです。

作品データ

YOUNG BAD EDUCATION

ダヨオ

刊行年月:2014.11.05

出版社:祥伝社(onBLUE comics)

どんな作品?

ダヨオ先生のデビューコミック。

タイトル作『YOUNG BAD EDUCATION』、そして『君はいたずらな火種』という2タイトルが収録。

後者は、BL雑誌『onBlue』vol.3 (2011年8月)からvol.7 (2012年10月)までの連載、そしてタイトル作の前者は、vol.8 (2013年1月)〜vol.13 (2014月4月)に連載された作品です。

高校教師・高津が、密かに想いを寄せていた学生の水沢に、酔って告白してしまったことから、二人の関係が少しずつ変わっていくお話です。教師と生徒のお話は山のようにあるのだけど、十人十色ですよね。1巻では先生の告白から始まり、水沢の心の変化が楽しめます。

このシリーズは2巻出ており、こちらは1巻。ただ、短いお話で、2巻はグンと関係に味が出てくるので、ぜひ2冊とも読んでいただきたいです。

シリーズを読む順番は、以下の通り。

  1. 『YOUNG BAD EDUCATION』
  2. 『YOUNG GOOD BOYFRIEND』

この順番でお読みください。

ダヨオ先生『YOUNG BAD EDUCATION』のネタバレ!?感想・レビュー

この1巻には、2つのお話が収録されておりますので、それぞれ、ご紹介します。

ストーリー01:YOUNG BAD EDUCATION

カップリング

攻め:水沢譲(みずさわ・ゆずる:17歳高3。高津のことが気になり出したら止まらなくなった)

受け:高津康作(たかつ・こうさく:理系の教師で、水沢のクラスの担任。罪悪感が・・・。)

あらすじ

ある日、酔っ払って公園のベンチに寝転んでいた高津。たまたまそれを見つけた生徒の水沢は、実は高津がずっと想いを寄せていた学生だった。酔った勢いで思わず自分の想いを口にしてしまって以来、水沢は高津が気になり始め、高津を追うのだが、好奇心から始まったストーカー行為(笑)も、徐々に気持ちに変化が現れてきて・・・。

『YOUNG BAD EDUCATION』の感想・レビュー

物語は、前編・中編・後編の3部になっています。

物語は、高津の(偶然の)告白から始まり、基本的には水沢の目線で語られていきます。

それほど気になっていなかった担任の高津が急に視界に入り、好奇心から徐々に彼の気持ちが性的なものへと変化していく。全3話しかないのに、気持ちの変化が、(初期の作品だからか)少しぎこちなさはあるものの、うまく描かれています。

対する教師・高津の視点は、1巻ではありせんが、彼の生徒を想ってしまったという罪悪感や、そこからくる人間としての自信のなさが描かれており、この二人のバランスが面白い。

男性を好きになる、それも自分が勤めている学校の生徒ということで、高津は常にビクビクしており、その想いは「いけないもの」なのだという罪悪感があります。払拭しようとお見合いをしてみたりするのだけど、自然に近づいてくる水沢に対しての想いは消えません。

一方、水沢は若く、頭もいい。自己、また恋愛や性的な感情への劣等感もありません。気持ちの変化に戸惑いながらも、それに忠実に言語化、行動にしていきます。

一般的にはストーカー行為なのですが。w

この二人のバランス関係が、3部のみのお話だけど、よく描かれていて、アンバランスなのだけど「この二人、付き合ったら一体どんな関係を築いていくのだろう」という読者の興味を惹かれます。(その読者の好奇心は、2巻でかなり解消されます。w)

この興味を実現させてくれたのが2巻で、2巻は期待以上によかったのですが。

こういう作品を読むと、物語の奥深さは、エピソードの長さではないのだ、と実感させられます。作家さんの力量、とも言い切れません。雑誌に発表しているわけですから、読み手ターゲットや、さまざまな大人の事情も絡んでくるんだろうな。

この物語は、雑誌『onBlue』の初期に発表されたもの。そして、私が思うにアナログで描かれているのだろうと思います。当時の作風なども反映されているのでしょう。

絵柄には少しクセがありますが、読み進めていくとキャラの魅力に引き込まれていきます。たしかに、3話だけの完結だともっと読みたい!となりますが、こういうエンディングも悪くないな、と思います。

ストーリー02:君はいたずらな火種

カップリング

攻め:中野(運送屋。ドア越しの想いを両想いにできるか。)

受け:山佐正(作家。詳細は謎だが、なぜか中野の視線を受け入れた。)

あらすじ

作家を生業にしている山佐。時々やってくる運送屋の中野から、強い視線を感じていた。なぜ彼はそこまで自分に興味があるのだろう。最初に手を出したのは運送屋の中野。でも、仕掛けたのは山佐か。なんだかんだと距離が近づいていく二人。そして、ある日、偶然焼肉屋さんで知った、中野の元カノの話。心に火がついては消え、ついては消え…、二人の距離は徐々にーーー。

『君はいたずらな火種』の感想・レビュー

4話から構成されています。YOUNG…よりも先に描かれたお話のようで、作画にも少し荒さは残りますが、それがとても新鮮です。(おそらくアナログですよね。)

4話だけですが、しっかりと描いてくれた二人の関係。

山佐は冒頭から中野の熱い視線に気づいているところからスタートします。

そして、ある暑い日、重い荷物を運んでもらうため、中野を家に迎え入れます。無意識を装った山佐の一手。面白い。

ふと家に入り、言い訳しながらも山佐に触れてしまった中野。彼の想いは好奇心なのか、それとも性的感情だけなのか。1話ずつ、二人の人間性があらわになっていくのが素晴らしく面白い。

4話しかないにもかかわらず、二人の心の奥底に見え隠れする火。ついては消え、ついては消えを繰り返していきます。気持ちの盛り上がりは続き、二人が近くにつれ、「おっ!?」と期待させられる読者(の私)。

最後まで読むと、もちろんいいお話なのだけど、この火の揺れのような感情表現にドキドキさせられてしまう読者も、ちょっといい意味でいたぶられている感じがします。w

ストーリーそのものは、奥深い話ではないのだけど、二人の感情をじっくりと描いてくれた作品で、たった4話しかないにもかかわらず、恋愛時におけるじわりとした気持ちの盛り上がり感が伝わってくるのがすごいです。

もちろん、読み手の体調や好みにもよるかもしれない。でも、この先生の表現力は、紙面状の盛り上がりだけでなく、読者の心情に問いかけてくる描き方。

ラストはBLらしい終わり方なのだけど、決して行為に急いだ、めでたしめでたし、のような終わり方ではなく、余韻、そしてまたどこかでこの二人をみることができるのでは、と思わせる終わり方です。

おそらく、最近のBL作風と違うので、当時の作風も反映さているのだと思いますが、未読の方にはぜひ読んで欲しい作品です。

ダヨオ先生『YOUNG BAD EDUCATION』を今すぐ読む方法

ダヨオ先生の『YOUNG BAD EDUCATION』を今すぐ読む方法は、電子書籍です。

私がよく利用する電子書籍サイトは「ebook japan」かレンタル本が豊富な「Renta!レンタ」です。

どちらのサイトでもすぐにサンプルを読むことができます。

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まとめ

今回は、ダヨオ先生の『YOUNG BAD EDUCATION』のご紹介と感想を書かせていただきました。たまたまSNSのフォロワーさんがおすすめしてくれた作品なんですが、自分の好みにも合う作品でした。

騒がしい作品でないので、どちらかというと、寝る前にちょっと読む癒しのような作風。ですが、何度読み返しても色褪せず、素敵です。作家と運送屋のお話はこの巻だけですが、教師と生徒のお話は2巻に続いてきます。未読の方にはぜひチェックしてほしい作品です。

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